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『大作戦日誌』20040701-20040731

20040701/001271
『アンコールの呼び声』
「今年も地道に旅を重ねてるものよのぅ」と、まろ茶を飲みつつ居る、と。
トラベル好きな人妻に、どんどんとドン札を見せまくられる。

アウチ !
嗚呼、そのドン札こそ、は。

幼少の頃から写真集を模写したりしてきた、
我が憧れの地なひとつ、アンコールワット&アンコールトム紀行を果たしてきた証し。

ベトナムからカンボジアへ、ぐるりとまわってこられたナイス話を聞かされる。
 
いてもたってもおられんような心象風景になったが、長期休暇はとれないサダメ。

まぁ、自営業なので、休もうと思えば不可能ではないものの。
「人間には休む事も必要」とか「休む事も大事」とかの理屈も解るものの・・・
そういう事をわざわざクチにする人ほどに実は働いてもなくて、
その場しのぎな自己肯定な言い訳に使われがちな言葉な事も身に染みている年頃。

自分には未だ、週末利用などで旅して得られる場所は全方位に在る。
それよれナニより、未だ、働き足りない気持ちが在る。
とにもかくにも、それからだ。

でも、ココロの何処かで「カモン ! 老後 ! ! ・・・早く」

20040702/001272
『明日のチキチキ室へ急げ ! 』
それでも、いてもたってもおられんような部分は在ったのだが。
手近な所でアンコールワット気分となると・・・・・
 
ハッ ! ・・・・・“魅惑のチキルーム”は如何なものか? !

 
早速・・・と言っても5月黄金週間なので古い話だが、千葉県ネズミ園へ。

道に迷って、トムソーヤな島に上陸してしまったりもしつつ、チキ室へ。

ずっと以前に初探訪した際、あまりにも貸切気分な状態だったのを思い出し怯えるココロよ。
でも、21世紀のチキ室は結構盛況。

されど、追憶は嘘をつく。
思ってた以上にアンコールっぽくない無念。

20040703/001273
『情報化車列』
ディズニーな場所に行くのは、4回目だか5回目だったかだ。
何か色々と事情が在って、自分よりも連れの希望によるリピート。

5月連休に行くのも、何度目だったか。
広大な駐車場に延々と並ぶ車列を、列車の窓から見る。
 
今までは、出だしだけ小雨とかで、空間に余裕が在った様な記憶。
今回は晴天に恵まれ、かなり早朝から入場制限だ。

前売りが在ったから良かったものの、
近場から当日にフラリと入りたい人は無理なのだなぁ。

今や、混雑状況などの情報は入手できるから、さほど混乱も困る事も無いのだろう。
 
世の中には・・・
“情報の入手方法が解らない”“情報の入手方法を解ろうとしない”
“情報を得ようとする思考が欠落している”
“情報を得すぎて混乱する”
“常に新規情報を得よう、新規情報が無いものか?と、収集が目的にすり替わる”
・・・などなどの症状も存在する。

それでも、情報を得ようと思えば可能な行動選択肢が存在する事は、きっと幸福で、
そんな事のできる国に居る事は、とても幸福なのだろう。

20040704/001274
『あの日とは異なるひとはことなる』
有名遊園地といえども、大阪から遠路を新幹線使用で泊まり。
旅と呼んでも差し支えないだろう。

元々、同じ場所へ何度も旅をするという習慣があまり無い。
そういう習慣を持ってしまう事を、避けたがっている意識が在る。
 
同じ場所を繰り返すよりも、
こんなにも多い“知らない場所”に辿り着きたい。
まだまだ、“知らない場所”には辿り着ける筈だ。

そういう意識が在るからこそ、
同じ場所を訪れる際は、殊更に“見ていなかった部分”を渇望して探したくなる。

その点において・・・
人工細部と人工情報の集積体な環境を持つ遊園地という空間は、許容量が大きい。
人工物で在るが故に、“見ていなかった部分”を見つけ易いのだ。
 
この身にも新陳代謝が在り、原子レベルで過去と同一体とは言えない。
そもそも自然環境というものは流転変転していて、刹那も同一では無い。

それなのに、そういう視点を脇に置いたままで、
見つけ易い人工の誤差に対して、少し嬉しくなってしまうのだ。

20040705/001275
『シークレット盲点』
見慣れた場所における、“見ていなかった部分”の発見は面白い。

それでもそれは、遊園地などの非日常的疑似空間ではなく、
例えば。見慣れた通勤路で突然に滑空してくるツバメに巡り会う方がいい。
 
それでも、人工空間には・・・“見られる事を用意している部分”が集積されている。

それは、設計・施工・経時それぞれの段階で、送り手側の未計算部分も含めて増大してゆく。

立体化された場所を誰かが歩く事で、初めて発生する・・・
“見られるべき部分”となる要素も集積してゆく。
 
そしてそれらは、風雨や時間に晒され、あるいは人の手に触れられ、表層も変転してゆく。

20040706/001276
『幸福な機械』
砦を模した建物の階上に、人力飛行機の実物大模型が展示してあった。
 
それは、いわゆる“羽ばたき飛行機”で。
人力を動力とする以上、それを飛ばすのは素人目にも無理の在る設計。
そもそも、材質重量が過剰そうなので、滑空も辛いだろう。

だからこそ、模型であり・・・
飛ばないからこそ、「飛びそう」に見えるのだ。
 
座席に座ってペダルを回すと、翼が羽ばたく。
その為に在るものが、その為に空の下に在る。

実に、理にかなっている。

20040707/001277
『君が指差した遊園地のアンテナ』
“見られる事を用意している部分”が在るにも関わらず、
“見ていなかった部分”が在り、“見た事を忘れてしまった部分”さえも在る。

それらは・・・
発見されないままだったり、不意に思い出されたり、再発見されたり、
再びの出会いだと気付かずに発見されたりもする。
 
テーマパークという、虚構性を内包した人工空間。
そういう内部で、発見を模索していると・・・
不意に、夕刻の輝ける空を発見する。

それは、自然であるが故に“誰に見られる事の意識すらも無い”・・・部分で在り全体。

かつてと同様に見えても、それは決して同一では無いが故に再発見では無い。

それらは、人が在るから在るものではない。人が無くとも在るものだ。
 
“見ていなかった部分”と“見た事を忘れてしまった部分”と“未だ見ていない部分”と・・・
“見たつもりになっていた”部分も、全体も、我らを勝手に包んでいる。

これは面白く、そして幸福な現実だ。


20040708/001278
『怪獣放送局』
今回のディズニーランド・ディズニーシー行は、
予約に出遅れた事もあって隣なホテルがとれず、ちょいと地下鉄に乗った先のホテル泊。
ちょいととは言え、やはり近い方が楽ちんなのは事実と痛感。
宿は可もなく不可もなく、でも安い。隣がコンビニ。
 
2泊3日。3日目は、『三鷹の森 ジブリ美術館』へ向かってみたりする。
でも見学時間予約制なので、午前中は迂回移動してNHK基地へ。

さすが、東京。
怪生物もナチュラルに風景の一部だ。

20040709/001279
『おまえの手を改造するのだ』
地下鉄の中で、生まれて初めての体験をする。
推定三十路な、どうみても濃厚な雰囲気を持つ青年2人組が、雑誌を見つつ、
「萌え〜っ ! 」とか「キター ! 」とか、ちょっとプライベート囁きとは言えない声で会話。
あぁ、なるほど。
2ちゃんねる語とかを日常会話にナチュラル取り込みな人とかは・・・
やはり、実在するのだ。
 
あの世界の早さは、もはやこの肉体にはトレースできぬ。
そんな、最前線に行けなかった者としての感覚などアテに出来ないが・・・
初感印象として、大阪オタクよりも“動作が小刻み”な気がした。
やはり、首都圏ならではの高速化に対応した肉体改造の果てに獲得した特殊能力なのか?

20040710/001280
『昔、ばぁちゃんはバスの事をパスと呼んだ』
東京の街路は、何処も似ている。
大阪と比べて、交通量の多い幹線道路に違法駐車が無いのが凄い。

取り締まりがキツいのか? 
違法駐車した途端に、車の流れが極悪になってしまう事が抑止力に成りえているのか?
首都圏では、車移動で仕事しようとしたら時間計算困難という噂を実感。
鉄道路線の迷路的充実も、需要があっての事か。
 
渋谷駅へ、バスで接近。
駅前交差点の異常な人混みに戦慄する。

乗ってしまったバスが実はコスモ・パワーで空間転移とかするバスで、
銀河がグルグル回るアレのチカラとか使って、北京にでも連れて来られたのかと。

20040711/001281
『建造物弁当化』
南野陽子が今年37歳というのを知り、
昭和から遠くまで歩いてきてしまった気分などを重ねつつ、三鷹市に到着。

入場の時間は、予約制。ただし、入れ替え制ではないとの事。
今回は最終の時間割での入場だったので、混雑を覚悟していたが、難儀な程では無く安心。
順路や通路幅に余裕と工夫が在るので、見知らぬ観客も含めての景観が面白い。

駅前からの送迎バスは、本数を出してくれているので助かる。
閉館時の便は大混雑になるのだが、増発してくれているので待ち時間が少なくて済むし。
アクセスに対して心遣いが出来ている施設には、好感度が上がる。
 
『三鷹の森 ジブリ美術館』は、井の頭公園の一角で素直に溶け込んでいる。

公園の一角に何かの施設が在るというのは定番で、それはそれでとても好きな組み合せだ。
 
『博物館』や『美術館』が好きだという前提も在るが、
町の一角である公園という空間に、“何か”が在って、
その内部に宝物が詰まっているに違いないという“予感”が、とにかく楽しい。

もしも通勤路に、そんな“何か”が在れば・・・在ってくれれば、
そこを通る時に、風の様に来る“予感”だけで、良い弁当になるだろう。

20040712/001282
『追憶なら宝箱に何でも詰め込める』
『ジブリ美術館』の館内展示域は、携帯電話&撮影禁止。

色々な権利問題も絡むので、撮影禁止は何処の美術館や博物館でも同様。
それでも、携帯電話禁止を明文化しているのは興味深い。

『ジブリ美術館』設立当時は、
今ほどに“ながら運転”などの携帯電話弊害も声高に論じられていなかった筈。
明文化・ルール化していなければ混乱を避け難いという、今日の風潮は情けない限りだが、
明文化に踏み切ったのは先見の明か。
 
惜しいのは、全館禁煙ではない点。
喫煙エリアは限定的に設定されてはいるが、入館者用ロッカーが在る中庭。
年少者も含めた入館者の大半が、ほぼ確実に通過する区域がタバコ臭い。
まぁ、館長が喫煙者だし。関係あるかどうかは知らないけれど。
なにはともあれ、「あぁ、タバコ吸いが設定した区域割りなんやなぁ」という印象。

バリアフリーに留意していると公示しているのなら、
喘息などの呼吸器疾患やアレルギー疾患を持っている入館者の事まで留意しても、
過剰反応では無いと思うのだが。
 
あまり美術館や博物館に行った経験の無い大人や年少者が、追憶した時・・・
撮影禁止の館内ではなく、屋上や外観の写真などを見る時・・・
建物の内部は、追憶においても宝箱と化してゆく。

タバコ嫌いの身としては、
その追憶に、他人のタバコ臭は要らないと思うのだが。

20040713/001283
『誰も見てない月夜も立っている』
屋上には、ラピュタのロボット。

胸から取れてしまった紋章や、ラピュタの破片も周囲に在る。
 
それらは、“実物大”という説得力を獲得して、限りなく“本物”へと意識を誘う。
率直に見るのなら、それは既に“本物”なのかも知れない。
 
丁度、夕刻という事もあって、雲の動きが良い。
遠くを見て、それからまた眼前のロボットを見ると、
既に、また違った光の中に立ってくれている。

“大きさ”の本当が在るという事は、環境の中に在るという事なのだ。

20040714/001284
『その建物のその高度で見る者は彼だけだ』
一般書店でも置いているガイドブックに、ロボット制作者の談話が掲載されている。
事前に読んでいたのだが、実際に実物の前に立ってみると感慨が実感になる。

構造強度には、苦心されたそうだ。
 
個人的には、以前に模型を作った際に高重心ゆえの不安定さを知ってはいた。
しかし、実物大を見上げると、簡単な高重心という訳ではない事が実感になる。
扁平な卵状の胴体は、脚部で支えられているというより“浮いている”印象だ。
 
そういう体型のヒトガタを、鑑賞者が触れる事の出来る状態で展示し、
長期に渡る安全性も含めた構造強度で造形する。

求められる当たり前を、きちんと為し得ている結実を見る、その心地よさ。

20040715/001285
『空想科学呼吸』
館内の期間限定特別展示は、空想科学機械特集だった。
この展示の事も在って、遠征を決めたとも言える。

『天空の城ラピュタ』を基軸として、実に多種に渡る品数。
模型も含めて様々な展示は、実に良い深呼吸になった。

そうして屋上に登り、ラピュタのロボットと会う。
破損して、垣間見える内部構造。

日常の現実機械や、古典やアニメの空想科学機械、それらを呼吸する事は心地よい。
好奇心や嗜好も手伝って、積極的に呼吸してきたつもりでもある。
 
展示されているラピュタのロボットは、内部構造デザインの“微妙な外し方”が面白い。
現代実物構造に通ずる解り易いデザインから、少し外へ出た感覚。未知。

今、眼前に提示されているものだけでは無く、
稼働時は、もっと隙間が液体や媒体で流動して駆動してもいたのだろうと思わせる、隙間。
現代では不合理にも見える外形や内部構造で在るからこそ、未知に想いがゆく。

そういう、未知や隙間のちりばめ方が心地よい。
興醒めしない心地よさが、在るという事。
 
太古の超文明遺産が現出する際は、そう在ってほしい。

人が構築して使用するものならば、
人間工学等の面から用途や操作を推測再現できる筈だというのも正論のひとつ。

それでも、そういう先入観をも幾歩も超えていてほしいものだ。超文明の遺産なら。

簡単に操作など解らない存在のまま、自律駆動する事こそが似合う。
20040716/001286
『南へ走れ海沿いギリギリ』
あいかわらず、内用と日付がズレまくりなれど、
きっとそれは情報細分化社会における個々時間が相対的なせい。

それでも、どんなに社会が悪くても自分が悪くても、きっと夏には海に行きたくもなる。
 
2004年の僕らは、列車で白浜に向かう。

期間限定の特別列車『きのくにシーサイド』に搭乗。
天王寺発8:15で、11:46に白浜終着。
青春18きっぷも使用できるが、全席指定の為に指定席券510円は追加せねばならない。

しかし、そんな出費が些細なものに思える程、車内はゆったり感満載。
 
4人掛けのボックス席にはテーブルまで固定設置されている。
網棚は無いが、座席の背後には荷物置きに充分な空間が在る。
その為、背後の人に恐縮せずとも、実用角度へのリクライニング満喫。

それは、8月の頭。やたら暑い日曜。

20040717/001287
『天蓋列車でGO ! 』
 
『きのくにシーサイド』の特色のひとつには、展望車両も在る。
トロッコ列車と近似ではあるが、透明天井のおかげで小雨にも大丈夫。

白浜への行程では、海を見る事のできる区間は意外と短い。
それでも、車窓には広がりが在り、車両を本当に通り抜けてゆく風は心地よい。

そんなコストパフォーマンスゴージャス感に優れた列車だが、注意は幾つか必要。

まず、1日1往復という事。
天王寺発8:15〜11:46に白浜終着。白浜発16:03〜19:42天王寺終着。

この為、『きのくにシーサイド』往復利用で、
白浜駅からバス移動して白良浜海水浴場にて泳ぐ野望の場合・・・
海水浴を楽しめるのは、実質1時間台となってしまう運命。
今回が、正にそれ。

と・・・は言っても、実は昨年も同じ行為を実践済。
どうせ日帰り計画なので、
疲れきるまでではなく“もうちょっと感”をも、楽しむ方針で。


20040718/001289
『湯の先っちょで尻を洗う』
 
帰りのバスに乗る前には、
海水浴場から徒歩10分程の『崎の湯』も満喫。

道の終端、海に面した磯を区画した露天風呂。
紀伊水道を眺めながら、湯につかる。

ただ、以前は無料だったのだが、今年から有料になっていた事実も在る。
3歳以上300円。
有料化に伴い、簡易な鍵付き脱衣棚と、更衣室が設置された。
あと、海寄りに湯船が増設されていたので以前よりゆったり感。
 
去年は台風の後という事もあって、
海水が湯船に多く流入していた為に入浴できなかった。

そういう場合も普段でも、
地域の方々が清掃管理してくれていたそうなので、有料化も納得。

日に焼けた肌には少々熱めの湯だが、全裸で潮風に向かう楽しさが在る。

20040719/001290
『なに見て跳ねる?』
今回の小旅行は、ギョウジャニンニク氏とメランコリックネイバー氏との3人組。
1月の伊勢旅行と同じだが、この3人で揃うのも8ヶ月ぶりだ。

全席指定の『きのくにシーサイド』だが、
予約は早期に満杯になってしまう事もあって、4人まとめての席は確保できず。
2人と1人に分かれての席指定となった。
その為、単独組となったギョウジャニンニク氏は、
缶チューハイとビールで白浜までに出来上がってしまうのだが。

元々の計画では、セックスドクター氏も同行する筈だったのだが、
長年に渡って同居していたウサギが亡くなった為に、急遽欠席となった。

ヒトに飼われる動物は、野生という視点では不幸でもあり、安全という視点では幸福でもある。
そしてその境界線は、確実に変動しつつも確実に不明瞭だ。

我々は出発寸前になって知ったのだが、
こちらまで中止するのもかえって気を使わせると判断。3人旅を開始。

我々は、しばしの間、ウサギの事を回想し・・・
「まったくもって幸せなウサギであったことよ・・・」と、3人で同意しつつ改札口を通る。





20040720/001291
『水中から太陽に指を』
今回の白浜行からの新装備として『SONY Cyber-Shot U DSC-U60』を導入。
今まで使用していたデジカメのバッテリーが減力してきたので、購入決断。

まず、機種選択をするにあたって、使用に際しての願望を整理。

(1)画素数は、そこそこで良い。200万あれば充分。
(2)画質よりも、撮影可能枚数。
(3)雨中や雪中でも気にせず使用できる防水性能が欲しい。
(4)どうせなら水中撮影にも耐える耐久性も。
(5)自転車旅行時に、首に掛けていても苦にならない程の小型軽量。
(6)旅先で、破壊してしまってもダメージが少ない程度の値段。
(7)専用バッテリーより、一般乾電池や市販充電池も使用可能が心強い。

そんなこんなで、選択肢として『NHJ』社の『Che-ez! H2o』も浮上。
211万画素・水深30mに15分間耐える防水性能・内蔵メモリ16MB&SDメモリ・・・

かなりそそられたのだが、防水ケースを被せる形式なので体積はますまず在る。
自転車行で首に掛けていると、何度も胸部に打撃を受けてしまう予感。


で、『SONY Cyber-Shot U DSC-U60』なら、
(1)ひと昔前の携帯電話を厚くした程度の体積。
(2)重量149gなら、許せる。
(3)水深1.5m防水は、充分。水中撮影がメインではないし。
(4)そもそも、素潜りで1.5m以上潜り続ける事はあまり無い。
(5)市販の乾電池型充電池も使用可能。
(6)短時間になるが、乾電池使用も非常措置としては可能な模様。
(7)メモリースティックは、中古の安売りが手に入る。
(8)ただ、勿体ない事に、現在は生産終了な機種。
(9)でも、店頭在庫は未だ残っている模様。

実売3万円前後だったので、28000円で購入。

早速、この夏は色々と持ち出してみた。
楽々。

20040721/001292
『水着のマッチメイカー』
白良浜海水浴場は、適度な水深と水中の明るさが今年も良好。
オーストラリアから白砂を輸入している効果は、大。

我々が泳ぎに行く丁度1週間前に、まさにこの場所で、
近藤真彦ことマッチが、沖に流された小2男児を人命救助。
やるなぁ、マッチ。流石はジャニーズ重役。たのきん勝ち組。

色々あったがなんとか海水浴場に到達した我々は、ラーメンを摂取して、いざ海へ。

だが、ギョウジャニンニク氏は・・・
行きの列車でアルコール摂取し過ぎて、水中へゆく危険を感じた為、別行動。
炎天下を南方熊楠記念館へ向かう事になった。

結果的に、野郎2人での海水浴となってしまう。
だが・・・“男ふたり仲良く海水浴”というのは、僕らの小さいプライドが許さない。

「各自、散開して海水浴に従事せよ ! 」
「何かあっても互いに頼るな !  マッチに助けてもらえ ! ! 」

でも、遊泳域のブイ付近には、警備員さんが炎天下待機。

防波堤付近で潜って、魚を見て過ごした日。



20040722/001293
『真実を写す機械を写真機と言う』
水中撮影可能なカメラを持ってはいても・・・
破廉恥な画像ばかりを追いかけていては、ポリスメンに追われる。

ビーチには、どう見ても不自然な風体でカメラを構えるメンズが幾人も居るのだが。

先日のニュースでは、警部補だったかのポリスが、
駅で女性の正面図と側面図を執拗にデジカメ撮影したとかで、逮捕されていた。

写真機能付き携帯電話の普及率からして、今後は肖像権の線引きがマスマス混迷するだろう。
もはや、問題は“スカートの中”だけに留まらないのだ。

その様な認識に基づき、今回の白浜行において我輩は、破廉恥画像を避ける方針で。
岩に打ち寄せる波の水面ギリギリなんぞを激写する事にえきさいとのしていたのであった。

だが・・・
そろそろ陸地に帰還しようと決意した瞬間、背筋に異様な冷気。
単なる海水温の差では、無い。冷気より、むしろ、霊気。

引き際を、見失うな。
大自然と対峙した場合、それが肝心。

だが・・・
帰りの列車で、夕暮れの光が移ろいゆく様を味わいつつ・・・
デジカメ写真を現像してみると・・・

そこには、撮影した覚えの無い画像が在り、
そしてそこには、無数の足が水中にうごめいていたのである !

20040723/001294
『チューはドラマの中だけに在ったかい?』
我々が、記憶に基づいて類推する思考構造を持っている以上、結論は蓋然的である。

しかも、“よくある事”と思っている事が、実は・・・実体験に基づくものでは無く、
ドラマ等の虚構や仮想現実の視聴記憶に基づいている事は多々在るのである。

期間限定特別列車『きのくにシーサイド』は、不意にその腰を再認させてくれた。

話が前後するが、それは白浜へ向かう途中、和歌山駅で起こった。
和歌山には9:26着、そして9:32発である。
この、小悪魔の如き6分間が、あの様な事態を招くとは・・・

和歌山駅での停車時間に余裕が在るのを見計らい、我々はホームの空気を吸った。
それは他の乗客も同様で、キオスクはちょっとした賑わいを見せた。

そうして・・・それぞれに飲料等を購入して、座席に帰還する。
だが、ここにきて、臨席のメランコリックネイバー氏が・・・不意の行動を見せる。
「まだちょっと余裕あるねぇ・・・」

そそくさと、キオスクに向かった彼。
だが、オバサマ軍団に横入りされて、なかなか支払いの順番に辿り着けない御様子。

悪い予感が、した。
我が腕時計は、9:30を指していた。
そうは言ってもアナログ式を目測で時刻セットした程度の時刻信頼性だ。
だがしかし・・・

ぐんっっ・・・不意の振動が、在った。列車が発車したのだ。
発車アナウンスやベルは、無かった。
なるほど・・・これなら乗り遅れる者も在るやも知れぬ・・・と、夢想してもみる。

が、次の瞬間、我が網膜が捉えた光は・・・
車窓の向こう側てホームに立ち、チカラ無く手を振る男の姿だった !

僕らを乗せた列車はゆく・・・
そして・・・ホームでひとり残るメランコリックネイバー氏の手には、
カルビーの人気スナック菓子「じゃがりこ」が握られていた !

僕らは、気付いてしまった。
ドラマやコミックで見た事は在っても、あまり実体験できない出来事の来訪を !

今、それは正に起こっているのだ。

20040724/001295
『超能力列車学園Z』
そうだ、僕らは気付いてしまった。
きっと・・・僕らの誰もが、“見知らぬ列車”の乗客なのだ。
そして、僕らの時刻表は、いつだって不意に書き変わってゆくのだ。

そうさ、“未知”なんて、すぐ隣に在る。

それでも僕らは、現状を把握して、
我々に与えられた選択肢の中から選んでゆかねばならない。

【現状】
(1)僕らの前には、メランコリックネイバー氏のザックが残されている。
(2)氏のケイタイを呼んでみると、ザックの中から呼び出し音。ケイタイ不携帯。
(3)自分のケイタイ番号を覚えているか? 僕らは覚えてなんかない。きっと、彼も。
(4)僕らは、コミュニケーションツールを購入しながら、そして断絶している。
(5)でも、じゃがりこを買ったぐらいだから、財布は持っている筈。

【選択肢】
(1)彼の事は忘れる。
(2)途中の駅で待機し、そして再び巡り会えない。
(3)僕らも、帰ってしまう。
(4)超能力者を車内から探し、テレポートしてもらう。
(5)列車を乗っ取って、引き返させる。

激論の結果、我々は「とにかく列車を満喫し、白浜駅で限界まで待機」という、
いささか消極的な選択肢を取る事にしました。

20040725/001296
貴方の憂鬱な隣人を讃えよ

それからの僕らが、どうなったかというと・・・

途中の駅で、軽やかなステップで再乗車してきたメランコリックネイバー氏の姿。
氏は、唯一所持していた財布を活用し、特急『スーパーくろしお』で追いついてきたのである。

昨年、猛烈に寝坊してしまったセックスドクター氏が、無理矢理にでも追いついた速度を誇る列車。
今年も、メンバーのひとりが活用する事態になった事は、感慨深い。
【注】画像内人物と文章は関連ありません。 
もし・・・今回、
各駅停車で追撃されていたり帰宅されていたのなら、我々は泳ぐ事も無く、とんぼ帰りであった。

メランコリックネイバー氏は、“憂鬱な隣人”と呼ばれるほどに悲観的観測をする思考経路を持つ。
それが氏の長所となる状況も多いのだが、そうでない場合も在るので、些か心配でもあった。

だが、今回の突発事態に際し、氏は、的確な判断と行動をもってリカバリーしたのだ。
僕らは、その事実を祝い、賞賛し、泳ぎ、そして温泉に入った。

今にして思えば、
あの時、氏が“じゃがりこ”を手にしていた事がプラス作用を増したのではないのか?

御存知の通り、“じゃがりこ”は、始皇帝の説いた“邪我利己”に語源を持つ。
“我に内在する邪な利己心”を・・・
噛み砕き昇華する事によって鋭気を養う事を目的としたスナック菓子“じゃがりこ”・・・

だが、それもまた付加要素のひとつでしか、ない。
自ら思案し、決断し、打開へ向けて行動する。
その事実にこそ、輝きは在るのだ。

流石は・・・ビンテージ物のスイミングバッグを活用するナイスガイだ。

20040726/001297
『瀬戸内ウイークエンダー』
色々と行った場所の記録も、棚積みが重なるばかり。
なれど、まずは印象の薄れないウチに2004年10月の事を。

10月9日、土曜日。
台風22号が、関東方面に被害をもたらした日。

大阪の天候は、午後には安定傾向。
土曜日午前中の仕事を完了し、外出準備。

 
月曜日が体育の日として連休になるので、キャンプも夢想していたのだが、
台風襲来で予定が立て難かった週末。

そんな週末を迎える木曜日の、朝刊。
ある新聞記事を発見し、即時決定。

台風21号によって大規模な被害を受けた、愛媛県新居浜市。
復旧作業のボランティアを、県外からも広く募集中。

 
大阪南港発、22時50分。オレンジフェリー7号。
新居浜港には、明朝7時半に到着。

瀬戸内海を西へ向かう船旅は、1年以上ぶりか。

明石海峡大橋の灯りを、甲板で頭上に見る。

20040727/001298
『ヘドロかき出しツアー』
愛媛県新居浜市では・・・
台風21号の豪雨で土砂崩れにより5人が亡くなり、床上・床下浸水被害も1550世帯以上。
被災住民からの支援要請は200件以上にものぼる。

この状況に際し、地元の社会福祉協議会は“京阪神からのボランティアツアー”を企画。
大阪〜新居浜間の往復夜行フェリー代金を無料として、復旧作業を手伝うという内容。
作業内容は、土砂の撤去、家財の運搬など。

『ヘドロかき出しツアー』として、
地元の祭りで混雑する14〜19日は除く10月8日から24日まで。毎日30人程度を募集。

詳しくは、『新居浜市社会福祉協議会災害ボランティアセンター』まで。
(TEL 0897・32・8129 ・ FAX 0897・32・1560) Eメール(info@n-syakyo.jp)
 
交通費を無料とする珍しい企画という事もあって、
行きのフェリーでは、毎日放送と朝日新聞の取材スタッフも乗船。

放送や記事では使用されなかった模様なれど、参加動機などをインタビューされる。

尋ねられて初めて・・・気負いを用意していなかった自分に気付く。

 
被災地の状況が大変なのは、当たり前に予測がつく。想像できる。
「人助け ! 」と鼻息を荒くしていない自分が、少々頼りなげでもあり。
その思考の一方で、そのぐらいの姿勢が良いのかもと思う自分も在り。

船の上で、夜が明けてゆく。
新居浜港で目に見える範囲では、未だ被害状況が解っては・・・こない。

20040728/001299
『僕らは、伝達されてゆく』
新居浜港から、福祉センターのバスで速やかに移動。
途中、冠水したという幹線道路を通る。

最大被害時には、道路を覆った洪水の中を、山から丸太が転がり流れてきたそうだ。
材木や崩壊物が激突集積して、破壊された橋も多数との事。
話を聞くだけでも、更に気持ちが引き締まる。
 
本部に、到着。
10年も前と比べるのはナニだが、
阪神淡路大震災の時よりも、災害ボランティアのシステムは実に成熟している実感。

神戸に行った時は、被害の甚大さもあって未だ体制が整っていなかった感が在って・・・
名前を記したものの作業の派遣先が伝達されず、目先の荷下ろし等をとりあえずしていた事も。

で、今回はというと、
現地作業経験の在る人をリーダーとして、迅速に班分けし、作業現場に移動。
最初の訪れた家屋は、たまたま留守になってしまっていたのだが、
本部とケイタイで連絡を取って指示をあおぎ、時間を無駄にせずに近場の別現場に向かう事ができた。

作業終了時も、本部にて帰還体制が整っている。
洗車用の高圧水流で長靴の泥を除去したり、長靴消毒用の大タライがあったり、
うがい薬や手指消毒に至るまで、順序よく出来る様になっているのは流石。
 
本部に張ってあった『愛媛新聞』のコピーによると、
雨量の少ない瀬戸内気候の為に洪水対策実践が少なかった事や、
山裾と川に挟まれた凹地に多くの人家が集まっていた事などなどが、被害拡大の理由とされていた。

その報道も在ってか、現地の方々は情報をよく把握された上で被害に対処している様だ。

性格な報道による情報確保、それに基づいた体制による適切かつ能率的対処。
それは、行政の良き発露そのものだ。
人による具体的な行動集積が、的確な計画によって実践されている光景は感慨深い。

20040729/001299
『知らない時間の漬け物に』
今回、これだけが被災家屋の画像。
ここは、少なくとも十数年は空き家だったと思われる食堂跡だ。

床下の泥かき出し作業をさせてもらった家屋は、住んでおられる方々に対して失礼なので撮影せず。
そもそも、悠長に撮っている暇など無し。

集落全体が浸水した事もあって、
住人の方々がおられる家屋は、町内会等の連携で計画的対処をされている様だ。
ただ、廃屋まで作業するには手が足りない。
また、泥かき出し等は人海戦術でゆくしかない。
その様な理由もあって、他府県からのボランティア募集となったそうだ。
 
幼い頃、近所にあった廃屋で遊んだ記憶を思い出す。
記憶を誘う、廃屋独特の臭気が在ったからだ。
ただし、今回は湿気のせいも在って、臭気は濃厚。
本部で貰ったマスクが在ればこその、作業効率だ。

どれだけの時間を経て来たのか解らない食器群や、木製戸棚や冷蔵庫を運び出す。
人間が、時間を消費してゆく生き物なのが、筋肉で解る。

押し入れから、どれほど放置されていたのか想像不能な漬け物樽が発見される。
臭気も、今回のうち最強クラスだ。
浸水・雨水・泥水・発酵・腐敗・・・そしてなによりもそれらを内包する時間による作用で、
“名前の付けられないもの”と化している。
皆で、こぼさぬ様に細心の注意で、屋外へリレー。

その点、腐った畳や段ボール箱は想像以上に軟質だが、リズム良く運び出せた。
 
画像は、既に、床一面を覆っていたヘドロ状の泥を、既に掃き出し終わった後。
ゴム長靴やゴム手袋を、久しぶりに心強く実感した日。


20040730/001300
『その名は、清正の湯』
作業では、安全や衛生面での自己責任にも留意しなければならない。
目に泥が入ったら、こすったり我慢したりせず、宣言して洗浄が大吉。

作業量は、結構なものが在ったのだが、それでも疲労困憊な程ではない。
これは、人海戦術が有効に行われていた証明でもある。
 
我々の班のリーダーは、36歳フリーター。
雲仙や有珠山や神戸や重油流出などなど、
今年の台風被害も含めて、災害ボランティア経験の多く長い人だ。
良く声を出して、場を明るく保っている事に感心。

午後からは雨足が強くなっていたが、それでも明るく作業できた。

休憩時に話をしていて確認できたのだが、それは彼の会得した作業姿勢だそうだ。
今回、他の班がどうだったかは解らないが、
そういう姿勢の班で作業できたのは幸運だったと思う。

集団による効率良い作業が求められている場合、気負いすぎると全体の足を引っ張る。
1人だけ鼻息荒くして無理なチカラ技を見せても、危険や怪我や迷惑を招いては本末転倒。
チカラ技に挑みたければ、自分の単独冒険でこそ挑むべきなのだ。
 
今回、午前中は廃屋清掃で、午後からは住居の床下泥かき出し。
昼食は、本部にて500円の弁当を購入。お茶飲み放題でお得感、大。
夕食は、帰りの船に向かう途中で現地のスーパーに立ち寄り購入。
食事まで無料にしてもらうのは恐縮だし、なにより現地流通にも微々たる貢献は出来た。

食事と、作業終了後の地元温泉入浴もあって、良いリズムで現地を去れたと思う。

今年はまだまだ台風の気配が在り、我々の作業跡も安心はできない。
それでも、その日には、誰かがやらなければならない作業が在り、
そして微力ながら自分も手伝う事が出来たのだ。

その、ささやかな実感を、持って帰る。


20040731/001301
『床下の散歩者』
午前中の廃屋清掃の後と午後からは、床下の泥かき出し。
『ヘドロかき出しツアー』という名が、実感できる内容だ。

被災時から日数が経っているので、
床上浸水に遭われた住居も、皆様が協力して畳を上げ終わっている所が在る。
今回は、
畳だけではなく床板をはがして、大まかに泥を運び出してくれた後の住居を訪問。
簡単に運び出せない、奥まった所の泥を担当する事になる。
 
現地を見て改めて勉強になったのは、“フローリングは水害で苦労する”という事。
簡単に床板がはがせない為、畳の部屋から床下伝いに潜入しての作業とならざるをえない。

床下空間の余裕は、最大の所でアグラがかける高さの場所も在るが極限定。
匍匐前進してゆくしかない空間余裕が、ほとんど。

その空間底面に、5cmから10cmもの軟泥が溜まっている。
“ヘドロ”とは堆積した泥質物や汚泥を指す言葉だから、これもそう呼んで支障は無いだろう。

大きなシャベルを振り回らせる空間余裕は、無い。
小さいアルミ手鍋が、心強い道具になる。

何人もが同時に泥を集めても、搬出しにくくなるだけ。
先頭の人がアルミ手鍋で泥を掻きはがして、バケツに入れる。
後続の数人が、それを床下バケツリレーして、外の人に渡してゆくのだ。

床下は当然、暗闇。
本部から持参した、電源コードリールと投光器が活躍する。
 
限定空間、熱い灯り、バケツリレー・・・
重機に、頼る訳にもいかない。
人間のサイズと、人間の能力だからこそ、出来る作業が在る。

床下に広がった泥の堆積を計算しようとして、止めた。
この新居浜市だけで、床上・床下浸水被害は10月5日現在で計1550世帯。
まず、目の前の、ひとつひとつに協力させていただくしかないのだ。
そして、台風も災害も、これで最後ではない。

床下作業に区切りがつくと、ねこ車(一輪車)で空き地まで泥運搬。
人海戦術の勝利。
みるみるうちに、泥の山が空間移動する。

雨は降りっぱなしだったが、
皆、声を掛け合っているので、暗くはならない。

勉強に、なる。


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