平成18年度・関東学生新人戦の見どころ 4月27日(木)〜28日(金)の2日間、駒沢体育館において行われる関東学生 卓球新人選手権大会(通称、新人戦)の見どころをアップします。 大会当日には会場まで足をお運びいただき、選手に声援をお送りいただければ 幸いです。入場は無料です。 今大会のシードは → こちら です。 歴代優勝者一覧は → こちら です。 男子シングルス 第1シードは、去年の千葉インターハイ(以下、IH)ベスト8の佐々木(大正大)が順当に 選ばれた。 千葉IHで大矢(青森山田高)を斬り倒し、岸川(仙台育英高)を苦しめた実力が発揮されれば、 大正大から平成10年(1998年)の竹内功以来8年ぶり、21世紀初の新人戦チャンピオンが 誕生する可能性はある。現在、関東リーグで2部の大正大が浮上を目指す上で、当然その一翼を 担う主軸になると期待される。また、竹内もカットマンだったが、学校の枠を超えて見れば、 去年の塩野(早大)に続き、カットマンの2連覇が成るか?という見方も出来る。 いずれにしても、注目を集める宿命の第1シード。結果はいかに?。 第2シードは、千葉IHベスト16の森田(専大)が選ばれた。いまや、事実上の「男子ナショナル チーム養成所」となった青森山田高からの進学ということもあり、「今年の関東男子ナンバー ワンルーキー」、「今大会、優勝候補筆頭」と見る向きも多い。戦型的にもバックが振れる ペン表速攻ということで、魅力的。田崎のようなド派手な強打は少ないが、川口努よりは 前陣でプレー出来、弱点も少なそう。その川口が新人戦を制したのは21世紀最初の年・ 2001年(平成13年)だったが、それ以来5年ぶりのペン速攻の王者が誕生するか?。 専修大にとって、新人戦の男子シングルスチャンピオンが誕生すれば、何と平成4年(1992年) の増田秀文以来、実に14年ぶりのことなる。そんなに長い間優勝してなかったか?、と いうのも軽い驚きだが、この空白期間が止まる可能性は高い。 また、ダブルスも第1シードで、元IHダブルスチャンピオンであることも考え合わせると、 単複2冠王の期待も高まる。 4シードには、千葉IHベスト16の平屋(明大)と、全日本ジュニアベスト8の実績を持つ松竹 (駒大)が入った。 平屋は、先日の専大・明大・定期戦でも森田と互角の勝負を演じていた。(勝ちかけたところから 逆転負け)。今大会で両者が順当に勝ち上がれば準決勝で再戦となるが、リベンジは成るか?。 他校の1年生の強豪は、卒業生の穴を埋める形で団体戦のレギュラーがほぼ約束されているが、 明大は去年1〜2年生だけで秋リーグを制し、主力が全員残っているだけに、この新人戦で結果を 出すことが、その後へ繋げる意味でも重要になる。 2001年(平成13年)の川口以来、5年ぶりの明大からの男子単制覇は成るか?。 第4シードの松竹は、ダブルスも第2シードで、形としては単複2冠王を狙える。 駒澤大は、ダブルスでは、3年前に田中・藤本組が優勝しているが、シングルスの優勝はない。 大学初のシングルスチャンピオンを目指す松竹の結果は…。 8シードは、大塚(明大)、徳増(専大)、原田(早大)、吉田(中大)という顔ぶれが選ばれた。 彼らは4人とも、シード規定だけで言えば、もっと下位シードになってもおかしくなかった。 (前年の各ブロック大会での実績がないため)。ただ、実際には実力があることが周知の事実で あったため、この位置に拾い上げられた。彼らがシードを守ってベスト8以内の結果を残せるか は、技術員の「見る目」を計るモノサシにもなる。 明大と専大は8シードに2人ずつが入り、良い補強をしたと言える。あとは結果で、シード通り、 ベスト8に2人(あるいはそれ以上)が入れるか?だ。 早大は、一昨年の下山、去年の塩野と、現在2連覇中。さらに言えば、3年前は阿部が2位(優勝は 阮震杰)、4年前は中野が優勝と、4年間、常に決勝に姿があり、内3回優勝、その内2回は決勝同士 討ち(中野vs岸川、下山vs時吉)…新人戦に異様に強い。今年は8シードの原田と16シードの原 という上宮高出身コンビが先輩達の戦績にどこまで迫れるかが注目される。 日本のナショナルチームの構成の中で、女子はかなり前から大学を経ずに高卒・即就職した社会人 選手や、あるいは帰化選手が多かったりしたが、「男子は、関東学連の現役、またはOB」がほとんど だった。それが、ここ最近で急激に変動してきている。今回の新人戦と同時に行なわれる世界選手 権(団体戦)・ブレーメン大会にも、関東学連の関係者はOBのベテラン・松下ただ1人のみ。青森 関係者や若手ジュニア世代がナショナルチームの中心に定着している。 かつて、田崎、遊澤、木方らが、入学直後の世界選手権に出場するため、新人戦を欠場していたが、 今は昔の物語となった。悲しきベストメンバー・フルキャストだ。 今年の1年生達は、NTの岸川聖也と同期で、高木和卓や水谷隼はさらに年下。果たして、今後、 関東学連の中で強くなってブレーメン組を超えるようになる選手が出て来るのか、来ないのか?。 女子シングルス 第1シードには、千葉IHベスト4の小野(淑徳大)が順当に選ばれた。白鵬女子高50年連続 IH出場という伝統の中で、最後の主将を務めるという他では絶対味わえない貴重な経験を 経ての大学入り。新しい第1歩は単複共に第1シードという評価の幕開けとなった。 「単複とも第1シード = 今大会の顔」ということで、選手宣誓も務める。 果たして、シード通り、単複2冠王は成るか?。女子はここのところ単複2冠王が多い。去年の 狭間(大正大)から逆のぼると、3年前のトン舟(専大)、4年前の曹冬梅(中大)、5年前の藤井 (淑徳大)、と続く。21世紀になって5年間で4人の2冠王が既に誕生しているが、6年間で 5人目は生まれるか?。 淑徳大からは、藤井以来、5年ぶりの優勝を目指すこととなる。 第2シードには…シード規定の対象外から劉テイ(東富大)が選ばれた。従来、関東学連に入学 して来た留学生選手は、日本の高校や実業団を経てきた者がほとんどだったが、劉テイは中国 からの直輸入。実力のほどは未知数ながら、部内で元全日学チャンピオンの劉テイテイと互角 以上の勝負をする、ということで、第2シードに選ばれた。劉テイテイも、強い時と、そうでもない 時があるので、これだけで「劉テイが全日学チャンピオンクラスか?」は即断できないが、かなりの 実力者であることは容易に想像できる。新人戦でベールを脱ぐその実力はどれほどのものか?。 4年前の曹冬梅から、トン舟、劉一行と続いた強豪留学生の入学が去年はストップした。(牛茜は いたが、強豪と呼べるだけの実績を残していない)。今年、再開と評されるかは劉テイの結果次第 となる。 20世紀最後の年・2000年(平成12年)に阿部が優勝したが、当時はまだ富士短大時代。21世紀 初の、そして4年制の東富大として初の優勝は成るか?。 4シードには、山梨(淑徳大)と井上(大正大)が選ばれた。2人とも千葉IHではシングルスの ランク入りを逃しているものの、誰もが認める実績を既に持っている。 山梨は、秀光中等教育の中軸選手として単複で勝ち、IH団体2連覇などを成し遂げた。千葉IH ではダブルスも優勝して団体との2冠制覇で、主将として充分な結果を残した。 大学入りして、ライバル校だった白鵬女子高の小野と同僚となり、ダブルスは2人で「元主将ペア」 を組んで第1シード。今大会の単複2冠王は、小野ではなく山梨が手にする可能性も…十分ある。 井上は、全日本ジュニア準優勝の実績を持ち、白鵬女子高では小野と2枚看板を形成していた。 今大会の井上は、ダブルスも第2シードと好位置をキープ。淑徳勢に負けず劣らず、2冠王を狙える ポジションに位置している。去年は、大正大の先輩である狭間が新人戦を制し、半年後の全日学 優勝にまでつながる活躍を見せた。果たして、去年の再来は成るか?。 8シードには、有坂、田村(共に専大)、唐沢(東富大)、小野(早大)が選ばれた。 千葉IHランカーの有坂は順当だが(むしろ、もっと上位シードでもおかしくはなかった)、あとの 3人は千葉IHランカーの西岡(日体大)と芦田(中大)を16シードに追いやっての8シード。 それだけの評価に対して、どのような結果で応えるか。 女子は、男子に比べれば、「高卒後、即社会人入りする選手も多いものの、大学へ進学する強豪選手の ほとんどは関東に集まる」という傾向が従来からあり、インカレなどを見ても、「打倒・青森大」が 合言葉の男子とは違い、「関東、強し」が常識…だったのだが、今年は岡本(就実高)と石塚(四天王寺高) が立命館大入りし、一気に強くなったと評されている。女子も関東安泰時代から競合時代に入る 可能性が高い。岡崎、謝、山田の近大、西飯姉妹の愛工大が強かった時代を思い出させる展開だ。 もちろん、今年の新人達が「弱い関東の時代のはじまり」と呼ばれて嬉しいはずはない。 大学でのスタートをどういう形で切り、その後にどう繋げていくか…。 「大学界で、強い関東を維持できるか…」、「国内で、社会人レベルに追いつけるか…」、そして、 「ナショナルチーム入りを狙えるか…」、「国際的に勝てるようになるか…」 男子ダブルス 第1シードは、森田・徳増組(専大)。森田は1年半前のIHダブルスチャンピオンで、去年の千葉 IHでもダブルス3位。今大会のシングルス第2シードと8シードによるペアということで、 名実共に優勝候補筆頭。専大からの優勝が成れば、男子ダブルスとしては20世紀最後の年・ 2000年(平成12年)の大谷・石原組以来6年ぶりで、21世紀初となる。可能性は、結構高いと 見る。さらには、単複2冠王の可能性も…楽しみだ。 第2シードには、松竹・桑原組(駒大)が入った。松竹の千葉IHダブルスランク5位が効いた。 駒大からは、3年前の田中・藤本組以来の優勝を目指す形となる。先輩の田中世代で現在の地位 まで上ってきた駒大が、今後、どう浮沈するかは今後の選手達にかかる。で、まずはこの新人戦。 松竹はシングルスでも4シードなだけに、単複に渡り、シード通りの(あるいはそれ以上の)結果を 残せるか?。 4シードは、橋本・森田の東山高出身ペア(中大)と、尾前・野田組(埼工大)。いずれも千葉IH ダブルスベスト8の片割れによるペア。中大は、4年前に優勝した田中・河又組も、青森山田高 から2人揃って入学した者同士によるペアだったが…。 8シードで注目は、明大の2ペア、林・平屋組と柴田・大塚組。一昨年の足立・松山組、去年の 水野・小野組に続き、明大の3連覇が成るかが注目される。簡単ではないだろうが、ダブルスは シングルスよりも番狂わせも起こりやすいし、コンビネーション次第では色々な結果があり得る。 ペアものは、やってみないとわからない要素は大きい。 女子ダブルス 第1シードの小野・山梨組(淑徳大)は、今大会の4種目の中でも最も「名実共に優勝候補筆頭の 第1シード」と言えるのではないか?。普通、女子ダブルスは最も予想が難しいことが多いのだが …。去年の千葉IHでは、山梨が優勝、小野は3位。さらに3ヶ月前の全日本のダブルスで、山梨は ベスト8に入っている。今大会のシングルスの第1シードと第3シードによるペアは、個々の能力 も高い。その上で、このダブルスの実績…よほどコンビネーションが噛み合わないようなことが なければ、順当に勝ち上がる可能性は極めて高い。2人揃って単複2冠王が狙える強力なペアだ。 淑徳大から、2001年(平成13年)の藤井・西岡組以来、5年ぶりのダブルス優勝、そして同年の 藤井に続く2冠王が、十分にあり得る。 第2シードは、井上・村山組(大正大)。井上は、小野とのペアで千葉IH3位の実績を残している。 シングルスも4シードの井上が、淑徳勢にどこまで立ち塞がれるか。大正大としては、去年の狭間・ 中熊組に続く連続優勝を狙う。 4シードは、唐沢・日高組(東富大)と、有坂・渡辺の「美里」ペアー(専大)。東富大は、あえて劉テイ を使わないペアリングで新人戦にエントリーしたが、果たして結果はどうなるか。 8シードでは、小野・西田組(早大)に注目したい。小野は、千葉IHのダブルスで準優勝しており、 もっと上位シードでもおかしくはなかった。意地の上位進出で、その存在を示すことは出来るか?。 女子は、2部校の専大、早大も上位シードを取っており、優勝争いに顔を出す可能性がある。 今後のチーム戦力を占う意味でも、新人戦は注目される。シード通り、順当に行くのか、波乱はある のか?。卓球のページへ