2005-12/15(木)

アスベストとグルー … 静かな時限爆弾

 今年、2005年に世間の話題となった問題の1つにアスベスト問題があります。
 アスベスト自体は何十年も前から多くの施設で使用されてきたものですが、長期間に渡って人体に蓄積・潜伏
 するように害を与え、クローズアップされたのが偶然今年だった、ということです。その毒性が即効性では
 ないことが、逆に有害物質を長期に渡り世間に蔓延させる事態を招いたと言えます。
 現在、各施設でアスベストの除去作業が行われており、関東学生リーグ戦(1・2部)のメイン会場として
 定着している代々木第2体育館でも、来年の後半に除去が予定されています。よって、来年の秋リーグは
 代々木第2体育館が使用出来ず、現在、代替会場を検討中です。除去作業が来年後半というのは、見方に
 よっては対応が遅いとも言え、この問題が表面化して以降の今年の秋リーグや来年の春リーグは、考えて
 みれば、環境としては危険な状態とも言えるわけです。ま、今まで気付かずに長年使ってきたわけで、今年
 から急に危険になったわけではありませんし、世間には除去対応をしていない施設も多数残っているので
 しょうから、来春まで代々木第2を使うことは仕方ないかな、というところです。(と言うか、他の会場の
 あてがありません)。
 ともかく、世間一般でも、今後順次、アスベストは除去対策が施されていくでしょうが、既に人体に蓄積されて
 しまっている分が、今後、発病していくと言われています。「静かな時限爆弾」と称される所以が、ここにあります。

 一方、卓球界では、長年の懸案であった弾む接着剤…「グルー問題」が、いよいよ来年から大きく動き始めます。
 会場周辺での使用禁止を経て、最終的には全面的な使用禁止が目標とされているわけですが、代替商品の性能と
 普及、違反の検査方法など、クリアすべき課題は、まだ多いと思われます。グルーが1980年代後半に普及し
 始めてから約20年、規制の動きが1990年代半ばに出始めてから約10年になるわけですが、今後、スムーズに
 コトが運ぶかどうかはよく見通せない、というのが正直なところです。

 現実に、選手におけるグルーの使用率が異様に高い現状(攻撃型のほとんどの選手+一部、守備型の選手まで使用)
 にあっては、規制反対の意見が出るのは、ある程度は想定の範囲内でしょうし、仕方ないと思われます。
 そして、グルーを使い続けたい選手達は、「グルーで健康を害した人も、死んだ人も、ほとんどいない」ということを
 規制反対の理由としてあげます。しかし、過去にグルーがシンナー遊びに悪用された事例があることからもわかる
 通り、長期的に見て、人体に有害であることは間違いないでしょう。その害が、数十年後に顕在化してから慌てて
 対応しようとしても、その時点ではもう手遅れでしょう。それは、あたかもアスベストのように…。

 「20X0年頃から、かつての卓球の名選手達が40〜50歳の若さで、次々と倒れていった」…なんてニュース
 を見たい人はいないでしょう。「静かな時限爆弾」を止めるため、グルー問題が、スムーズに解決されることを願い
 ます。


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