平成18年度・秋季・関東学生リーグ戦の見どころ 9月14日(木)〜18日(月・祝)の5日間、駒澤屋内球技場において行われます「平成18年度・秋季・ 関東学生リーグ戦(1・2部)」の見どころをアップします。 今季は、通常使用している代々木第2体育館がアスベスト除去工事のため使用出来ず、代わって駒澤 屋内球技場を使用することとなりました。 日程は、土日祝を含んでいます。連休を利用した遠方の方の観戦にも最適です。ぜひ、会場に足を お運びいただき、大学卓球界トップのプレーを、是非、ご観戦下さい。 会場の駒澤屋内球技場は、 ・東急「駒澤大学」駅より徒歩15分 ・JR・京王井の頭線・東京メトロ「渋谷」駅より、バス「田園調布」行き乗車、「駒沢公園東口」、または 「東京医療センター前」下車、徒歩5分 です。 入場料は、一般600円、大学400円、高校生以下無料です。 なお、日程は → こちら です。 女子1部 淑 徳 大 [参考] → 平成11年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 綾瀬インカレの結果 今春、4勝1敗ながら、昨秋に続く連続優勝を飾った淑徳大。過去7回のリーグ優勝はいずれも 5戦全勝で、8回目にして初めて「黒星を含む、リーグ戦らしい優勝」を経験した。 春リーグに限って言えば、3年連続で日大に王座を奪われていたところから4年ぶりに定位置を 奪還した形となった。さらに、綾瀬インカレでは、これまた日大に奪われていた王座を間1年で 即、奪い返し、2年ぶり6度目の優勝を飾った。7年連続決勝進出で金6銀1…強過ぎる。 これで、昨秋、今春、今夏と、団体戦は3大会連続優勝で、全てディフェンディングチャンピオン。 しかも、秋リーグに限って言えば、5年連続5戦全勝優勝中。21世紀に入ってから負けたことが ない。今年も、このままいく可能性が高い。 エースは、1年生ながら関東学生チャンピオンに輝いた山梨か。孫博の4連覇を阻止した一戦は 歴史的だった。新人戦の単複ともベスト4、春リーグの3勝2敗(最優秀新人賞受賞)までは、 「普通の、強い新人だな」と思っていたが、関東学生を挟んで、綾瀬インカレで単複合計13勝1敗で 優勝を決める決勝点もあげて、MVP(敢闘賞)を受賞するに至っては…「陳微娜より強いかも」… と、つぶやくことになる。後から思えば、春リーグの優勝を決める決勝点をあげたのも山梨だった。 あれは、その後の大活躍の予兆だったのか?と、余計な思いまでしてくる。とにかく、この強さが 一時的なものか、今後、ずっと続いていくものか、大いに注目を集めることになる。 今春の優勝の立役者は、単複9戦全勝の原。殊勲賞(MVP)も受賞した。個人戦(シングルス)での 上位進出が少ないのでやや目立たないが、リーグ戦3季で通算10勝2敗と、早くも2桁勝ち星を あげている。男子で言えば、水野、塩野レベルの実績だ。今季はプログラムの表紙にも採用され、 更なる活躍が期待されている。 今春、故障欠場した今福の分まで唯一の4年生として単複でチームを引っ張ったのが末益。 原とのダブルスの5戦全勝に加え、単でも2勝1敗(孫博に敗退)。十分評価できる成績と言える。 関東学生では単複でランク入りし、綾瀬インカレでは山梨とのダブルスで7戦全勝した。 ラストシーズンを迎えるにあたり、通算9勝12敗のシングルスの成績は、とりあえず2桁勝利、 できれば勝敗イーブンにしておきたいところか。 山梨と「2強新戦力」と見られて入って来た小野は、山梨の大活躍の影になりがちだが、実力は 要所要所で見せている。関東学生では、単複共にランクはキープし、綾瀬インカレでも4戦全勝 だった。今後、山梨と競い合って活躍していくことが期待される。 今春は故障欠場した今福は、その後、徐々に復調している模様。綾瀬インカレでは小野と交代起用 されていた。順調に回復していれば、ラストシーズンに出番も当然あり得る。何と言っても、 欠場して、なお、通算11勝(7敗)はチームの勝ち頭なのだから。 前季優勝校の主将として選手宣誓も行なう今福。かつての、全日本ベスト8や全日学ベスト4の 時のような100%の状態でないにしても、最後の雄姿は見たい。 新人・川口は、今福のコンディションに問題がなければ、今春のようにフル起用という可能性は低く、 あっても交代起用か、あるいはカットの戦術的起用だろう。 ダブルスは、今春、末益・原組が5戦全勝で最優秀ペア賞を受賞、山梨・小野組も3勝1敗と好成績 だったが、関東学生ではペアを変えた。その結果も、原・小野組が3位で、末益・山梨組が5位。 どう組んでも強いが、綾瀬インカレで末益・山梨組を起用して7戦全勝していること。全日学に 関東学生のペアリングでエントリーしていることから、今季も末益&山梨、原&小野というペアで 組む可能性が高い。(とか言ってて、いきなり今福が完全復活していて今福・末益組が復活したら 驚くけど…。今春のプログラムの表紙になっていながら実現しなかったペアだけに)。 なお、末益は、昨秋は今福と、今春は原とのペアで、最優秀ペア賞を個人として連続して受賞して いる。もし、今季、山梨とのペアで受賞することがあれば、3人の違ったパートナーと組んで 3シーズン連続で受賞という、非常に珍しい形になることが予想される。気の早い、先走った話 だが、インカレを見た限り、現実味はある。 こう見ていくと、マイナス要因がほとんど目立たない淑徳大。あえて言うなら、「好事魔多し」と いうことか。今春も全勝優勝ではなかったので、油断があるとは思わないが…。 あとは、全大会ディフェンディングチャンピオンが、守りに入るか、チャレンジャースピリットを 持ち続けられるか、といったところか?。その意味では、会場が変わるのは心機一転の好材料かも 知れない。 とにかく、今大会も話題の中心は、「秋の淑徳大はいつまで勝ち続けるか?。それにストップを かけるとしたら、それはどこの大学か?」だろう。 青山学院大 [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果 昨秋に続いて今春も準優勝となった青学大。しかも、今春は最終日の淑徳大との直接対決で 「勝った方が優勝」という状況だった。昨春まで、1勝が遠かったチームが一転している。 主力メンバーは3年間変わっていないのに、ここまで急激に変わるものか。 インカレでは5年連続ベスト8。優勝争いまでは行っていないが、中堅の位置はキープしている。 安定感も増し、「1勝に四苦八苦」という感じではなくなった。今季、再び優勝争いに参戦するか?。 エース格の阿部は、今春2勝3敗で通算は11勝10敗と、2桁勝利に乗せた。全日学ランカー、 世界大学代表、と、肩書きも多い。今季も単複でチームを牽引していくことだろう。 粒揃いのメンバーと見られる青学大ながら、阿部以外は2桁勝利なし、通算シングルス勝ち越し なし、というのも事実。これは、昨春までの勝てなかった時代の累積が大きいからではあるが…。 全日学2位、全日本ランク入り、と、去年の終盤から強さを見せている山アは、今春2勝2敗の イーブンながら、通算は3勝9敗。残り3シーズンで巻き返しを狙う。 昨秋の「青学大旋風」の立役者となった大槻は、今春も2勝(3敗)を積み上げて、現在8勝(13敗)。 とりあえず、今季中に、阿部に続く2桁勝利は達成したいところ。 今春1勝1敗、通算5勝7敗の代は、通算勝ち越しが今季の現実的な目標か。 3年生カルテットに続く5番手は、春同様に、主将の福山と2年の高森の併用か?。 なかなか勝てず、厳しい戦いが続くことが予想されるが…。 シングルスの成績では、他校に見劣りする青学大。今年の関東学生でも、1・2部の有力校の中で 唯一、シングルスランカーを出せなかった。その代わり(でもないが)、ダブルスは強い。 エースダブルスは、一昨年の全日学優勝ペア、阿部・山ア組。今春も3勝2敗の勝ち越しで、通算 13勝7敗。セカンドダブルスの大槻・代組も今春も3勝1敗の勝ち越し。しかも、大槻・代組は 関東学生で準優勝し、どちらがエースダブルスでもおかしくない「ツインエースペア」状態になって いる。今季も、2ペア揃って白星を荒稼ぎする可能性はある。 ダブルスの強さはあるものの、シングルスの2勝止まりが響いて、今春の準優勝の影には、13得点 15失点と、失点の方が多い現実もあった。チャンスもあるが、ピンチもありそうだ。 平成12年(2000年)の秋に、「20世紀最後の優勝」を飾って以来、徐々に順位を落とし、一時は 2部の3位まで経験した青学大。以後、緩やかながらV字を描く復調で、一度も順位を落とすこと なく、1部準優勝まで帰ってきた。となれば、やはり頂点までカムバックして、V字を完成させたい ところだが…。 大 正 大 [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果 昨秋のまさかの5戦全敗の最下位を脱し、今春にはAクラスに復帰した大正大。続く綾瀬インカレ でも、去年連続ランクを25年で止められた因縁の相手・日大にリベンジし、間1年で即ランク 復帰を果たした。優勝も狙える戦力だっただけに、むしろベスト8に留まったことが悔やまれると いったところか。そして迎える秋リーグ。孫博のラストシーズンだけに、期するものがあるか。 大エース・孫博もついにラストシーズンを迎えた。今春も5戦全勝で、通算は29勝6敗。去年、 陳微娜が「大場範子(H2〜5・中央大・現姓・野間)以来12年ぶりとなる女子の30勝台」と言って いたら、1年後の今年は孫博と坂本(沙)の2人揃っての30勝台がほぼ確実な情勢。時代にも 波がある?。 関東学生では、4連覇目前で惜しくも大記録達成を逃した孫博だが、3連覇+銀メダルも十分凄い 記録ではある。悔しさの分は、自身初の年間10戦全勝を飾ることで晴らしたい。(こんなに強い 孫博も、1年時は6勝4敗だったんだな〜、と記録を眺めて思う。2〜3年は年間9勝1敗×2で、 今の強さだが…。ちなみに、5シーズン連続優秀選手賞受賞というのも凄い記録)。 その先に待つのは…全日学選抜3連覇、3年前の全日学と併せて、実質4連覇への道。関東学生で 取り逃がした完全優勝が、日本一のステージで成るか?。そのためにも、関東リーグで有終の美を 飾るのは絶対条件だろう。 日本人エースの狭間は、今春2勝2敗で通算9勝4敗。今季中の2桁勝利と、特別賞ペースは確実 だが、肩書きが「全日学チャンピオン」と大きいだけに、2勝や3勝では…というのが強者の宿命。 関東学生でも2年連続で単複でランク入りしているだけに、「狭間の常時単複2点を期待したい」と いうのがチーム事情だろう。世界大学やアジア遠征(台湾、中国)など、ここ数ヶ月で数多くの海外 遠征も経験してきた「大学女子の第一人者」・狭間だけに、その成果にも注目が集まる。 キャプテンの西田も、孫博同様にラストシーズンを迎える。今春の3勝1敗で、通算を10勝16敗 と2桁勝利に乗せた。西田の実力からすると、物足りない感じもする数字だが…。最後は主将の 意地を見せて終わりたいところ。 新人では、井上が3戦全勝のデビューを飾っており、今後も単複フル起用が濃厚。交代起用された 村山、藤田、西浦は勝ち星に恵まれなかったが、村山あたりはチームの中軸になっていく日が遠く ないと思われる。 シングルスの戦力に比べて、ダブルスが泣き所の大正大。青学大と対照的な戦力構成と言える。 今春は、西田・小山内(里)組が1勝4敗、狭間・井上組が2勝3敗だった。狭間・井上組は関東 学生でもランク入りし、地力はあるが…。西田も、個人としてはダブルスのリーグ通算成績は 17勝16敗。20勝も視野には入っている。佐藤と組んだ去年の全日学では準優勝に輝いて いる。 2組合わせて、せめて勝率5割はほしいところ。シングルスの優位性を消さないためにも。 全日学選抜のチャンピオンと全日学のチャンピオンがいる大正大。平成7年(1995年)秋以来、 丸11年ぶりの優勝を狙うのは、孫博がいる今季しかない、という気もするが…。 東京富士大 [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果 春リーグでは3連敗後の2連勝。最終日の「負けた方が最下位」という裏天王山で、「春の女王」と 呼ばれた日大に勝利し、結局、昨秋と同じ2勝3敗での4位となった。綾瀬インカレでは8年連続 ランクをキープしたものの、去年まで6年連続でベスト4以内に入っていたところからはワン ランクダウンし、今年は7年ぶりにメダルを逃した。果たして、今季は…。 エースは中国人留学生であることは間違いなく、おそらく新人の劉テイが今季もフル起用される 可能性は高い。新人戦で他を圧倒する優勝を遂げた後、春リーグでも孫博に惜敗した1敗のみの 4勝1敗の大活躍。敢闘賞と最優秀新人賞をダブル受賞した。ここまでは順風満帆だったが…、 「2冠王もあり得る」と噂された関東学生で単複ランク落ちしたところから流れが変わり、綾瀬 インカレでもメダルを逃すことに繋がる黒星を喫した。新人戦で圧倒した山梨が、数ヶ月で 今は時の人。黙って見ているわけにはいかない。実力的には遜色ないのだから、「今年ナンバー ワンの大物新人」の評価は得たいところだろう。 4年生の劉テイテイもラストシーズンとなる。現実的には、起用のチャンスは多くは考えにくいが、 可能性はゼロではない。関東学生でランク落ちした劉テイに対し、ベスト4という実績を残した ことはアピールポイントにはなる。しかも、在学した4年で全て関東学生はベスト8以内(優勝を 含む)だった。元全日学チャンピオン、現全日学選抜4位。リーグ戦通算16勝14敗で、机上論と しては今季4勝での特別賞受賞の可能性も残っており、受賞候補者としてポスターの一角にも その姿はあるが…。 どちらが出るにしても、留学生には1点を期待するとして、あとは日本人勝負。これがキツい。 日本人のエース格は、全日学と関東学生でランク入りしている坂巻か。今春は2勝2敗で、通算は 3勝7敗。通算イーブンを目指しての戦いとなる。 坂巻と同じ3年で、主将でもある岡は、今春3戦全敗の通算3勝8敗と、こちらも苦戦中。 少ない上級生の中、3年ペアーでチームを引っ張って行きたいところではあるが…。 下級生では、1年の唐沢と日高がメイン起用濃厚。唐沢は新人戦ベスト4、日高は関東学生で ランク入りしている。あとは、2年の高石が出番を待つ。 ダブルスは、坂巻・高石組と、新人戦優勝ペアの唐沢・日高組がフル起用される可能性が高いが、 時に意外なペア変更もある。いずれにしても、ダブルス全体で勝ち越したいところ。 順位こそ上下するものの、平成13年の秋季以来丸5年・10季連続で負け越しが続いている 東富大。平成15年・秋には2勝3敗で2位というのもあった(淑徳大以外の5校が全て2勝3敗 だった)。丸5年で区切りをつけて久々の勝ち越しを目指したいところだが…。 中 央 大 [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果。 綾瀬インカレの結果 昨秋に続き、今春も5位だった中央大。今春は淑徳大を破り、その全勝優勝を阻止しながら、自校は 2勝3敗の同率で並んだ東富大との直接対決での敗戦が響き、沈んだ。男子同様に、苦戦を強いら れているのが実情。 綾瀬インカレでは、ランク決定戦で神戸松蔭女子学院大に2−0と王手をかけられたところから、 際どく逆転して8年連続ランクを死守し、準々決勝では2枚看板の渡辺と野上の単が敗れながら、 総合力で専大に競り勝った。実に6年連続ランク5位だったところから、7年ぶりのベスト4入り を果たした。東富大の逆を行くパターンだ。 今季は、インカレに続く「5位からの離脱(もちろん、良い方に)」を目指すことになる。 エースでキャプテンの渡辺は、今春3勝2敗で、通算は19勝12敗。あと1勝と迫った特別賞を 獲得するのは、もう絶対大丈夫だろう。現在、全日学(2度目)、全日学選抜、関東学生(2年連続)、と 全てベスト8。実績の安定感は極めて高い。逆に言えば、メダルまでは手が届かない「準々決勝の 壁」も感じる。今まで単ではやったことがない5戦全勝で、爆発力を見せて最後を飾れれば最高 だが…。(なお、今、最も乗っている山梨とは、春リーグで勝ち、関東学生で負け、インカレで勝った。 その全てがフルゲームの最後までもつれる大接戦。今回、再戦が実現すれば、注目必至)。 2番手の野上は、今春は2勝3敗に留まった。通算7勝6敗は、今季中の2桁勝利が狙える位置。 全日学単複ランカーの実力を発揮して、「5位からの離脱」の原動力となることが期待される。 3番手以降には、3年生トリオの岩村、大西、安田と、下級生の山本、芦田らの交代起用が予想される。 正直、このあたりは1勝がなかなか遠く、通算成績も大きく負け越している者が多い。苦戦必至では あるが、インカレで見せた「2枚看板の負けを帳消しにする総合力」の再現を期待したい。 中大の救いは、ダブルスが、ある程度の勝ちを計算できること。今春は2ペアとも3勝2敗と勝ち 越した。 エースダブルスの渡辺・野上組は、3勝2敗でも悪い方。このペアの3シーズン通算は10勝5敗。 全日学3位の力はハイレベル。(ちなみに今年の全日学では順当に第1シード)。渡辺個人としては 柏木と組んでいた一昨年の10戦全勝もあり、リーグ戦のダブルスで既に通算21勝(7敗)を あげている。元インターハイダブルスチャンピオンは、強い。 セカンドダブルスの岩村・安田組は、去年までは勝てなかったが、今年になって一気に結果を出して いる。春リーグでいきなり3連勝スタートしたことに続き、関東学生ではベスト4に入った。 この強さが続けば、チームの得点力はかなりアップすることになる。 今年は男女とも1部の大学は中大のみ。かつて、男女アベック1部の常連であった専大や大正大も ここ数年で、男女交互に最下位や2部落ちなどの苦汁を舐めている。隣で見ていて、「何としても 避けたい事態」との実感はあるだろう。男女ともども、Aクラス入りを目指す。 日 本 大 [参考] → 平成元年からの順位推移。 前季(今春)の結果 3年連続で5戦全勝優勝していた春リーグで、今年は一転、最下位に沈んだ日本大。「春の女王」の 称号は、消えた。連続Aクラス入りも7シーズンでストップした。入替戦では、専大相手に 1ゲームも落とさない完勝で力の差を見せ1部に残留し、関東学生でも2枚看板が単複で活躍を 見せたが…。 去年、劇的な初優勝を飾ったインカレでは、今年は大正大のリベンジを受けて一昨年までのランク 落ちに戻った。1部校で唯一のランク落ちということが、現在の苦しいチーム状態を象徴して いる。加えて、秋リーグは、4年連続3位。不思議なことに、ほとんど毎年、春より成績がダウン している。後がない状態で、これ以上ダウンできない日大。果たして「窮鼠、猫を噛む」か?。 エースでキャプテンの坂本(沙)は今春も5戦全勝。これで、4年連続で春は5戦全勝し、これだけで 20勝に達している。何と言う強さ…。絶句するほどの実績。優秀選手賞も春は4年連続受賞。 通算成績は28勝5敗で、孫博を1勝差で追っている。30勝台も、ほぼ確実。ただ…春の20戦 全勝に比べて、秋だけをピックアップすると8勝5敗となる。この落差がチーム成績にも大きく 反映している。(ちなみにダブルスは、春16勝4敗、秋9勝5敗の、計25勝9敗)。 関東学生では、1年時のベスト8以後、2〜4年は3年連続ベスト4。ダブルスは優勝3回、4強 1回。総合的に見て、孫博に勝るとも劣らない、ハイレベルな結果を残している。 ラストシーズンで、「秋も強い坂本(沙)」を見せて終われるか?。 2番手の劉一行は、今春4勝1敗で優秀選手賞を受賞した。最下位校から2人の優秀選手賞受賞者 が出たことが、ツートップの強さを示している。(と同時に、それは3番手以降との力の差という ことになるが)。 劉の話に戻ると、去年の故障の時期がありながらの通算14勝5敗は好成績。元インターハイ チャンピオンの地力はハイレベルで、全日学選抜も2年連続ベスト4。8強に終わった関東学生も 「相手が孫博でさえなければ…」というところか?。いずれにせよ、ツートップが勝たなければ、 チームの浮上は望めない。 そして、課題の3番手以降。春は、大野、牧野、坂本(真)、大庭、須田の5人が起用され、計2勝10敗 だった。ツートップが稼ぎ出した貯金を帳消しにしていたことになる。とにかく、ダブルスも 含めて、この3番手以降の選手で得点できなければ、チームの勝利はない。 ダブルスは、坂本(沙)の組むエースダブルスに、まず期待。春は大野との4年生ペアで2勝3敗 だった。関東学生チャンピオンの坂本(沙)・劉組が使えないのは仕方ないとして、今季はどう 組むのか?。インカレでは、坂本(沙)・大庭組と坂本(沙)・大野組が起用され、全日学には坂本 (沙)・坂本(真)の姉妹組でエントリーされているが…。 セカンドダブルスは、春は組み替えながらの3ペアを日替わり起用したが5戦全敗だった。 …苦しい。 正直言って、坂本(沙)が卒業する来年は、さらに窮地に立たされるであろう日大。劉の1点以外に 3点取るのは至難の業だ。せめて坂本(沙)がいるうちに、もう一花咲かせたいところではある。 女子2部 最近、激戦が続く女子2部だが、その中にあって、昨秋に続き、今春も優勝を果たした専修大。 ([参考]平成元年からの順位推移)。2部落ちして5季目だが、5戦全勝優勝は初となった。 入替戦では日大相手に1ゲームも取れない惨敗を喫したが、その後、綾瀬インカレで5年ぶりに ランクに復帰した。今季も3つ巴の激戦が予想される女子2部だが、3季連続優勝を果たし、 3年ぶりに1部に復帰したいところ。 エースでキャプテンのトン舟は今春も4戦全勝だった。2部のMVPである2部敢闘賞の受賞も 順当なところ。リーグ戦通算成績は、1年時の1部の8勝2敗に、2部での21勝1敗を加えて、 計29勝3敗。現在17連勝中で、30勝台は、もう絶対。東京選手権準優勝のトンの実力から すれば、2部でのハイアベレージはある意味では当然に見えるが、筑波大と早大は楽な相手では ない。関東学生では3年連続ランクで、今年は8強。最後にもう一度、1部で戦うところを見た かったが、これが成らなかったのは残念だ。 2番手は、関東学生ランカーの杉本か。3シーズン連続で2勝1敗が続いているので、ワンランク アップを期待したい。相手にもよるが、実力的には更なる好成績は十分可能。 堀部、有坂、田村も、シーズン2勝の実績はあり、このラインは期待できる。インカレメンバーから 外れた有坂は、屈辱を晴らす活躍を見せられるか、注目される。 注目と言えば…杉田。今年は春から欠場が続き、綾瀬インカレから戻ってきたが、まだ万全には 程遠かった。しかし、激戦の2部リーグや完敗の入替戦で、「100%の状態の杉田がいれば…」と 思ったことは事実。果たして、待望の完全復調は成るか?。 ダブルスは、杉田の状態にもよるが、おそらく春同様、杉本・堀部組と、有坂・渡辺組の「2年連続 新人戦準優勝」の2ペアーか?。 2部では場違い・桁違いの実力を誇るトン舟のラストシーズンだけに、「鬼の居ぬ間に洗濯」では ないが、「トンのいる間に昇格」といきたいところだ。 今春は4日目の専大戦で、「勝利目前。最終日を待たずに優勝決定目前」…まで行った早稲田大 だったが、これに惜敗し、結局、準優勝に終わった。1部を制した男子部とのアベック優勝が達成 されていれば昨春に続くもので、「ワセダの春」となるところだったが…。 綾瀬インカレでは、2部のライバルである専大と筑波大がランク入りを果たす中、2年連続で 立命館大にランク決定戦で惜敗し16強止まりに終わった。 今季も、宮本と梶本の単複を軸に、異様にレベルの高い女子2部の優勝争いの一角を演じることに なる。宮本・梶本組のダブルスは関東学生ランク入りしている。 しかし、(皮肉なことに)、早大の影の主役は、今の現役選手達より、来年の入学が世間を騒がせて いる福原愛かも知れない。(一般に知られるのが8月とは、思ったより早かったが)、6月頃、噂 レベルで聞いた時、真っ先に思ったのは、「星野美香選手状態」ということ。前橋東高で全日本を 制した「日本のエース」・星野選手が昭和59年(1984年)に青学大に入学した時、青学大は2部 だった。その後、春で即2部優勝、1部昇格、夏はインカレで即優勝、秋は1部で即優勝(以後、 6連覇。8年連続年間総合優勝のスタート)、という黄金時代が幕を開けたのだが、星野選手の リーグ戦通算記録は、1部34勝1敗、2部5戦全勝。もちろん、この39勝1敗という数字は 知りうる限り最高の(多分、史上最高の)ものだが、その中に2部が含まれているというのが玉に瑕 (キズ)。福原の場合、入学しても、登録(グランプリとの兼ね合い)や、大学の大会出場(高校時代は 高校最大の大会・インターハイを1〜2年時に欠場)など、不透明な部分もまだ多いので、今の 時点で関東リーグ2部の話題を取り上げるのは尚早だと承知してはいるが、それでも気にはなる。 チームとしては、1部に上がった状態で福原を受け入れたいのは当然だし、それが出来る可能性は 30%はある。場合によっては、人気・実力とも他校の追随を許さない「ワセダの春」が本当に来る 可能性も…ある。 一昨年は春秋とも2部優勝を果たしながら、去年は春秋とも4勝1敗で2位、そして今春は3勝 2敗で3位に甘んじた筑波大。しかし、敗れた時も、その差は紙一重。2部5連覇をしていても 不思議ではなかった。それを証明しているのがインカレの成績。過去3年間で、2位→6位→2位 と、日本のトップに定着している。一昨年の京都インカレの準優勝は、予選リーグ2位通過だった こともあり、驚きが先行したが、今年の綾瀬インカレは「実力を出せば、あり得ると想定できた範囲 内」の成績だった。([参考]綾瀬インカレの結果)。日本の2位が関東の9位で納得できるはずも ない。この3年間、主力メンバーは変わっていないが、その中で重本がラストシーズンを迎える こともあり、「やるしかない」状態にある。 3年生キャプテンの伊藤は、関東学生で3年連続ランクで、ここ2年間はベスト8。全日学でも 2年連続ベスト8。全日学選抜はベスト16。そして何より…世界大学でベスト4!。2部の 選手の実績とは思えないレベルだ。 4年の重本は、入学時3部だった筑波大をここまで引き上げてきた。2〜3部通算21勝3敗で、 今季4勝すれば特別賞に手が届く。全日学2年連続ランクで去年はベスト4、そして全日本でも ランク入り、という実力からすれば、4勝は十分可能な数字。手が届くところにある勲章は、是非、 取っておきたい。 3番手の野中も関東学生ランカー、今春不振だった中村も地力はある。 男子部も2部校ながらインカレランク入りの健闘を見せた筑波大。目指すは男女アベック2部 優勝。さらに、出来ることならアベック1部昇格か。 以上の上位3強がしのぎを削る女子2部。その背後には、どうしても福原愛の影の影響が見えて しまう。早大が1部校として福原を迎えたいことは既に書いたが、専大、筑波大も、トン舟、重本と いう特別賞クラスの4年生がラストシーズンで、来年の戦力ダウンは覚悟しなければならない。 福原が加入した早大との戦いを回避するには、今季で1部に昇格したいのは当然だ。従来にも 増して、激戦が予想される。 日本体育大は1年生の西岡がエース格。何と言っても、新人戦準優勝、関東学生ベスト16。 春リーグでも、デビューシーズンから単複共に4勝1敗の計8勝2敗と、大活躍した。しかし、 いかに西岡が活躍しようとも、あと2〜3人が勝たなければならないと計算すると、上位3強に 対抗するのは至難の業。指定席の4位が、今季も予想される。 和洋女子大と日本女子体育大は、両校とも全日学に出場する選手がおらず、全員が2部リーグの 通算成績で負け越している、という非常に厳しいチーム状況。客観的に見て、上位4校との実力 差は大きい。最終日の直接対決が「決戦」となることが予想される。卓球のページへ