平成19年度・秋季・関東学生リーグ戦の見どころ

 9月3日(月)〜7日(金)の5日間、代々木第2体育館において行われます「平成19年度・秋季・
 関東学生リーグ戦(1・2部)」の見どころをアップします。

 日程は全てウイークデイですが、最終日の9/7(金)以外は7時頃まで試合が行なわれている可能性
 があります。
 平日の学校帰り、仕事帰りの方も足をお運びいただき、大学卓球界トップのプレーを、是非、ご観戦
 下さい。

 会場の代々木第2体育館は、JR山手線・原宿駅、及び地下鉄・千代田線・明治神宮前駅より徒歩
 5分です。
 入場料は、一般600円、大学400円、高校生以下無料です。

 なお、日程は → こちら です。

 今季のリーグ戦が従来と違う状況下にあると言えるポイントは2点ある。

 ・まず、第1点は、来春からの1部8校制に伴い、今季は下部への降格がないということ。
  最下位になっても下に落ちることがない、ということがどう影響するか?。
  従来の、優勝争いに匹敵する「最下位回避争い」の激しさが緩くなる可能性は高く、これがリーグ全体の
  緊張感の欠如につながってしまうことが危惧される。選手起用でも、優勝の可能性がなくなった時点で
  今まで出番が少なかった4年生の記念起用や、逆に来年以降を睨んでの下級生のテスト起用が発生
  する可能性はある。これが、「フレッシュなプレー」という良い影響を生めば良いが、悪い方に転ぶと
  「単に、ベストメンバーが出ていないだけ」という状態になる危険性もある。
  優勝争いは、基本的にはこの「降格なし」は影響しないはずだが、対戦相手のオーダーの影響が間接的に
  作用してくる可能性はある。
  また、2部は上位2校が来春の1部入り、ということで、従来の「優勝でなければ2位も3位も同じ」では
  なく、むしろ2位と3位の切れ目が天国と地獄の境目となる。

 ・2点目は、グルー規制の影響。
  今春、急遽決定した従来のグルーの規制。わずか3ヶ月足らずという短い準備期間を経て、いよいよ
  9月より実施を迎え、この秋リーグがその対象初大会となる。現実的には、インカレまではほとんど
  全ての選手が従来のグルーを使用しており、その後もトップ選手はユニバーシアード、その他の選手は
  全日学予選までは従来の用具で戦うだろう。とすると、その後のわずか半月で新しい用具を調整して
  今季の戦いに臨むこととなる。用具選択の眼力や新用具への適応力なども試されることになる。
  また、グルーの力に頼るプレーをしていた選手には影響が大きい一方で、カットやツブ高変化プレー
  などの守備型・変化型のプレースタイルには影響が少なく、一時的にこれらの選手達が活躍しやすく
  なることも考えられる。


男子1部

 早 稲 田大  [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

                尼崎インカレの結果。

  春リーグ3年連続優勝に続いて、インカレでも見事に王座を獲得した早稲田大。特に、尼崎インカレ
  での優勝は、準決勝で明治大、決勝で青森大、という「青・早・明」の3強を成すライバル校を直接対決で
  連破しての、非常に価値あるものだった(3年前の優勝時は、青森大とは直接対決しなかった)。
  一昨年と去年の春リーグ優勝時は夏のインカレで準優勝。一方、3年前に京都インカレを制した時は
  リーグ戦優勝を逃している。ということで、春夏連覇の「2冠王」の立場で秋リーグに臨むのは、近年の
  男子にはなかったこととなる。過去3年間は、不思議なことに「戦力的には当然優勝候補筆頭」であり
  ながら、ことごとく秋リーグ優勝を逃している。現役選手にとっては勿論の事だが、チームとしても
  平成12年(2000年)を最後に、21世紀に入ってからは秋リーグの優勝はない。選手達にとっては
  人生初の、チームにとっては今世紀初の、秋リーグ制覇が成れば、春夏秋の3大会連続優勝となる。
  (去年までであれば、完全優勝と称されるところ。今年からは冬のチームカップ新設に伴い、4大会
   制覇でグランドスラム扱い)

  主力は、何と言ってもいよいよラストシーズンを迎える4年生3人衆 … 下山、時吉、久保田。

  キャプテンの下山は、今春のリーグ戦でも、尼崎インカレでも、チームの優勝を決める決勝点を自らの
  左腕で叩き出した。(ついでに、3年前の京都インカレの決勝点も下山)。
  現在、リーグ通算21勝9敗ということで、男子1部では特別賞を確定している唯一の選手でもある。
  今年の関東学生での単複ランク落ち。過去3度の秋リーグでは、いずれも「痛恨の1敗」となる黒星を
  喫している…といったバッドニュースもなくはないが、屈辱は雪辱のチャンスでもある。
  最後の秋は、当然、全勝で締めくくりたいところ。
  全日学シングルス2連覇中、全日本単複ともベスト8という現在の肩書きは、関東の大学男子卓球界
  では文句なくナンバーワンと言えるだけに、他の追随を許さない戦績が期待される。それは前半での
  核弾頭の形か?、あるいは再び後半での決勝点の形か?。

  時吉は、尼崎インカレでMVP(敢闘賞)を受賞した。シングルス4戦全勝、ダブルスと併せて計10勝
  1敗という数字は、優勝の立役者と呼んで文句のないところ。特に準決勝の水野(明大)、決勝の坪口
  (青森大)というトップの大一番を、いずれもフルゲームの大接戦の末に競り勝った活躍は大きかった。
  現在、リーグ通算16勝7敗ということで、今季4勝をあげれば、下山と同時に同一チームから2名の
  特別賞受賞となる。ダブルスの関係があるので、常時前半に起用されるかは確定的とは言えないが、
  出番さえ回ってくれば4勝は「十分狙える射程距離内」と言えるだろう。大学での3年半もの間、
  大学の個人戦大会のシングルスで全てランク入りし、しかもそのほとんどでベスト4以内に入って
  いる、という脅威のハイレベルの安定性が、可能性の大きさを証明している。
  10月の全日学後には、スウェーデンリーグ(ソーダハム)に渡り、来春までの半年間(1シーズン)
  プレーする予定の時吉。早大生としてのプレーする残された期間は、下山、久保田らよりもさらに
  短い。見納めの時が迫る。

  久保田は、尼崎インカレ決勝戦で大矢と「5戦全勝同士対決」を演じ、フルゲームの末、これに惜敗した。
  勝っていれば、MVPの可能性も囁かれていたが…。しかし、数字以上に見る者を魅了するプレー
  内容に、評価は高い。去年の関東学生優勝以降、各大会でベスト4入りが続き、ここ2年間の実績では
  下山、時吉にも引けを取っていない。リーグ通算は13勝5敗と、特別賞にこそ届かないものの、
  14不戦が不戦でなければ、当然、とっくにそのラインは突破していたはずだ。
  速攻主体の下山、時吉とは、また一味違う、速攻と遅攻(しのぎ)のミックスから成る「久保田スタイル」
  が、ラストシーズンで、新たな「語り継がれる1戦」を生むか?。

  ほぼ万全の体制でラストシーズンに臨む4年生トリオ…これに続く後輩達は…。

  3年の塩野は、個人戦の各大会で常時ベスト8前後の戦績を残し、安定性は高い。リーグ戦も通算
  14勝3敗というハイアベレージで特別賞ペースを刻んでいる。ただ、尼崎インカレでは佐々木
  (大正大)とのカット対決にフルゲームジュースの大接戦の末ながらも敗れ、「大学の男子で、文句
  なしのナンバーワンカットマン」という肩書きに疑問符が付く結果となった。ノングルー初大会と
  なるこの秋リーグは、再びその存在を強烈にアピールする絶好のチャンスではある。

  今春、いきなり5戦全勝という衝撃的な活躍を見せ、MVP(殊勲賞)、優秀選手賞、最優秀新人賞の
  3賞を受賞したのは1年生の足立だった。新人戦単複での準優勝に続く活躍ぶりは、潜在能力の
  証明ではあったが、正直言って、出来過ぎの感はあった。「3勝して勝ち越し」が今季の現実的な目標
  ラインだろう。先輩達がこれだけの布陣なだけに、気楽に出来る面もあろう。気楽に回した歯車が
  良い方に回れば…衝撃再来もあり得るか?

  あとは、2年の原田が起用濃厚だが、関東学生でベスト8入りした新人の藤田にも勿論チャンスは
  あり得る。また、インカレでベンチ入りした2年の原も、上宮高時代以来の同僚である原田に並ぶ
  活躍を、そろそろ見せたい頃だ。

  ダブルスは、よほどのことがない限り、下山・時吉組のままで行くだろう。全日学、関東学生での
  ランク落ちや、3勝2敗続きのリーグ記録など、気になる点がないわけではないが、全日本ベスト8の
  実績や、尼崎インカレの決勝で村守・横山組を一方的に完封した1戦に象徴されるように、当たった
  時の爆発力は凄い。
  (なお、下山は、かつて中野と組んでいた時の数字を合計すると、現在、ダブルス通算17勝(8敗)。
   単複ともに20勝ラインを突破する可能性は大いにある)。
  関東学生3位の久保田・原田組などが、万が一の場合に備えて控える形となる。(これまた、贅沢な
  控えだ)。

  今春の優勝で通算優勝回数は26回となった早大。半歩前の専大が27回で2位なので、今回は
  これに並ぶビッグチャンスとなる。2位タイとなれば、前を行くのは30回の明大のみとなる。
  逆に、今季で優勝できなければ、主力の4年生勢がごっそりと抜ける来年以降は専大に並ぶことも
  容易ではなくなる事が予想される。

  10月21日に大学創立125周年を迎える早稲田大。1ヶ月ほど早いが、早稲の収穫、前祝いと
  いうことで、「実りの秋」を迎えられるか?。


 埼玉工業大  [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

  平成9年春の2部優勝後に1部に初昇格して以来、丸10年、20シーズン目の1部となった今春の
  リーグで、創部以来初となる2位に輝いた埼工大。Aクラス入り(3位以内)自体が3度目で、昨秋に
  続く連続Aクラスも創部以来初だった。10年一区切りの記念に自己最高位をつかんだ。
  ただ、ここ3ヶ月の状況を見ると、今秋のリーグを迎えるにあたっては、むしろ不安材料の方が多い。
  11年目も上昇気流を維持できるか、あるいは…。

  エース格は、1年の胡彦コホンだろう。新人戦優勝に続き、春リーグでも4勝1敗と大活躍(下山に
  勝ち、水野に惜敗)。敢闘賞と優秀選手賞をダブル受賞し、チーム準優勝の原動力となった。
  関東学生ではベスト8。尼崎インカレでは5戦全勝、と、完全にトップレベルの実績を残し続けて
  いる。今季も、当然、4〜5勝が計算されることになる。

  日本人のエース格はキャプテンの沼田。現在、通算15勝13敗ということで、ラストシーズンの
  今季で5戦全勝できれば特別賞受賞となるが…過去に5戦全勝した実績はなく、客観的に見れば
  達成の可能性は低い。今春、4連勝の後、5勝目目前まで迫ったことなどを考えれば、もちろん
  可能性はゼロではないが、故障などのことも含み考えると…。
  現実的は、自身の特別賞よりも、主将として、要所での単複2点で、チームの上位をいかにキープ
  できるかが、注目されるところだろう。

  4年・沼田に続くレギュラーは、3年・佐藤、2年・尾前、1年・伴だが…今春、5戦フルオーダーされた
  この3人が、全日学予選で揃って予選落ちするという意外な結果となった。尾前と伴に至っては、
  ダブルスも全日学予選落ちで、会長杯出場資格を得てしまうという状態。全く、予想外の事態と
  なった。屈辱をエネルギーに変えて、「災い転じて福」となれば良いが、データ的には厳しいものが
  ある。取りあえず、通算10勝10敗の2桁イーブンである佐藤は3勝して、特別賞の可能性を
  広げておきたいところ。

  あとは、野田と小野に出番が予想される。特に小野は、今春の明大戦で「小野タツヤ」対決に勝ち、
  明治越えを決める記録と記憶に残る活躍を見せた。今季で、再度の活躍はあるか?。

  ダブルスは今季も沼田・佐藤組だろう。昨秋、今春と2季連続して3勝2敗、通算は7勝8敗と、
  ほぼ5割ペース。男子はどこのペアも紙一重なので、チャンスはある。

  去年の全日学と今年の関東学生の単複のランクを見ても、現在、ランク入りしているのは胡のみ。
  沼田でさえも、個人戦のランクとなると1年時までさかのぼらなければならない意外な状態。
  団体戦では、個人戦とは違った力も発揮される…としても、尼崎インカレでも、3年連続のメダルは
  逃し、今年はワンランクダウンのベスト8。正直言って、今季、再び早明の2強と並び競うのは容易
  ではない。現実的には3〜6位の方が実力差は少ないので、何とかこの4校間の争いに勝ち、3位
  死守・3季連続Aクラス入りを果たしたい、というところか。


 明 治 大  [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

                尼崎インカレの結果。

  関東では「早明2強」と呼ばれ続けながら、今春のリーグ戦では埼工大に足元をすくわれ、3位に
  終わった明治大。関東学生では早大を上回る活躍ぶりを見せ、「さすが」と思わせたが、インカレでは
  早大に完敗し、引き立て役に回った。果たして、この秋リーグでは再び「さすが」と万人をうならせる
  結果を残せるか?。それが成る時は、秋リーグ3連覇が成る時だ。

  エースは、「関東学生チャンピオン」の肩書きを得た3年の水野。肩書きに恥じない活躍が期待される。
  リーグ戦は、通算18勝3敗という素晴らしい成績を上げてきており、最終学年を待たずに今季で
  特別賞を確定させることはほぼ確実な状勢。むしろ、既に興味の半分は30勝ラインへの挑戦に
  向けられていると言える。(来年からの8校制で、「1勝」の価値が落ちるのは、水野のようなトップ
  レベルの選手にとっては残念なことか)。ここ1年以上に渡ってトップ起用が続き、相手校の
  エース格とのガチンコ対決も続く中でのこの成績は凄い。「30勝レベル」、「トップ起用」、「小柄な
  体から溢れるファイト」、「関東学生チャンピオン」…現コーチである高山(旧姓・中田)幸信を思い
  出させるものがある。トップ起用が変わらなければ、春に負け、関東学生で勝ち、インカレで負けた
  時吉との再戦が濃厚だが、×→○→×→○、と行けるか?。

  水野と共に「3年生トリオ」と称される小野と石崎は、ここまでの今年前半は不本意な戦績だった。

  小野は、今春、まさかの単3戦全敗。しかも、埼工大戦での単複2失点、早大戦での下山に優勝を
  決められる決勝失点と、痛い敗戦が続いた。尼崎インカレ準決勝でも下山との再戦に完敗し、
  チームの敗北が決まった。地力があることはわかっているだけに、雪辱が期待される。

  石崎は、厚い選手層の影響で出番が減り、関東学生で3年目にして初めてランク入りを逃したことも
  あって、尼崎インカレではベンチ入りを逃した。しかし、昨秋の早大戦ラストで優勝を決めたヒーロー
  だけに、小野と同様、実力を発揮できれば、再びスポットライトを浴びる可能性はある。

  1年の軽部と池田は尼崎インカレで全試合にオーダーされるなど、既にチームの中軸に定着している。

  軽部は、春は2連勝後の3連敗という尻すぼみの結果に終わったものの、関東学生で単複共ランク入り
  するなど、やはり強い。仙台育英高から明大入りした先輩達は、現役だけでも特別賞候補者がズラリと
  並ぶ(平屋(慶)、水野、小野)。軽部も間違いなく次代の特別賞候補者となるだろう。

  池田はフォアの一枚ラバーがグルー規制の影響をほとんど(全く?)受けないものと思われる。
  とすれば、周囲がまだ試行錯誤している今季は相対的に最も優位な立場に立てるかも知れない。
  もっとも、バックの裏ソフトは影響を受けるので、断定ではなく、「かも知れない」の範囲ではあるが。

  今年は強力新人加入の影響もあって、出番が減りつつある4年勢だが、実力と実績はやはり高い。

  足立は、今春は勝ち星を伸ばせず、特別賞の可能性も消えたが、その後、関東学生では準優勝に輝いた。
  去年から、関東学生、全日学、全日学選抜の全てで成績を残しており、安定性と爆発力を兼ね備えて
  いる。他のメンバーの状態との兼ね合いもあるが、ラストシーズンで大活躍して終わる可能性も
  大いにある。

  日高は、通算12勝12敗というイーブンペース。最後は当然勝ち越し、出来れば15勝ラインに
  乗せたいところだろう。関東学生、全日学で連続ランク入りしている実力からすれば、足立同様に、
  有終の美を飾る可能性は高い。

  キャプテンの平屋(慶)は、去年までで既に通算16勝。「今年、春秋2勝ずつで手が届く特別賞は
  ほぼ確実か」と思われていたが、出番が減ったこともあり、今春は勝ち星を上積み出来なかった。
  さらに、尼崎インカレでは選手エントリーを外れ、全日学予選では予選落ちを喫した。こうなると、
  ラストシーズンと言えども出場も容易ではない。まして、あと4勝というのは、自身も今まで達成した
  ことがない数字で、非常に困難。可能性はゼロではないが…。視点を変えれば、ラストシーズンまで
  可能性を残して「特別賞候補選手」と呼ばれるだけでも、4年間積み上げた、十分素晴らしい戦績だ。
  現実的には、自身の特別賞よりも、主将としてチームの優勝に向けて、有形無形の貢献をしたいところ
  だろう。

  ダブルスは、関東学生のベスト8に4組が入るという状態。中でもエースダブルスは3年生ペアーの
  水野・小野組。惜しくも連続優勝こそ逃したものの、過去3年間の関東学生で2位→1位→2位と
  いうのは凄い戦績。ただ、尼崎インカレでは4年生ペアーの足立・松山組がフル起用され、6戦全勝
  と、好結果も残した。ただ、このペアは関東学生でランク落ちを繰り返すなど、安定性には不安がある。
  その一方で、全日学を制したり、下山・時吉組に連勝したりする「当たり」も、時としてある。
  また、新人戦優勝ペアーの池田・軽部組という選択肢も、可能性としてはゼロではない。(同じ関東
  学生ランクペアでも、さすがに和田(隆)・大塚組や平屋(徹)・林組の起用はないだろうが…)。
  いずれにしても、ここは嬉しい悩みどころか。

  ランキング選手一覧を見ても、過去3年間で何らかの上位進出実績を持っている選手は他校と比べても
  格段に多い明治大。シングルスで11人、ダブルスで13人。単複をくくると15人にも及ぶ。
  その意味で、リーグ戦メンバー15人に入るためには、「ランク入り1つくらいでは不十分」、とさえ
  思われる状況にある。15番手でも、他校でならレギュラークラスか?。この層の厚さ、恐るべし。

  「春は早大、秋は明大」…過去2年間繰り返されてきた早明2強による春秋の優勝旗の奪い合い。
  2度あることは3度ある…再びの王座奪取で、男子最多優勝回数を「31」に更新できるか。
  あるいは、早大に「3度目の正直」で春秋連覇を達成されるのか?。
  関東学生選手権のタイトルは、シングルス決勝同士討ちという形で奪い返した。「王者・明治」と
  呼ばれるからには、当然、リーグ戦タイトルも奪い返して秋を終えたいところだろう。


 中 央 大  [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

                尼崎インカレの結果。

  ここ2年間(4シーズン)、5位と4位を繰り返し、Bクラスに低迷している中央大。しかし、尼崎
  インカレでは4年ぶりにベスト4入り(ランク3位)し、メダル獲得を果たした。余勢をかって、
  果たして、今季Aクラス復帰は成るか?。

  エースは、キャプテンの森下。一昨年の全日学以来、2年間に渡って、関東学生、全日学、全日学選抜の
  全大会でベスト16をキープし続けている。リーグ戦でもコンスタントに2〜3勝ペースで、通算
  15勝14敗。ラストシーズンの今季、5戦全勝すれば特別賞となるが、過去には4勝したシーズン
  さえない、という実績からすると、沼田(埼工大)同様、現実的には、これは非常に困難な状況。
  「最低3勝して勝ち越しで終わる」、「チームの3位以内入り」というのが、主将としても現実的な目標
  となるか?。

  2番手は2年の森田か?。単複に渡ってフル起用され続けていることが中軸の証だが、通算成績、単・
  3勝9敗、複・7勝8敗、という負け越しは、自他共に納得できないところ。取りあえず、「単複とも
  勝ち越し」が、最低目標ラインとなろう。

  1年の瀬山は、奇遇にも各大会で他校の1年生との対戦が多い。苦戦が続いていることは事実だが、
  中堅レベルの実力を備えていることも、また事実。勝ち越して、来年以降につながる成績を残して
  いきたいところ。

  4年の白神は通算8勝9敗なので、何とか2桁勝利に到達して最後を飾りたいところ。森下と共に、
  入学直後の平成16年度春季リーグで大逆転優勝を経験しているが、最初と最後で奇跡を起こすことは
  出来るか?。

  2年の吉田は、今年レギュラーに定着し、一定の成績を残しているが、全日学予選では敗れた。今季も
  レギュラーの座を死守できるか?。

  あとは、3年の坂本、青山、林、2年の橋本、1年の岩村あたりでの交代起用が濃厚。

  ダブルスは、今春は白神のコンディションの問題などもあり、新ペアーを組んだ森田・瀬山組が4勝
  1敗の活躍を見せ、最優秀ペアー賞を受賞するという嬉しい誤算がついてきたが、その後、去年の
  白神・森田組に戻し、関東学生で優勝。尼崎インカレも5戦全勝、全日学も去年3位、ということで、
  アクシデントがない限りは、この白神・森田組で行くだろう。

  今春までは男女とも1部に在籍する唯一の大学だった中大だが、今秋からは専大も男女アベック1部
  に復帰。さらに8校制となる来季からは、大正大、早大などもここに加わってくる可能性が非常に
  高い。男女とも1部にいるだけでは目立たなくなるだけに、やはりアベックAクラスを目指したい
  ところだろう。


 専 修 大  [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

  現在、3シーズン連続Bクラスに甘んじている専修大。この「3シーズン連続Bクラス」は、名門・
  専大男子にとって、平成以降では初のこととなる。昭和の最後の頃は、岩崎前監督が現役の主力
  選手として常時優勝争いをしていた頃なので、現在はその前の時代(昭和50年代)以来、20年以上
  ぶりの低迷期とも言える。ただ、逆の見方をすれば、「20年以上=40シーズン以上で、連続B
  クラスが2回までで済んでいた=3季目にはAクラス復帰していた」、というのも凄い話だ。
  今年の尼崎インカレでは、25年連続ランクも達成。四半世紀に渡り、中堅以上の実力は堅持し
  続けている。あとは、再び優勝争いに絡めるところまで辿り着けるか?というのが注目点となる。

  現在の主力は下級生。エース格は2年の徳増。昨秋の5戦全勝に続き、今春は4勝1敗。通算成績も
  11勝4敗と、早くも2桁勝利に達した。関東学生でもランク入りし、安定性も増してきた。
  単複フル起用も確実なだけに、チームの命運を握ることとなる。

  徳増と並び、2年生2枚看板の森田は、今春3勝1敗。去年の不振から脱しつつはあるが、通算はまだ
  4勝8敗。インカレでは決勝トーナメントで3連敗を喫するなど、不本意な数字も残るだけに、
  今季中の借金完済は難しそう。

  今春、チーム1の好成績をあげたのは1年の松岡。4戦全勝での優秀選手賞と最優秀新人賞のダブル
  受賞は嬉しいサプライズとなった。尼崎インカレでも、四半世紀ランクキープに貢献したが、その後、
  全日学予選では予選落ちを喫した。去年、徳増は全日学予選落ち後に秋リーグで5戦全勝したが、
  果たして今年の松岡はどうか?。

  「主力は下級生」…で納得しているわけにはいかない上級生。4年勢は最後を飾りたいところ。
  宇都野は、今春、ラストで2敗するなどで1勝4敗。通算は9勝10敗。関東学生でようやく単複
  ランク入りを果たしたことだし、ラストシーズンは2桁勝利と勝ち越しで締めたいところ。

  主将の江藤は8戦全敗、立石が1勝6敗、鈴木が1敗。3年・下川は2敗…上級生にとって、状況が
  厳しいことは確かだ。交代起用が回って来た時に、限られたチャンスをモノにしたいところ。

  ダブルスは、森田・徳増組が今春5戦全敗。尼崎インカレでは、左の清水を使って、清水・徳増組で
  戦っていた。全日学には、清水・松岡組と森田・徳増組で出場するが、果たして今季のペアリングは
  どうするか?。場合によっては、関東学生ランクの宇都野・鈴木組の可能性もゼロではないかも
  知れない。

  女子部が3年半の2部生活の末に、ようやく1部復帰を果たした専大。OB・OGにとっては、
  「当たり前の風景」だが、現役選手達にとっては、初めて男女揃って1部で戦うこととなる。
  これを機に、伝統校復活をアピールするような活躍を見せたいところ。
  21世紀に入ってからの過去6年間で、秋の成績が春を下回ったことはない。これを良いジンクスと
  して、4シーズンぶりのAクラス復帰を狙うことになる。


 駒 澤 大  [参考] → 平成16年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 ランキング選手一覧

  主力メンバーが大きく入れ替わった今春は5戦全敗(しかも得点はわずかに「3」)と惨敗を喫した
  駒澤大。入替戦でも敗色濃厚の展開から、何とか逆転勝ちを果たして1部残留を決めていた。
  尼崎インカレでもランク落ち目前の崖っぷちから大経法大をうっちゃって、ギリギリで4年連続
  ランクをキープした。綱渡りのような展開の大会が続く中、今大会は来春からの8校制移行の過渡期
  の恩恵を受けて、たとえ最下位でも2部落ちはない。過去7シーズンで(=今の4年生が入学後)、
  実に6度の入替戦を経験している「常連校・駒大」にとって、後の心配が必要ないということは、
  非常に大きい。4年生達にとっては2度目の「入替戦のないシーズン」となる。
  TAKE it EASY…プレッシャーのない状態で、気楽に実力を発揮して大暴れ出来るか?、
  あるいは尻に火がついたような緊張感を欠いて、再び屈辱を味わうか?。どっちにも転び得る。
  来春まで入れると、5シーズン連続での1部キープとなる駒大。もう「1部常連校」と言える。
  実力と実績で、その肩書きに恥じないことを証明したい。

  エースは、2年の桑原(勇)。単複に渡り、チームを牽引する活躍を見せている。全日学ランカーの
  実力を発揮して、通算3勝8敗の成績を、早く5割に近づけたいところ。

  もう1人の全日学ランカー・高橋(智)、そして、桑原(勇)とダブルスで2年生コンビを組む松竹…
  この2年生トリオが勝ち星をあげていければ来年以降にも繋がっていくのだが…松竹が全日学予選で
  敗退するなど、不安は残る。

  2年生トリオのみならず、4年生トリオも期待される。入学時に2部常連だったチームが、浮沈を経て
  卒業時には1部常連になっているというのは、感慨深いものがあるだろう。不動のレギュラー・橋口
  (慎)、元全日学8強の吉川、キャプテンの坂本…ラストプレーに注目。

  あとは、1年の渡井、吉田あたりの起用となるか。吉田は入替戦のラストで競り勝った姿が印象深い。

  ダブルスは、関東学生ベスト4の桑原(勇)・松竹組で決まりだろう。エースダブルスの直接対決と
  なる男子では、銅メダルペアも苦戦は必至だが、何とか勝ち越しを目指したい。

  今後、8校制となれば2部落ちの危険性はかなり減少するであろう駒澤大。2部強豪と言われ続けて
  1部が遠かった時代があった、ということも昔話になる日が来るだろう。1部に在籍し続けるだけ
  であれば、多分、今の延長でも出来るとは思われる。さて、近い将来に、1部の上位争いが出来るような
  展開に持ち込めるか?


男子2部  ランキング選手一覧

  「大正大有利」の下馬評を覆し、最終日の直接対決で1−3からの大逆転勝ちを演じ、今春の男子2部
  リーグを制した筑波大([参考]平成元年からの順位推移)。
  3年生キャプテンの照井をエース格に、桑原、高木、田代といった中堅の顔ぶれを揃えて競り勝った。
  その後、入替戦でも、駒澤大に勝ちかけ、1部昇格目前まで迫った。惜しくも逆転負けは喫したものの、
  尼崎インカレでは、関西の雄・近畿大に0−2から逆転勝ちして連続ランク入りを果たした。
  何かと「逆転」が因縁となっている。
  今季も、照井、桑原、高木、田代の主軸に、安達、中島、仁科と言った脇を固めるメンバーでの戦いとなる
  見込み。ダブルスは、春の桑原・田代組から桑原・高木組に切り替えたようだが。
  2部連続優勝を狙うのは当然としても、絶対目標は2位以内での来春の1部入り。その意味では、
  最終日の大正大戦よりも、むしろそこまで全勝で辿り着けるかが重要となる。春は勝ったとはいえ、
  やはり大正大は強いだけに、その前に1部入りを決めて、気負うことなく直接対決に臨みたいところ。


  今春、男子2部の優勝候補筆頭でありながら、最終日の筑波大戦で3−1リードから逆転負けを喫した
  大正大。1部と2部を行き来している大正大にとって、2部優勝以下の成績となったのは、4年前の
  平成15年春以来となり、現役選手達にとっては今回が初の屈辱となった。
  ([参考]平成元年からの順位推移)。
  尼崎インカレではランク決定戦で早大と対戦し、2−0と王手をかけたが、惜しくも早大の底力の
  前に逆転負けを喫し、3年連続のランク落ちとなった。だが、結果的に、優勝した早大をラストまで
  持ち込んだのは大正大だけであり、形の上では最も苦しめた格好。惜敗もマイナス要因だけではない。

  エースのハオ強は、「2部では無敵」の記録が今春ストップした。2部通算は19勝1敗。かつての
  1部時代の11勝4敗と合わせると、計30勝5敗。1年前に既に特別賞は確定済み。
  関東学生でも全日学選抜でも、コンスタントにベスト8をキープ。尼崎インカレで下山を破った
  ように、実力はトップクラス。最後にもう一度1部でのプレーが期待されたが、残念だった。
  過ぎたことは仕方ないので、ラストシーズンはキッチリと5戦全勝で締めて、チームの1部昇格を
  決めて有終の美を飾りたいところ。

  関東学生ランカーの1年生・花村は、今後のチームを背負って立つ存在だけに、注目される。

  カットコンビの3年・鹿屋と2年・佐々木は、単複に渡ってチームの中軸を担う。佐々木はインカレで
  塩野に勝ち、「カットは塩野だけじゃない」という活躍を見せていた。また、ノングルー時代に入った
  ばかりで、カットダブルス対策まで手が回っていない選手も多いと思われる。その意味でも活躍が
  期待される。

  あとは、主将の魚住以下、秋草、永瀬、あるいは矢部などでの戦いとなる。

  普通に考えて、よほどの事がない限り2位以内は固いと思われる大正大。1部復帰は90%以上の
  確率で成るだろう。だが、やはり2部ナンバーワンの肩書きを持って帰りたいところ。
  順当に行けば来春は、専大、中大、早大、大正大の4校が男女アベック1部となる。


  勝負の分かれ目にいるのが法政大。青森山田高から大谷兄弟、愛工大名電高から鹿屋と、有望新人
  3人を補強。優勝争いの可能性も考えられたが、筑波大と大正大には完敗し、3日目で優勝戦線から
  消えた。尼崎インカレでは予選リーグ1位通過しながら、2位通過の中京学院大に決勝トーナメント
  1回戦で敗れ、ベスト32止まり。主将の三枝、3年の大橋、綿引をはじめ、中堅層のメンバーは
  多く、リーグ戦向きのチーム構成ではあるが、あと一歩か。
  とにかく、ここで2位に食い込むか、3位に留まるかは、天国と地獄の差。2位以内に入れなければ、
  極端な話、6位でも余り変わらない。「2部の強豪」と言われた法政大が、久々に1部でプレーするのか
  「2部の強豪」であり続けるのか…分かれ目だ。


  日本体育大は、3年連続で全日学選抜ベスト16の、キャプテン・崔潤浩が中心となり、佐藤との4年生
  2枚看板が両輪として機能する。この2人が入学してきた時、日体大は3部だったが、デビュー
  シーズンで即2部昇格を果たした。崔は3部での5戦全勝に2部での19勝6敗を加えて、通算
  24勝6敗。ポイント計算の結果、あと2勝で特別賞受賞となる。途中に欠場のシーズンがあり
  ながら、ほぼ受賞確実なラインまで来た。あとは、ハオ強に2部で初めて勝った男・芦間などの活躍が
  あれば、上位争いに顔を出せる可能性はある。ワンチャンスをものにして、もし2位以内に入れれば、
  崔と佐藤は母校を3部から2部、そして1部へと押し上げた年代として語り継がれることになる。


  國學院大は、レギュラーの大半を4年生が占める。春は日大を破り、最下位を回避したが、日大は
  その後、強化が成功している様子。加えて、國學院大の得点源である柴田・田島のダブルスは
  全日学予選で落ちた。3部落ちはなく、5位でも6位でも実質的に大差はないとは言え、4年生が
  大量に卒業する来年のメンバーのことを考えても、光明は見い出しにくい。
  とりあえず、先のことより今のこと。4年生勢のラストシーズンの有終の美に期待。


  日本大は、今春、最終日を待たずして最下位が確定した。入替戦では余力を残して2部残留を
  果たしたが、女子部が1部から降格してきて、今季はアベック2部となった。その後、再起を図り
  強化に取り組んでいる様子で、尼崎インカレでは専大とも競り合いを演じていた。
  (専大側から見れば、決勝トーナメント1回戦で東海王者の朝日大とのラスト勝負に競り勝ち、
   2回戦が日大で「これで25年連続ランク入りだな」と思ったところ、意外な大苦戦で肝を
   冷やした)。
  エース格の山本以下、飯干、平岩らで、屈辱の最下位脱出を図る。


 卓球のページへ