2002-12/2(月) 今後の卓球界に望むこと アッと言う間に12月。2002年も、もう終わりですね。 ここ3年間で卓球界は、「40mmボール採用」、「11点制採用」、「新サービスルール採用」と、ビッグな ルール改正が続きました。今後、数年間はようやく(?)落ち着いた卓球界になりそうな感じもします。 そんなタイミングで何なんですが、今後の卓球界に望むテーマ(ルール改正の希望)をあげてみたいと 思います。 1、ボールに模様を。 40mmボールになって回転量が落ちたとは言え、新サービスルールになってインパクトが見える ようになったとは言え、やはり回転は卓球の大きな武器です。回転に引っ掛かるレシーブミスや ツッツキミスなどは今後も多く見られることでしょう。卓球が、今後、TV対策を重視していく 必要性を考えるならば、次なる施策はやはりボールに模様をつけることではないでしょうか。 模様の配色や配置はテストをする必要があると思います。メーカーの製造コストも含めて。 (カラーにすれば当然高くつくでしょうが、カラーとモノクロで回転判別効果にどれほど差が 出るかに応じて、費用対効果の判断が必要です)。 しかし、バレーボールにしてもサッカーにしても、あの模様があるおかげでTVのスローモー ション映像に味が出ているわけですから。野球のピッチャーの変化球までボールの縫い目という 「模様」をスローで見せることでTVの前の「観客」を納得させるのですから。 見栄えのしないレシーブミス、ツッツキミスは減らす。ミスした時でもその理由を納得させる。 こういう方向に持っていく必要はあるでしょう。 ただ、ボールに模様をつければカットマン(及びツブ高攻守型)は圧倒的に不利になるでしょうね。 球速の遅い変化球は、じっくり見て判断される要素が増えますから。ただ、同時に強烈なサーブを 使う速攻スタイルも若干不利になるでしょうから、これでロング系ラリー志向の選手が増えれば 良い、と個人的には思います。できればクレアンガみたいな選手が増えてくれればベストですかね。 時代と共にペンカット型がいなくなったように、たとえカットマンそのものがいなくなる事態を 招いたとしても、「ホントに守るべきもの」は、「ある種のプレースタイル」ではなく、「卓球そのもの」 でしょうから。 2、弾む接着剤の全面禁止。 かつて、荻村氏がITTF会長時代に一旦は決定した弾む接着剤の禁止ですが、選手などの反対も あり、荻村氏の急逝と共に、一転して「禁止の撤回=存続」となりました。 私は、普段は大学生選手との接点が多いのですが、この年代は、飲酒、喫煙、夜更かし、その他、 不健康な要素は数多いですから、接着剤が健康に及ぼす悪影響にも鈍感になりがちです。見ている 方としても「自業自得系の悪要素の1つ」という感じで、冷めて見慣れているのが実情です。 ただ、専門誌などで「小学校低学年の選手でも慣れた手つきでグルーイング」というような記事を 読むと、やはりちょっと考えさせられます。有毒物質の含有量が少ないとは言え、やはり10歳 にも満たない頃から慢性的にあの揮発性物質を吸い続けて、10年後、20年後に何らかの症状が 出ても取り返しがつきません。 選手などの反対で禁止撤回となった弾む接着剤ですが、今思えば40mmボールの採用に比べれば 小さい問題だという気はします。また、近年のテンション系ラバーの出現と急速な普及を併せて 考えると、改めて、弾む接着剤は全面禁止されても良いように思われます。禁止されれば、若干、 カット型などに有利になり、上記「ボールに模様を」で懸念された攻守の戦型のバランスにも 好影響を与えるかもしれません。 現在の規制では、違反接着剤に対する「グルードーピング」や「ラバー貼り替え所の使用の徹底」も ローカル大会ではほとんど満足に行われていません。今年の全日本選手権から人体ドーピングの 検査が行われますが、多分、卓球の場合、筋肉増強剤よりもグルーの方がはるかに人体に悪影響を 与えているような気はします。 3、ダブルスのサーブコースを1本交代で両クロスに。 ダブルスのサーブは、サーバーのライトハーフコートに第1バウンド、レシーバーのライトハーフ コートに第2バウンドさせるという、お馴染みのこのルールは、絶対的に左利き有利のルールです。 利き腕と言う先天性に起因する不公平があります。卓球を始めた幼少の頃、初めてこのルールを 教えられ、「なんでやねん?」と思った時のことを、誰もが「慣れ」の中で忘れてしまいます。 しかし、ボールサイズや21点制という「世紀の常識」まで覆る昨今、「フツーの感性」で考えれば、 やっぱりおかしいですよね。何かの機会に改正すべきではないでしょうか?(このルール改正 ブーム(?)のドサクサに紛れて?)。 具体的に、どういうルールにすれば良いのでしょうか?。いろいろ考えようはあると思いますが、 うまいタイミングで(?)11点制・サーブ2本交代になったことに便乗しては考えると、最も 簡単なのは1本交代で両クロスに出すことでしょう。1本目は現在のライトハーフコート→ ライトハーフコート(右利きのフォアクロス)、そして2本目はレフトハーフコート→レフト ハーフコート(右利きのバッククロス)に出す、というものです。このダブルスのサーブの問題 は21点制の時からああでもないこうでもないと、いろいろ考えたことがありましたが、当時は サーブ5本交代時代で、「1本交代で出しても、どっちかのクロスか必ず1本多くなってしまう!!」 と激しく悩んだものです(そんなことでそんなに悩むなっちゅうの)。が、時代は回り、思わぬ ところにサーブ2本交代という好条件が転がり込んで来ました。 やっぱり、スポーツは「努力」という後天的要素が占める割合が高ければ高いほど、公平(フェア)だ と思うのですが…。 つい先日のIOC(国際オリンピック委員会)の総会で、野球やソフトボールなどの競技をオリンピック 種目から除外するかどうかで揉め、結局、結論は先送りされていました。盛んな地域が限定されている これらの種目は、五輪のための球場建設とその後の活用の有効性などで無駄が多いことも事実ですが、 各競技団体は日程短縮など、何とか生き残る道を探ろうとしています。「肥大化しすぎた総合スポーツ 大会の縮小」という点は、国体と同じですが、国体が衰退気味なのに比べ、五輪はビッグマネーを生み 出す巨大ビジネスとなって発展する一方ですから、サバイバルにも熱が入ります。 全世界的に普及している我が卓球ながら、一時は同様に除外競技の候補にあげられるのではないかとの 懸念が噂された時代もありました。その要因は、「中国の独占的強さ」に加えて、TV映りが悪い 「メディア的マイナー性」も大きいと言われていました。この3年間の「40mmボール」、「11点制」、 「新サービスルール」もこれらに対応する1つの手段だったのでしょうし、ITTFが今年から始めた グローバルジュニアプログラムも、大きく見れば、若手の育成を要望するIOCの政策に応じる一環と 言えます。万が一、卓球が五輪種目から除外されるような事態になれば、特に社会的ステータスの部分 などで、かなり大きいダメージを受けることになるでしょう。その意味でも、IOCの意向に沿った、 あるいは先取りするような方針で、いろんな検討をするのは有効だと思います。(…とは言っても、 五輪ダブルスの金銀独占防止用の組み合わせ操作は、個人的には反対ですが…)。 メジャー化…フツーの人が、フツーに卓球に接しても楽しめる状態にするには、まだまだいろんな工夫の 余地はありそうです。オピニオンのページへ