2002-11/11(月)

全日本選手権(団体の部)の真価

 高知国体で「国体のあり方」を再考させられてから10日余り経ち、11/9(土)〜10(日)の2日間、「全日本
 選手権(団体の部)」が静岡県湖西市で行なわれました。「国体のあり方」論の続きになりますが、静岡は
 来年の国体の開催地です。

 「全日本選手権(団体の部)」は、文字通り、チームとしての「日本一」を決定する大会で、12月の個人戦の
 全日本選手権と同等の重みを持つべき大会です。出場チームも、社会人、大学、高校といった各カテゴリー
 のチームが、全日本実業団、インカレ、インターハイ、といったそれぞれの大会の成績を基に集い、これに
 ジュニアナショナルチームや地元選抜を加えて、その覇権を争います。試合方式もエース対決がある
 世界選手権方式(3人による5シングルス)で、好試合が期待できます。が、残念ながら、実態としては
 この大会は重視されていない面が見られます。その主な要因は、この大会が「国体のリハーサル大会」
 だからだと思われます。

 今から4年前の平成10年に神奈川で国体がありましたが、その前年の平成9年には、当然ながら「全日本
 選手権(団体の部)」(以下、全日本団体)が神奈川で行なわれました。しかし、大会プログラムにも「国体
 リハーサル大会」と書いてありますし、式典時の偉い方々の挨拶でも、全日本団体そのものよりも「来年、
 この会場で行なわれる国体の際には…云々」といった具合で、ホントに「リハーサル」を全面に打ち出した
 ものでした。正直言って、構成的に、寄せ集め所帯チームが多い国体より、全日本団体の方が普段から
 母体で活動している分、チームスピリットも強いですし、試合方式の関係もあり、全日本団体の方が
 レベルが高いのですが…。全く、国体のために、わざわざ全日本団体の価値を落としていると言わざるを
 得ません。地元にとってみれば国体は「国」の行事ですから、知事以下、普段はスポーツに関わりがない人
 まで含めて、卓球の全日本団体より重要なのでしょうが、出場している選手にとっては、「リハーサル大会」
 「リハーサル大会」と言われ続けて、当然、良い気はしないでしょう。国体のために嫌々(と言っては失礼
 ですが)駆り出されているような卓球を知らない役員の人が心の中で「リハーサル」と思うのは自由だと
 思いますが、公式な箇所からは、このカタカナ5文字を削除すべきだと思います。

 全日本団体の評価が低いことから、その存在意義に疑問を投げたり(全日本団体不要論)、あるいは「別に
 全日本団体で勝っても負けても騒ぐようなことじゃない」といった意見(全日本団体軽視論)があります。
 これが(不思議なことに?)、負け続けている大学関係者に多いのも気になるところです。ま、私が大学
 以外のカテゴリーの関係者とはほとんど関係がないため、身内の声だけが聞こえて来るという側面は
 あろうかとは思いますが、それにしても負けていて開き直っている様では進歩が期待出来ません。
 社会人にとっては、現実に手が届くところにあるタイトルということで、前後期の日本リーグや全日本
 実業団と並ぶ「グランドスラム」(4大大会)の1つとして全日本団体は認知されています。大学、高校でも
 男子の青森大、青森山田高、女子の淑徳大、仙台育英高、四天王寺高、という「それぞれのカテゴリーの中
 では、ほぼ無敵」というチームがあるのですから、本気で優勝を狙ってほしいものです。毎年勝っている
 社会人勢が「レベルの低い学生連中と対戦しなきゃいけない全日本団体なんて…」とボヤくなら一理あると
 思いますが、負けが込んだ学生側が、自分達より強い社会人と対戦できるせっかくの機会を「全日本団体
 なんて…」と言っていたのでは、ワケがわかりません。

 全日本団体は、役員や選手の心掛けひとつで大いにステータス向上が図れる潜在力があります。
 せっかくなのですから、有効活用できるパワーは使わない手はありません。全日本団体の真価は、現状の
 こんなもんじゃあありません。

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