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『大作戦日誌』20020601-20020631

20020601/000552
地の底にバスは要らない

先日、洞窟がどうこうと書いていたが、
実は5月18日にひとつ突入していたり。

目標は『磐船神社』と書いて“いわふねじんじゃ”と読む。

大阪府交野市私市(カタノ市キサイチ)という、京阪交野線の先っちょ。
大阪育ちの人なら、遠足で『くろんど池』に行った事があるかも知れない。
その北部に位置する『府民の森』の中に神社は在る。

登山歴の豊富なセックスドクター(仮名)に同伴していただく。
それぞれの時代それぞれに“甘酸っぱい思い出”のある京阪電車にて、
我らなんとか午前中に私市駅に辿り着く。

既に夏日である。

今回はバスで楽勝に目標へ接近する筈が、1日に2便しか無い事が判明。
既に午前の便も出発済の事も判明。
なんか今年の旅はいつにも増して徒歩が多いと見つけたり。

私市駅を背にして、まっすく行って右に曲がって車道を左に。
車道伝いに標高2〜300メートルほどの山を幾つか越えたりして、
徒歩約1時間スグ!


20020602/000553
飛ぶ船の眠る地

日本神話を紐解いた事のある方なら、
“天の磐船”と呼ばれる巨石を御神体とする神社として御存知の場所。

“天の磐船”とは神が地上に降臨する際、
饒速日命(ニギハヤヒノミコト)が乗ってこられたとされる空飛ぶ船。

この船の神体は各地に存在し、確か彦星と織姫の七夕伝承にも登場。
京都に在る縁結びで有名な『貴船神社』にもまつられている。

“飛ぶ船”という言葉から何を連想するかは受け手しだいの不可知。

拝観料(大人300円)を社務所の人妻(?)に白衣と交換していただく。
これを羽織っての参拝となる。

被り物をして全身を挿入するのであるから正に胎内回帰か?
だが我ら既に胎盤からは遠く。

古来から神道家や修験道の行場である事もあって、凛とした空気が在る。

此処に在るのは洞窟ではなく岩窟である。
巨石が折り重なり、
その中に、人がなんとか通り抜ける事の可能な空間が在る。

比喩ではなく、本当に巨岩群の狭い隙間を通り抜けねばならない。
皮肉ではなく、体型によっては引き返せなくなる怖れも在るはず。

天と地の間に在る巨岩群から、木漏れ日の如く陽光は降り来る。
闇に隣接する地の底に在りながら、光の帯が舞う空間は正に神域である。

興味のある方は『磐船神社』のホームページを見ていただきたい。
http://www.threeweb.ad.jp/~iw082125/index-j.html
バーチャル岩窟ツアーも在中!


20020603/000554
『サクヌッセンムの伝言』
鉱物学者リーデンブロック教授は、古書に挟まれた暗号文を見つける。
ルーン文字で記されたそれは、
16世紀の錬金術師アルヌ・サクヌッセンムからの伝言であった。

“大胆な旅行者よ
 七月一日以前にスカルタリスの影がかすめるスネッフェルス
 ヨクルの噴火口に降りよ
 しからば汝は地球の中心に到達すべし
 余は其れを成せり”

ジュール・ベルヌ先生の空想科學小説『地底旅行』(1864)を幾度も読んだ身。
日常を超えた静謐さも伴い、万感胸に迫るものが在った。

これからも地の底へゆき、再び帰ってこよう。

20020604/000555
『年輪獲得家』
『磐船神社』の隣りには、
喫茶軽食の店『おじいさんの古時計』が在る。
http://www.gf-clock.com/
当然の如く、ここで昼食をいただく。

オーナー自ら作り上げたというログハウスが周辺環境に似合う。
ゆとりのある内部構造もいい感じ。
カントリーバンドが定期的にライブを開いているらしい。
河島英吾さん寄贈の時計が壁に掛かっている。
原田伸郎さんの時計は壊れているようだ。

話す。
セックスドクター(仮名)がネット環境を入手した為、
サイト運営に色々と協力していただく事に。
そうこうしつつ、
ログハウスという空間が、妙に落ち着く事を再認識。

・・・自分でも欲しくなってくる。
キットといえども高いんだろうなぁ。
できればウチの狭い裏庭に建てたいところだが。
場所が欲しいだけなら近所の古家を借りたほうが安い筈。

でも、検討はしてみよう、と。
10年計画ぐらいで。

20020605/000556
『読書リンク集を設置しました』
読書に関するサイトを集めてみました。

読書離れが言われだして早幾年。
1年に1冊も小説を読まない人も増えていると聞きます。
しかし、“本読み”の素養を持つ方々ならば異口同音にこう言われるでしょう。

「まず、何冊か連続で読破してみよう!」

そう、物語と対峙する事で自己とも同時に対峙する高揚は、
自分で成長させる事が可能なのです。

ネット書店には便利な点数が色々とあります。
単に既知の本を買うだけではなく、
検索を上手く活用すれば、新しいジャンルの新しい本に触れる扉ともなります。

また、近所に書店が在りますと、
その当たり前の有り難さに慣れてしまいがちですが、
ネット検索した本を近所の書店で購入すれば、
近所に在り続けてもらう為の応援としても役立ちます。

古本は、絶版書などの“幻の1冊”に巡り会うのに良い手段のひとつです。
安価に“試し買い”が出来る利点もあります。

しかし、お気に入りの作家が見つかったならば、
その方の作品を新刊で購入するのも良い手段でしょう。
それは、本当に作家へと届く謝意となるからです。
次回作が出版される為の現実的な投資となるからです。

貴方が、良き書物の扉を開かれる事を願います。


20020606/000557
『薔薇の名は』
古来から、名前には魔力が在ると伝えられます。

その真偽を問う以前に、我々は様々な名前に縛られて社会を営んでいます。
名前が在るからこその戦争や競争、自己認識や他者認識が生じます。
そして名前が在るからこそ、連なり繋がっている現実も在るわけです。

膨大な数の名前が溢れて生まれてゆく世界の中で、
貴方には大切な名前が幾つありますでしょうか?


20020607/000558
『星にゆく名』
【注】これからの文章は多透の個人意志によるもので、
   当該団体とはなんら関係の無い位置から発信されています。
   興味を持たれた方は、当該団体のサイトにて詳細を御確認ください。


もしも、
宇宙を旅する彗星に行く船が在るなら、貴方はそれに乗りたいでしょうか?
もちろん、有人飛行はまだまだ未来の話ですが、
実は、希望者の名前を彗星に届けてくださるというキャンペーンが在ります。
しかも、
無料で!

どうして、そのような事を無料で?
宇宙への旅の困難を少しでも知っている方なら、
1グラムの物体を軌道上へ運ぶのにも高額な費用が掛かる事を御存知でしょう。

なのに、どうして、そのような事をタダで?

解答は単純な所にも在ると思います。
“宇宙に興味を持っている人々が居る事を認識する”・・・これです。

膨大な予算が必要でありながら、その費用効果は未だ高くはありません。
この世界のこの時代では、未解決の問題が宇宙と地上の間に厳然とそびえています。
宇宙へ手を伸ばす為には、ありとあらゆる困難を乗り越えなければならないのです。

では、我々に
何が出来るのか?
宇宙飛行士でもなく関連業界に居る訳でもなく目指している訳でもない者は?

税金を払う時、自分の税金は宇宙への礎となるのだと思うのも良いかも知れません。

しかし、このようなキャンペーンに自分の名前を示す事で、
最前線の研究者・技術者に
伝える事が出来るのです。

“我々も、宇宙を見ている”・・・と!

ひとつの意思表示は、数字としてのチカラも持ち始めます。
多くの人間が宇宙を夢見ている事が伝われば、
より良い予算・より良い研究・より良い技術へと、未来で繋がる可能性が在ります。

これは“金額で計る事の出来ない領域”を確実に含むのです。

この文章を読む事の出来る環境をお持ちの方なら、
数分以内に名前を届ける事が可能です。

詳しくは『宇宙科学研究所』サイトをご覧ください。
http://www.isas.ac.jp/j/index.shtml


20020608/000559
『それからの名』
ちなみに、
登録には“姓名”“性別”“年齢”“住所(都道府県名のみ)”が必要です。
言い換えれば、それだけで登録できるのです。

複数名をまとめて登録も可能です。

つ・ま・り。

家族の名前のみならず、
“甘酸っぱい思い出の相手”“尊敬する人の名前”“動物の名前”は勿論の事、
望むならば“アニメキャラの名前”までも登録が可能なのです。

節度を守って適切かつ的確な行動をする時は、今です。 


20020609/000560
『宇宙・SF関連リンク集』
精神的にも肉体的にも宇宙への思考を刺激してくださるサイトを集めてみました。
やはりこの分野は人類の夢のひとつだけあって、何処も充実の内容です。

宇宙とは決して日常生活から遊離している観念ではありません。
今、こうしている刹那も我々は惑星に乗って宇宙を航海しています。

我々の住む地表の上空には、とても厳しい法則に支配されながらも、
未知をも含んだ可能性に満ちた空間が在るのです。

そしてこの同じ時にも、宇宙へ手を伸ばす為に努力されている方々が居られます。

見知らぬ我々に宇宙という開拓地を紹介してくださっています。

世界を広げようとする貴方が、
現実と空想の両次元視点から天空を見上げる時の為に、
貴方の精神望遠鏡の重要な部品となる何かを、
これらのサイトから見つけだせる事でしょう。


20020610/000561
『その名は“K”』
先月、奈良県の東寺にて仏像の魅力を再認識したので。
今度は東大寺へ。
国立博物館にて『東大寺のすべて展』が開催中だったので、これは行かねば、と。
http://www.narahaku.go.jp/

なんでも、今年は大仏開眼1250年の年だそうで。
国宝や重要文化財が集結して時空を超えまくりの展示に、もぉ、おなかいっばい。
文化的に通じやすいせいか、仏教美術は基督教美術より個人的に感じやすいものの、
その情報量と時間の重みに脳が追いついてくれない。

展覧会ポスターに使われている
『不空羂索観音立像宝冠』やはり圧巻。

時代順に実物を見学させてもらえる展示会だからこそ感じられるものも在る。
東西南北を護る守護神とされる持国天・増長天・広目天・多聞天、
その像たる
『四天王立像』は、時代ごとの造形物が幾種類か展示されていた。
時へ経てゆく展示の中を歩いてゆくと、
運慶・快慶に代表される慶派の出現が如何に
“事件”だったのか突きつけられる。
それまでの四天王像が流麗ながらも素朴な静観を持っているのに対し、
薄い繭を脱ぎ捨てた如く突如として細部が鮮明になり生命感の宿りかたが異なる。

数百年の空気を呼吸してきた経文や文書も多い。
既に見に行ってこられていた知人で、
書道研究に奔走されている先生がおっしゃった言葉を思い出す。
『私とて全ての書が見えてくる訳ではありません。
 でも、時々、文字を記された方の
“呼吸”が見えてくる時もあるんです。
 その時の嬉しさで、中国までも行ってしまうんです』

・・・ぁあ、そうなのか。
経験と知識を重ねて身に着ける事で、
見えざるものを見ている人は大勢おられるのだろうなぁと思う。

あいにくと多透は素人。
その領域を理解できるほどに目は肥えていないし知識も無い。
しかし、数百年後のそんな素人にサブイボたたせるとは、慶派おそるべし。

博物館を出てからも、東大寺の仁王さんを久しぶりに拝見して震えがきた。


20020611/000562
『五次元よりのしか』
サッカーワールドカップ目的で来日されたと思われる、
異国の若者達が連れ立って東大寺を訪れていたのを見る。

宇宙の法則に従って、鹿のフンを踏んでしまったようだ。
「アウチ・・・」

ぁあ、やっばし、結構使うのか。
「おーまいがー」を聞きたかったが、それは贅沢というものだろう。

鹿は、相変わらずのうのうとしている。

鹿せんべいの店は襲わないが、
観光客の手に煎餅が渡った瞬間から“補食モード”に突入する。
その呼吸は太古から変わっていないように思える。

南大門前に在る鏡池のほとりでは、池の魚の餌として“ふ”の棒を売っている。
100円也。
当然、観光客の手に“ふ”が渡った直後から、鹿が来襲する。
“むしゃり”と噛み付いたひとクチで、“ふ”の半分は消失している。

「てりぶる・・・」と、つぶやく声が聞こえた。
故国に帰って、ジェニファーにでも話せはいいさ。

大仏殿の拝観料500円の表示を眼にして、
「ふぁいぶ はんどれっと・・・」とつぶやいているのを聞く。

東大寺南大門の大きさにときめきつつ、くぐる。
いち段、高くなっているせいか、鹿は門をくぐってゆかない。

放射能廃棄物などなどの影響でサマザマな生物が変貌したが、
60年代B級SF映画群の中でも、鹿が巨大化したものは無かった。


20020612/000563
『大仏の背板』
『東大寺のすべて展』を見た後で、本物の東大寺へ向かったのは得策だった。
頭悪いなりに展示で少々勉強させてもらったので、感慨深い。

展示の中には、
建造に関わった被差別階級者が脱走し逮捕された人数録もあった。

巨大建造物というものは、その時間の中に様々な思いと重い誤差を含む。
外観の巨大さのみならず、その迫力の中には時間の圧力も在るのだろう。

対峙して目眩を覚えるのは、不器用で不作法ながらも知覚できているのか?
それとも知覚できる身でありたいという自己願望に酔っているだけなのか?

いずれにせよ、大仏はでかい。


20020613/000564
『コメドーン』
なんか数年ぶりに玄米茶を飲むと美味しかった。

人間は“葉っぱ汁”も“穀物汁”も、両方を手に入れている。

太古の時にて、
最初に米汁を抽出した人間の高揚はいかばかりだったのであろう?

荒海に立ち向かう断崖にて、屈強なマッスル女傑が握りしめたに違いない。

「はーっ!!」    ・・・ぽたり、ぼたり


20020614/000565
『それからよりもこれからに』
謹啓 

本格的な夏が再び巡り来る候、皆様ますますご健勝の事とお慶び申し上げます。
さて、
当サイト『タスクダイサクセン』も2002年6月14日をもちまして、
創立2周年の佳節を迎えることになりました。 
これもひとえに皆々様のご支援、ご愛顧の賜物と深く感謝申し上げる次第でございます。

更なる1年の予定といたしましては・・・

◎創作小説『聖ギャルロボ學園』のリニューアルスタート
◎撮影・公開が滞っていた立体作品の順次登録
◎映画・小説などの紹介ページ設置
◎サイトデザインの改良
◎リンク集の充実

・・・等々を考えております。

今後ともより一層のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。


                          敬具


20020615/000566
『ソイレント・ホタテ』
なんか北海道土産にホタテをいただいた。

既に皿に載った刺身で出てきたので、
産地は発言者を信じるより他にない。

元より、舌が肥えている訳゛では無いので、
宇宙人が極秘のタンパク源から再合成したホタテでも分別がつかないだろう。

サイエンスフィクション世界では、
廃棄物や排泄物を再合成した食物は既に珍しいガジェットではない。

未来世界でそれが実現した暁にも、
あえてオリジナルの形状に近づける努力は、
どれだけの時代に渡って続けられるのだろう?

ちょうど、昼間のうちに“食べ物としての昆虫”の話題を経たばかりだった。
考えるまでもなく、貝類というものはグロテスクだ。
時の彼方で、合成貝類が芸の無い棒状にならない事を祈る。

ぁ、美味しい。


20020616/000567
『ロケット刑事』
すっかり書き忘れていたんですが、
実は今年の黄金週間は『北九州スペースワールド』に行っていました。

普通の遊園地部分が大半なれど、
対USJ効果か“頑張ろうとしている感”が好印象。

近年、多透自身が、
ヌルい宇宙ファンとしての意識の中で泳いでいるので。
贔屓目にもなろうというもの。

宇宙開発ネタのオムニマックス映像と、
なによりも『宇宙博物館』がホクホク。

ありがとう新日鉄。とてもとても良いお仕事です。

今年になって、宇宙開発の歴史本などを何冊か読み直したり新規入手してたので、
有名どころの“宇宙機”が威風堂々と並ぶ空間に感慨無量。

実物大模型・縮尺模型も、手を抜いていない匠の技。

嗚呼っ!10年ほど前、自作模型化に挑んだものの、
鮮明な資料が無かったり実力不足で漠然とした出来になったアレがッ!!

『ゴダード第1号ロケット』がっ!

『スプートニク1号カプセル』がっ!


他にも、『エクスプローラ1号』や『バンガード1号』などなど、
そうそうたる模型群はもちろんの事、
ほんまもんのロケットエンジンや、アポロ&ジェミニカプセルのほんまもんがッ!!

ぁぁ、至福。
ほんまもんはええなぁ。ほんまもんはおもしろいなぁ。

虚構ではなく、今、この瞬間にも宇宙飛行士は“そら”に居てはるんやなぁ。


20020617/000568
『海峡の首飾り』
本年度黄金週間の九州行はカタギーズと同行だったので、
あまり独りでフラフラできず。
まぁ、そのおかげで、
普段は徘徊しないような観光地ド真ん中も楽しめました。

“門司港レトロ地区”は、
歴史のある建物を復元したりする事で、港の統一的景観を頑張っています。

なんともカッコいい門司駅を通るのは3度目なのですが、
港公園まで行くのは初めてでした。
いろいろと眼福な空間があってホクホク。

こういう、計画的景観統一を過剰に毛嫌いする人も居られますが、
いろいろと地方都市をフラフラさせていただいてますと、如何に、
“日本の景観に統一性も特徴も無くなってきているか”が嫌でも見えてきます。

“統一性”という点では、
山奥の田舎道に、不意に現れるパチもん洋風建築の異質感に比べれば、
『USJ』の書き割りハリボテレトロアメリカのほうが上にも思える瞬間が在ります。

そういう視点では、
計画に基づいて景観統一を図り、観光収入を上げ、
町を生かして活かす事は、実にまっとうな理屈であるのではないか、と。

そういう方針をとってる町ほど、ゴミやタバコのポイ捨てが少ないし。
まぁ、実際は、
ポイ捨て行為よりも地元のゴミ回収努力が上回っているのでしょうが。

そんなこんなを思いながら、
可動橋があったりもする港公園を歩き回る数時間。

関門海峡の船舶交通量と意外な程の対岸の近さ。
小説で“群島地域”という設定を脳内で熟成するのに、
ちょうど良い空間認識が出来てホクホク。


20020618/000569
『時間図書館』
門司港レトロ地区には、復元された昔の建造物が幾つか在るそうで。
そのうちのひとつ、『国際友好記念図書館』に入館。

明治35年、大連市に帝制ロシアが建てたドイツ風建築物を、
北九州市・大連市友好都市終結15周年を記念して複製建築したそうで。

ブラウン&ホワイトでまとめられて煙突や尖塔があしらわれた外観が良好。
しかし、やはり本質は中味に在り。



磨き上げられた材木達が静かに呼吸するかのような空間。
全体的に狭いのは致し方ないとしても、凛とした落ち着きは魅力充分。
“図書館たるものかくあるべし”を感じさせるひとつの雰囲気を形成している。

嗚呼、“書物の囲まれる空間”の愉悦。脳からナニかが出てきます。

通路の突き当たりに、ちいさく座席が設けてあるのが実に良い。
女学生には、
このような空間を隠れ家のようにして人生の一冊に会いに来てほしい。



この図書館に納められているのは、中国から東亜細亜の文献が中心なので、
そのような一瞬を求める女学生の幅は稀少な予感なれど。

小説で、主人公に関わる人が“民営図書館”を経営している構想が在るので、
この空間を体感できたのはもうけもの。

陽光に溢れる夏日だったので、
冷房と空間に涼みながら、梵字の解説本を軽く拝見。

本は、紐解かれた瞬間にこそ本になるのだと思う。
書架はサナギの眠る場所に似ている。

こうして人生の一瞬に手にした本なれども、次に誰かが手にするのはいつの事か。


20020619/000570
『九州ボイジャー』
門司港から出ている、海峡ぐるり周回遊覧船。
その名も『ボイジャー』!!

処女航海中に未知なるチカラにより、
銀河を遙か7万光年彼方のデルタ宇宙域まで転移させられてしまった、
“あの”惑星連邦航宙艦『USSヴォイジャー』と同じといえば同じ!!

だが、両艦の連接点を探る事は限られた乗船時間では不可能だった。

“居住区の頂点にそびえる高次元センサー群”
双胴構造に居住ドームを配置した、未来感覚あふるる船体が輝く。

“電子要塞艦橋”
ブリッジは独立構造になっており、緊急時には分離も可能のようだ。
『アニメージ』のドーム基地に酷似したデザインに、ファン垂涎!!


20020620/000571
『船に在る星』
連邦遊覧船『ボイジャー』は、1日に何回も出航してくれているが、
有名艦だけあって、次回乗船予約が一瞬で満員になってしまう
皆、しばしの航海をヤングとしてエンジョイしたいのであろう。


船内には簡略版ながらも星図観測ラボが存在する。
設置されたモニター上ではスタジオジブリ作品のCMビデオが上映されていた。

“瞳に妖しい魅力を宿した女性クルー”
最新鋭艦に乗り組むだけあって、宇宙語もペラペラだ。

“ボイジャー秘密基地”
外見はレトロだが中味はハイテクだ。スーパーカーも並んでいる。
海峡の守りは任せたぞ!!


20020621/000572
『プロレス島に進路をとれ』
関門海峡には有名な島が在る。
ひと呼んで『巌流島』・・・

もはや、本来の名である『船島』よりも、この名で呼ばれる毎日だそうで。
彦島 江の浦東岸沖250mに位置する巌流島は山口県に属するとの事。
現在は無人島なれど、人家が存在した頃もあったそうな。
灯台・井戸水・トイレ在りなのでキャンプや釣りは可能。
でも、定期連絡船は無いので、渡船の予約が必要との事。

観光開発計画は昔から在るもののナカナカ実現せず。
土地所有者の三菱重工下関造船所が大正時代に埋め立てて、
総面積は一挙に5倍だそうで。

巌流島といえばやはり、390年前・・・
慶長17年(西暦1612年)宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘した場所として激有名。

実際に見てみると、資材が置いてあったりして奇妙にアッサリ感。
周囲もコンクリで固められ、時代劇の白砂青松の面影なし。



しかし、その風景は、
ある映像記憶に合致するものでもありました。

ずっと以前、深夜テレビを流し見していると、
突如として始まったプロレス番組。

半裸の男2人が地面ムキ出しの特設リングで延々えんえんと闘う映像が・・・

マットが無いので、当然の如く擦過傷だらけで延々えんえんえんえんと。
その舞台もまた、巌流島。

薄れた記憶を補完しようと、ネット検索かける前に、
たまたま会えたプロレス好きな人に尋ねてみると・・・

“アントニオ猪木 VS マサ斉藤”
“「観客無し」「レフェリー無し」「時間無制限」デスマッチ”
“日本プロレス史上最長の死闘2時間5分14秒”

・・・だったそうで。

内容と同時に、そのデータが記憶だけでスパスパ出てくる事に驚愕。

『プロレスファンというのは、そういうもんですわ。
 本物の人間が本当にやった事やから、覚えるのも難しい事やないですよ』


20020622/000573
『ケリダマ』
せんせえあのな
ヒハワールドカップをみました
おもたことのだいじをかく

◎ベッカムはガンダムよりゆうめえ
◎よーろっぱじんはいんうつなかおおする
◎ニコラスケイジをさがせ
◎せんしゅはときどきアニメのはなしをしているようだ
◎かっこよいハゲがおうい
◎なんごくさぽたーじょうねつのこしつき
◎ゴリラーマンがいる
◎ふくおひっぱるとひとはこける
◎ナイスなかおはきいぱーにおおい
◎かんとくにはだかのガンをもつおとこのかおをあてはめるとよい
◎がいじんはすぐにとぶ


20020623/000574
『地底ウハウハゴー』
そのようなわけで、奈良県吉野郡川上村の不動窟に行ってまいりました。

大阪阿部野橋 − 大和上市 片道950円
(始発駅) あべの橋(行先) 吉野(種別) 急行 あべの橋7:20 大和上市8:48
つづいて、駅からバスにて80分ほどで「柏木不動窟」下車すぐ。

吉野川の川岸に入口を開けた府洞窟は、午前中という事もあってか人影無し。
入口までは300メートルの階段を降りてゆく。
ひとりつづ時間差で行動した為、貸し切り気分で突入満喫。




20020624/000575
『岩盤突破せよ』
2億年前の石灰岩がコンニチハ。

照明設備が設置されているので、危険な感じは無いが、
身をかがめて抜けなければならない箇所が幾つか在るので愉快愉快。

コケの生息を確認。地衣類は強い。

洞内を見渡すと、ゆるやかな緑色を表面に見せる岩石が在る。

限定された照明光量の為か、
銅などの金属成分が滲出しているのかのような鮮やかさにも見える。

帰ってから、地学に詳しい知人に尋ねてみると、
「それは“輝緑凝灰岩”じゃあないですかね」との事。

遙か太古に海底火山により生成されたものが、
悠久なる時間の中で造山運動によって運ばれてきたのだろう、と。

そうかぁ。

徳島から紀伊半島へのラインが、
強い動きの果てのものだという事は多透のような素人でも地図を見れば解る。
しかし、その表層知識を裏付けてくれる体験を手に入れた途端、
この地域が多く洞窟を形成している経緯が、手触りを込めて迫ってくる。

石灰岩の濡れた手触りはクセになる。
石という存在はヒトとはタイムスケールに厳然たる差を持つ。
自分の全周囲を石に囲まれてみると、それが皮膚から容易に伝わってくる。

20020625/000576
『惑星協会からの手紙』
『日本惑星協会』からメールが届きました。
差出人欄にそういう名前を見る一瞬はなかなかにスリリングです。
ちなみに中味もスリリぃぃングなものでしたっ!


「星の王子さまに会いに行きませんか」キャンペーンに応募頂いた日本の皆様にご報告とお願いです。
現在、海外での応募状況はアメリカ惑星協会を中心に191カ国から56万人、
これに対して日本国内は20万人です。
日本惑星協会としては日本でも50万人達成を目指したいと考え、
皆様にお力添えをお願いする次第です。
20万人が1.5人ずつ誘って頂ければすぐに50万人になります。
応募締切りは7/6です。宜しくお願い致します。
http://www.planetary.or.jp/muses-c/


日本国内で20万人という数字を少ないとみるか?多いとみるか?
多透は、決して少ないとは思いません。

ネット上で当該情報を発見した人ならば、
そのまま協会サイトに直行した事例が多い事でしょう。
しかし、かなりの割合で、
ちいさな新聞記事に目を留めて、
そこから、郵送などのアクションを起こした方々も居られた筈です。

双方の労力の差を思い入れの差に言い換えようとは思いません。
しかし、様々な経緯で『日本惑星協会』へ名前を届けた方々が、
20万人もの多さで、
今現在の日本に居られるという現実に思い至る時、
そこに何か同胞意識までも感じます。

「空を見上げる意識を持つ生物で良かった」とまで思ったりもします。


20020626/000577
『テクテクもんもん』
『不動窟』を探索した後、ぽっかりと時間が空く。
お約束通り、すぐに来るバスなんて無い。

5キロ先に『大迫ダム』との表示。

気温上昇中なれど、わずかに曇り。
歩くには良い日。

帰りのバスを気にしていても始まらない。
徒歩で15時間も歩けば駅に当たる。
イザとなればヒッチハイクでヘーィ!ヘーィ!!

えんえんえんえんえんえんえんえんえんと歩く。
当然、行程に高低変化が御一緒するので、
町中の5キロとは味わいが違う。

まぁ、舗装道だし。
多透のような素人には良い練習の山行き。

幾つかのトンネルを歩いて通るのは面白い。

ダムの水量は、いまひとつ。
後になってニュースで耳にしたのは貯水量4割との事。



海の青は、空が映っているから。

ゃ・・・実際には、
水が赤を吸収してしまって青を反射するからだけれども。

山河や湖水の緑を見る度に、
「ぁあ、やはり森の緑が映っている成分も在るんや」と思う。

いずれにせよ、貯まっていないダムの水は茶色くなる。
水で浸食された山肌の土が映り、崩れた土が水中に移るからだろう。

なんか、でかい鳥の羽根を拾う。

20020627/000578
『泣くなカッチン』
>海の青は、空が映っているから。
>ゃ・・・実際には、
>水が赤を吸収してしまって青を反射するからだけれども。

ぁ、そか。
空が青いのは“青が拡散しやすい色だから”で。

その青が水に反射している訳だから、
別に“空が映っているから”でも、
“言葉の解釈”としては間違いとちゃうやん。



価値観を揺さぶられたり、
何か間違いを見つけたつもりで自分が偉くなったように思えても、
実は同じ解の中をぐるぐる回ってるだけだった、と。

・・・よくあるなぁ、そゆ事。

・・・修行が足りぬのぅ。



せっかく価値観の違いに巡り会っても、
それを複合視点で活かせないと人生が面白くもなんともない。

そんな事をカンチンコンチンに出来てるカッコいい人も居るもんなぁ。

クチ先の言い訳で自分を納得させたり、
オタクフィールドとか日常の嘘とかで、
ヌルい価値観の中に浸かりすぎで呆けた部分は確実に在るもんなぁ。
自分の中に。



オリムピックとかワールドカップとか、
いろんな国のいろんな価値観を紹介してもらう面白さとか、
それを知る事の出来る環境の有り難さとかの中で、
そんな事をチロリと思った。

20020628/000579
『ぼくらはダムを横切って』
大迫ダム


その存在の是非を問う以前に、巨大構造物にはチカラが在る。
広さとか大きさとかを、これからも僕らは探そうと思うから。



20020629/000580
『いつか見たダム』
近年このぐらいの季節になると関西渇水ニュース映像で映るダム。
そのひとつが先日に横切った大迫ダムだとは知らなかった。

  

なんか今週は幾度もテレビで見たような。
広げた新聞にもダムの写真が印刷されている。

いかにも観光地然とした場所は、ふらふらと旅をするにあたり、
ちょっと粋がったキモチでワザと避けているつもりであまり避けきれてない。
それでもテレビの映像で記憶を追認する事が少なくなっていたので、
なんだか面白い。



ダム自体は、とても静かな場所。
ちょっと離れないと釣り人も見えないし。車も時折しか通らない。

ダムを抜けて、溜められた水のほとりをぐるりと大きな弧の歩みで、
えんえんえんえんえんと4キロほど歩いてゆくと、温泉到着。
入之波温泉と書いて“しおのはおんせん”と読む。

『五色湯』と『山鳩湯』の看板が目に入る。
『五色湯』のほうが近代的の様子だったが、
『山鳩湯』の看板に添えられた“自噴”の文字に引かれて更に先へ歩く。
どうやら“当たり”だったらしく、
後で調べてみると『五色湯』の湯は白湯っぽいそうだ。

『山鳩湯』は、ダム湖の断崖にへばりつくように建物が在る。
“自噴”を名乗る通り、
透明褐色の湯が湯船へと小さな滝となってドボドボと豪勢に。
露天風呂からはダム湖が展望でき、山気分満喫。ウグイスの声。

湯船が渋く、
鍾乳石のように精妙でフラクタルな凹凸が表面全面に。
「も、もしや匠の技によるもので職人さんが・・・」とか、
頓珍漢な事を考えていたのだけれど、
帰ってから冷静に考えたら鉱泉の成分が堆積したものだと思う。

20020630/000581
『ぼくの隠し場所』
そうして、再び歩き続けて帰路につく。

 

いつもながら、山の稜線の向こうまで道が続くのが見えて、
すくなくとも其処まではバス停も家も無く、
そうして其処まで行かないとどうにもならないのだという感覚。
それがなんとも面白い。

そういう広さを実感したいという自己満足のカッコつけが、
実は多透の旅行原動力のひとつな気がする。

“木の葉を隠すなら森の中”と言うのは、
ミステリーの古典『ブラウン神父』シリーズが出典のひとつらしい。
元々は故事成語かなにかで在ったのかも知れないが、作者は、
それに続く言葉を考え、それを物語に活用した先駆者ではあった筈だ。
子供の頃、その一編を読んで目からウロコだった。
確か『折れた剣』だったと思う。

森の中に入ると、隠していた筈の矮小な自意識が出てきて楽しい。

まだまだ幼い状態の身であるし霊感とかはナノ単位も無いけれど、
修験者が山に神の領域を見出すのも理解できるように思えてくる。



古いものの全てが好きな訳でもなくなってきたのだけれど。
古くて大きかったり広かったりするものが多く在る奈良は面白い。

ローマ字で書くとNASAと1字違いなだけの事はある。

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