平成17年度・秋季・関東学生リーグ戦の見どころ

 9月6日(火)〜8日(木)、及び14日(水)・15日(木)の5日間、代々木第2体育館において
 行われます「平成17年度・秋季・関東学生リーグ戦(1・2部)」の見どころをアップします。

 日程は全てウイークデイですが、9/6(火)、7(水)、14(水)は7時頃まで試合が行なわれている
 可能性があります。
 平日の学校帰り、仕事帰りの方も足をお運びいただき、大学卓球界トップのプレーを、是非、ご観戦
 下さい。

 会場の代々木第2体育館は、JR山手線・原宿駅、及び地下鉄・千代田線・明治神宮前駅より徒歩
 5分です。
 入場料は、一般600円、大学400円、高校生以下無料です。


男子1部


 早稲田大

  春リーグで9シーズンぶりの優勝を飾った早稲田大。去年から言われ続けた「優勝候補筆頭」という
  前評判を、ようやく達成した結果だった。むしろ、優勝自体は順当過ぎて、駒澤大に喫した1敗の方が
  目立ってしまうほどだった。河原監督のお膝元で行なわれた横浜インカレでは、2年連続の決勝進出は
  果たしたものの、決勝では青森大に屈し、惜しくも連覇は逃した。しかし、関東ではやはりナンバー
  ワンの戦力を誇っている。今秋も優勝候補筆頭に変わりはなく、春秋連続優勝を狙う。それは同時に
  新人戦、関東学生も併せた「関東内の全大会優勝」に直結することになる。

  今春、5戦全勝の活躍で優勝に貢献し、殊勲賞(MVP)と優秀選手賞をダブル受賞した時吉は、その後、
  関東学生も制し、一躍、エース格となった。去年は、新人戦2位、関東学生ベスト4、全日学2位、全日学
  選抜3位、と「タイトルまでアト一歩」の成績が続いたが、今年は金メダルゲットに成功した。
  今大会のプログラムの表紙の一角も飾っており、名実ともに「今大会の顔」でもある。
  ハイリスクな強打が特徴なだけに、コンスタントに勝ち続けていけるかが注目される。

  時吉と関東学生の決勝を争った末、準優勝に甘んじたのが下山。去年、新人戦の決勝では時吉に勝った
  が、その後、全日学準決勝、そして今年の関東学生と、ハイレベルな同士討ちに連敗している。しかし、
  去年の新人戦優勝、全日学ベスト4、全日学選抜2位、今年の関東学生2位、って…十分凄い。大体、
  いつも決勝や準決勝でメダルの色を争う同士討ちを展開しているだけでも、凄いことだ。
  個人戦のあまりの活躍ぶりに比べると、団体戦でやや黒星が多いところが目立ってしまう下山だが、
  左腕を生かしたダブルスも併せて、チームの中軸であることは間違いない。

  この2枚看板・時吉と下山は、9/8(木)〜11(日)のパナソニックオープン(中国)に、ナショナル
  チームから出場する。となると、この秋リーグの第1戦〜第3戦(9/6(火)〜8(木))は欠場する
  ことが、ほぼ確実視される。「関東学生の決勝でワンツーフィニッシュした2人が、揃って3戦欠場」
  となると、普通のチームなら致命傷となるところだが…現在の早大の陣容からすると「傷は浅い?」と
  思われるほどだ。

  関東学生で惜しくも3連覇を逃したキャプテンの中野は、「ラストシーズンの主役」を狙う。
  3連覇を逃したとは言え、関東学生では2連覇を含む4年連続ランクで、今年も5位。全日学でも2年
  連続3位。強い。1部通算の19勝(6敗)に2部時代の4勝を加えて、特別賞は既に今春で確定済み。
  ここ4シーズン(2年間)は連続して4勝しており、「これくらいが当然」という雰囲気だが、まずは1勝
  して1部通算勝利を20勝台に乗せ、あとは1つずつ上積みを図ることとなる。
  関東学生のタイトルを失っても「関東最強の男」と呼ばれる可能性は、ある。

  新人戦優勝の塩野は、今春5戦全勝の大活躍。しかも優勝を決める決勝点を叩き出し、優秀選手賞と
  最優秀新人賞をダブル受賞していた。「今年の新人は明大が一番」という春先の評判に対抗している。
  男子では稀少なカットだけに、団体戦では相手に対するオーダー上の配慮を要させる「見えない戦力」
  としても有効。果たして、今季も春に続く活躍が見られるか。

  久保田は、同期の時吉、下山の蔭に隠れがちになってしまう不運はあるものの、全日学ランクに、関東
  学生ベスト8と、他校であればエース格で通用する実績を誇っている。出番さえあれば6〜7割の
  勝率は期待できる。

  厚い選手層の中で、横浜インカレではメンバーから外れた岸川と阿部も、実力は十分。特に、関東学生で
  単ランク、複優勝だった阿部のメンバー落ちは、他校ならば考えられないところだった。現在、岸川は
  通算9勝、阿部は通算8勝なので、ともに2桁勝利に乗せたいところだ。出番さえ回ってくれば、2桁
  達成の可能性は高いのだが…。

  岩村と徳政も、中野・岸川と共にラストシーズンを迎える。出場機会が限られていた今までだったが、
  今季は時吉、下山の不在時に出番が予想される。有終の美を飾るチャンスは、ある。

  ダブルスは、フルメンバーが揃っていれば、下山の左腕を生かした全日学チャンピオンペアの中野・
  下山組か、関東学生とインカレで組んだ時吉・下山組だろうが、時吉、下山の不在時は…関東学生優勝の
  阿部・久保田組か、全日学準優勝の岸川・久保田組か、はたまた中野・岸川組のラストペアリングか。
  いずれにしても、実績十分。強い。凄い。

  しかし、このメンバー…現在、タイトルを保持している選手を数えると…全日学ダブルスの中野と下山、
  関東学生シングルスの時吉、同ダブルスの阿部と久保田、新人戦シングルスの塩野…金メダリストが
  6人もいる!。その他、岸川も全日学ダブルスの銀メダリストだし、金銀重複者は多数いるし…
  何という選手層の厚さだ!。

  ディフェンディングチャンピオンチームの有利さで、最初の3戦は前季の下位チームとの対戦となる。
  時吉、下山がいなくても勝てる可能性は大きく、また万一、敗れるようなことがあっても、そのチームが
  優勝争いに絡んでこなければ、それで自力優勝に支障はない。(今春、駒大に敗れても、結果的に問題
  なかったように…)。しかし、もちろん目指すは5戦全勝優勝。飛車角落ちでも、これを達成する可能
  性は、十分にある。創部81年目の伝統校は、また新たな栄光の歴史の1ページを華々しく付け加える
  か?。


 明治大

  有力新人の大量加入で、「去年の早大、今年の明大」と並び評され、期待が高い明治大。
  春リーグでは出足で連敗スタートとつまずきながらも、結果的に3勝2敗で3校が並ぶ中、準優勝を
  勝ち取った。1・2年生のみのメンバーで臨んだ横浜インカレでもメダルはキープし、青森大から
  唯一の得点を奪っていた。今秋も下級生主体での戦いとなることが確実視されるが、今後に繋がる
  活躍が期待される。

  2年生勢の中核としてチームを牽引するのは足立か。インカレでは主将扱いで登録されていた。
  全日学と関東学生でランク入りを果たし、安定した実績を残している。リーグ通算は7勝(4敗)
  なので、今季3勝して「2年で2桁」の特別賞ペースに持ち込みたいところだろう。左腕を生かした
  ダブルスも今までは起用され続けている。今季も単複フル起用は続くか?。

  日高は、全日学でランク入りした去年後半からチームの中軸に定着した。横浜インカレでもフル起用で
  チーム一の数字を残していた。リーグ通算は4勝6敗なので、まずは勝率5割が今季の目標となろう。
  3勝1敗が一つの目安か。

  平屋は、個人戦の成績にこそ恵まれていないが、団体戦では強い。8勝(4敗)は、チームの勝ち頭。
  足立同様、今季中に2桁勝利に乗せておきたいところ。「男子ナンバーワンカット」の座を塩野(早大)
  と争う形となる。

  2年生トリオに劣らず、チームの主軸となると思われるのが1年生トリオ。新人戦でベスト4に3人
  入った時のような、揃い踏みでの活躍が出来るか。

  春リーグでは、体調不良による欠場などで1勝に留まり、残念なデビューとなった水野は、その後、復調。
  関東学生では、中野の3連覇を阻み、3位入賞。ダブルスの準優勝と併せて、男子では大会一の活躍を
  見せた。インカレでも単複の主軸として起用されていた。実質的には、今季がリーグ戦デビュー
  シーズンのような格好になるだけに、本領発揮が期待される。

  小野は、新人戦での単2位・複1位に続く春リーグでの5戦全勝(優秀選手賞・最優秀新人賞のダブル
  受賞)で、幸先のよい大学デビューを飾ったが、関東学生とインカレでは、体調不良などもあって不本意
  な結果に終わった。(関東学生ダブルスの準優勝は好成績だが…)。今季は、春の活躍の再来を期したい
  ところだろう。

  石崎は、新人戦の単複共ベスト4に続いての関東学生・単ランク入り。他のチームであれば、当然、
  「期待度ナンバーワンの新人」と称されるところだが、今年の明大では、仙台育英コンビが強烈なだけに
  やや地味になってしまうのは仕方ないところ。しかし、実力は十分証明されているので、実績を積み
  上げていくことは確実だろう。

  基本的には以上の6人がベストメンバーか?。これ以外で起用されるとすれば、去年の関東学生で
  ランク入りしている2年の松山と、キャプテンの村田あたりか?。

  ダブルスは、去年の新人戦優勝ペア、足立・松山組と、今年の新人戦優勝ペア、水野・小野組のどちらも
  考えられる。左腕の足立は、入学以来、単複にフル起用され続けているが、今季はどうか。関東学生で
  水野・小野組が準優勝していること、インカレでも水野・小野組の起用が多かったことを考えると…。

  昨秋・今春と、2シーズン連続2位となっている明治大。戦力的に見て、全員がベストコンディション
  で出てくれば、早大と明大の両校が優勝を争うのは自然な状況。果たして、最終日の直接対決で、「優勝
  決定ガチンコ勝負」という理想的な展開となるか?。


 中央大

  春は、故障の白神を欠きながら最終戦で早大と「勝った方が優勝」のガチンコ対決まで演じた中央大。
  惜しくも、昨春に続く「春リーグ連覇」は成らなかったが、アト一歩まで迫った実績は大きい。
  インカレでも、青森大相手に健闘は見せた。(ストレート負けながら、個々の試合内容は競っていた)。
  今秋は、第3戦と第4戦の間が約1週間空く変則日程。…思い出すのは、昨春、10日間の中断期間を
  挟んで逆転優勝を果たした中大の姿。果たして、あの再現はあるか?。

  エースはもちろん、キャプテンの田中。今春は2勝3敗だった。毎年、春リーグで結果が出ないのは
  不思議なことではあったが、いずれにしてもこれはもう済んだこと。気にする必要もないだろう。
  その後、関東学生では4年連続ランク入りを達成し、安定した実力を今年も証明した。今年の男子で
  このフルランク入りを達成したのは中野(早大)と田中の2人のみ。頭1つ抜け出た双璧の実力を
  示している。(なお、全日学で4年連続ランク入りの挑戦権があるのは、男女を通じて田中のみ)。
  そして迎える最後の秋リーグ。「秋リーグでは異様に強い」というのは田中にとって良いジンクス。
  過去3年で、秋だけを見れば、昨秋の最後に中野に負けるまで14戦全勝だった。通算23勝(12敗)
  という男子トップの成績の大方は秋リーグで稼ぎ出したもの。ラストシーズンに有終の美を飾る可能
  性は、極めて高いと思われる。

  田中と同様、ラストシーズンを戦う河又は、今春、チームが優勝争いをする原動力となり、敢闘賞を
  受賞していた。現在、通算18勝(6敗)で、特別賞まで、あと2勝に迫っている。ここのところ、
  3シーズン連続で4勝をあげている実力からすると、受賞はほぼ確実だろう。昨春の優勝時のMVP
  (殊勲賞)に輝くなど、「リーグ戦で特に強い」という点が目立つが、個人戦でも関東学生で3年連続
  ランク入りを果たすなど、ハイレベルな安定性を見せている。1年の頃は、起用されないことも
  多かったが、2年の途中から急激に活躍し始めた、という印象がある。最後の締めは、何勝か?。

  春、故障欠場した白神は、「自分抜きで優勝争いをしたチーム」に加わる。不在の間に、田中のダブルス
  パートナーは同僚の森下となり、これが当たってペアも定着。白神的には複雑なところもあろうが、
  逆に見れば、去年は後半起用で自然と少なくなった単の出番が、自由な前半オーダーで増えることも
  予想される。去年、全日学と全日学選抜で連続してベスト8入りした実力が発揮されれば、結果は
  おのずとついてくるだろう。

  森下は、同期の白神の故障によって田中のダブルスパートナーとなり、単複2点に絡む立場となった。
  春は単も3勝1敗。ただ、3戦全勝で迎えた最終戦は塩野(早大)との全勝対決で、これに敗れて
  早大に優勝を決められる「決勝失点」となった。これを糧に出来るかが注目される。現在、通算は6勝
  6敗のイーブンなので、今季3〜4勝して大学時代の折り返し点を迎えられれば特別賞ペースとなる。

  あとは、3年の広島と、1年の坂本、青山の計3人の中から2人が起用されると見る。広島は、ここ1年
  以上レギュラーに定着しているので有力だと思われるが、1年の2人も去年のインターハイランカー
  だし…。

  ダブルスは、今春、4勝1敗で初代最優秀ペア賞に輝いた田中・森下組で、ほぼ間違いないだろう。
  関東学生、インカレ、全日学も、このペアで組んでいる。万が一、故障などのハプニングがあったと
  しても、田中・白神組や河又・白神組といった、実績あるオプションが控えている。

  横浜インカレで、男女揃ってランク入りしていた唯一のチームである中央大。関東リーグでも、
  男女揃っての1部キープが丸5年になる。かつては、専大も大正大も「男女揃っての優勝候補」が
  当然だったが、ここ4〜5年では、アベック優勝があり得ると思われるのは事実上、中大だけだ。
  今春の「男女とも3勝2敗の3位」から、どこまで上昇できるか。


 埼玉工業大

  春リーグは惜しくもBクラス(4位)とは言え、3勝2敗の勝ち越し。しかも2〜4位は同率で、
  Aクラス入りしていてもおかしくなかった埼工大。その後、横浜インカレでは3年ぶりのランク
  復帰を3位入賞で飾った。しかも、準決勝の早大戦も先に2−1と王手をかけ、「3年ぶり2度目の
  決勝進出か?」と思わせる展開だった。勢いに乗った時の強さを感じさせる。

  エースの阮震杰は、今春も4勝1敗だった。関東リーグではこれで4回目の4勝1敗。そして5戦
  全勝が1回(昨秋)。(ついでに、横浜インカレでも4勝1敗だった)。通算成績は21勝4敗となり、
  3年春季での特別賞が確定している。「4勝して当然」の域にある。関東学生ではランクキープをした
  ものの、去年の準優勝からはダウン。去年の全日学選抜ではベスト8。優勝を狙えると自他共に
  認めるだけの実力があるだけに、タイトルが新人戦以来ないのは不本意だろう。とにかく、今季も
  4〜5勝で、30勝ラインに向けて加速したいところか。

  全日学ランカーの沼田は、日本人のエース格として単複でチームの中軸を担う。現在の通算成績は
  5勝6敗。後半起用が多く、どれだけ出番が回ってくるかにもよるが、まずは通算勝率5割は上回り
  たい。

  キャプテンの有本は、春は全てラスト起用だった。インカレでも同じく、ほとんどがラスト起用だった。
  (去年の鈴木(俊)も同様だが、埼工大は「ダブルスに起用する2人を、2人とも後半に配する」、「ラスト
  にキャプテンを配する」というオーダーが多い)。今季も同様であれば、試合機会は少ないが、まさに
  チームの命運を決する勝負の一戦を戦うことになる。後輩達がタスキをつないで持ち込んだラスト
  勝負を締めるアンカー役…そして自身はラストシーズン。他にはない味わいがある立場に立つか。

  岡崎は3シーズン連続で3勝2敗の勝ち越し中。通算は9勝11敗だが、前半起用が多く、出番が確保
  されている点からすれば、今季中に勝ち越しに転じるチャンスは多いにある。

  1年の佐藤は、田中(中大)、原(専大)を破る星を含む3勝2敗で今春のデビューを飾った。「青森商業高
  出身の佐藤は、青森山田キラーか?」は、まだ決められないが、面白い観点ではある。

  6番手は、大和田の起用が最有力と思われる。通算5勝16敗と大きく負け越しているが、どこまで
  挽回をはかれるか。

  ダブルスは、横浜インカレで6戦全勝の大活躍を見せた有本・沼田組が最有力視される。ただ、この
  ペアは、現在、関東リーグでは通算7戦全敗中。春は、途中から有本・岡崎組に組み替えたが、やはり
  勝ち星には繋がらなかった。過去のリーグ成績が変わらないなら、やはりインカレの活躍の再現を
  願って、有本・沼田組だろう。

  奇遇だが、過去3年間、早大に「春は負けるが、秋は勝つ」を繰り返している埼工大。しかも、今季は
  時吉、下山不在の「飛車角抜き状態」の相手との対戦となる。インカレの雪辱を狙うには、ジンクス的
  にも、戦力的にも、好条件が揃っている。
  今春、飛ぶ鳥を落とす勢いで「優勝か?」と思われた中大をストップさせたように、優勝候補を倒す
  力は時々見せるが、自校が優勝争いに前面に立ったことはない。その意味からは、「勝ったことがない」
  初戦の明大戦が今季の動向を占うことになるか。なにせ、初めに書いた通り、勢いに乗った時は強いの
  だから…。


 専修大

  昨秋、実に18シーズンぶり(9年ぶり)の優勝を飾った名門・専修大だったが、今春は一転、1勝4敗
  の5位に終わった。後から見れば、初日の駒大戦が最下位決定直接対決で、これを制した後は4連敗
  だった。インカレでは、筑波大とのランク決定戦をラスト勝負の末に勝ち、23年連続ランクをキープ。
  大正大・女子のランク落ちに伴い、現在続いている連続ランク入りでは男女を通じて最長となったが、
  優勝争いには距離がある、というのが実情で、喜んでもいられない状態だった。
  今季は、もちろん昨秋の栄光の再現を目指したいところだが、現実的な目標となるとAクラスか。
  そして、絶対の使命は最下位回避だろう。

  エースの原は、春は単複とも3勝2敗で、計6勝4敗だった。「原以外は全員負け越し」というチーム
  状態にあっては、孤軍奮闘といえる成績だが、その孤高のエースでさえ通算は13勝11敗という
  イーブンに近い勝率。現在の専大の実力が現われている。全日学と関東学生で共にランクをキープし、
  安定した実力は実証済みだけに、今季も頼みの綱となるだろう。

  キャプテンの猪本は、今年から単複起用となったが、原の前半起用との関連で後半起用が多く、単の
  出番自体は減った。通算成績は7勝6敗で、際どく勝ち越している。通算で勝ち越しているのは、
  猪本と原の2人のみ。出番回ってくれば、2桁勝利にチャレンジしたいところだ。個人としても、
  関東学生で初のランク入りを果たすなどの戦績を収めており、自己新記録でラストシーズンを締め
  くくりたいところ。

  高宮は、関東学生で2年ぶり2度目のランク入りを8強で飾った。ただ、リーグ通算は2勝7敗と
  厳しい数字。最後の奮闘を期待したい。

  あとは、3年の小山、小川、2年の宇都野、江藤あたりの起用が有力視される。相手チームの中堅層と
  の対戦で五分の勝率を死守したいところだが、正直言って、個人戦での成績も芳しくなく、苦戦は
  免れないものと思われる。

  ダブルスは、猪本・原組で間違いないものと思われる。原は、山城と組んでいた去年までから通算
  すると、ダブルスの個人成績は現在19勝6敗。かつて、全日学や関東学生で優勝しただけある
  ダブルス巧者ぶりを発揮している。

  監督が、前任の岩崎さんから小林に交代になると最初に耳にしたのは、確か去年の12月だった。
  その時、即座に思ったのは、「山城らが抜けた後のメンバーじゃ、仁も大変だな」ということだった。
  その「大変」が現実になっているここ半年と言える。岩崎さんも、栄光の選手時代に比べ、監督としては
  苦しい年月が続いたが、最後に優勝監督となった。小林監督が、胴上げされる日はいつくるか?。
  外部のOBは、ただ待つことしか出来ない。ガンバレ、現役の選手諸君。


 大正大

  昨秋後に降部した2部生活を今春の1シーズンで切り上げ、再びトップステージに戻ってきた大正大。
  2部優勝までは戦前の予想通りだったが、駒澤大との入替戦に勝っての1部復帰は見事だった。
  ただ、横浜インカレでは、前年ランクの自校のブロックに後から埼工大が入って来る形となり、結果的
  には、今季の1部で唯一のランク落ちとなった。(ちなみに、大正大は25年連続ランクが途切れた
  女子も、男子同様1部唯一のランク落ちとなった)。

  エースは、単複フル起用の田野辺。2部では負けず、今春も5戦全勝。そして、入替戦では田中(駒大)
  とのエース対決に単複2勝し、1部昇格の原動力となった。去年1年間(春秋2シーズン)の1部での
  成績は2勝5敗だったが、「進化した田野辺」を見せることができるか。

  ハオ強も、今春2部で5戦全勝。去年の1部でも7勝3敗だった。今年の関東学生では単複ともに
  ベスト4。「元インターハイチャンピオンの強豪留学生」ということで阮震杰(埼工大)並みの活躍が
  期待される。

  菅原は、今春ツインエースの2人(田野辺、ハオ)と同じく5戦全勝で、2部敢闘賞を受賞していたが、
  今季は登録されていない。詳細な事情は知らないが、チームとしては戦力的に大幅ダウンとなること
  だけは確実だろう。

  伊勢田は、田野辺とのダブルスも併せて単複にフル回転することが予想される。当然、後半の出番が
  増えるので、春の最終戦(法政大戦)ラストで優勝を決めた様に、チームの勝敗を決する場面でのキー
  マッチもあるだろう。

  キーマッチと言えば、入替戦で1部復帰を決める決勝点をあげたのは大原。田野辺、伊勢田との3年生
  トリオで、チームの中軸を形成する。

  あとは、2年の秋草と魚住の起用が予想される。魚住はハオ強と組んで関東学生のダブルスでベスト4
  入りし、インカレでも起用されていた。注目したい。

  ダブルスは、関東学生3位の田野辺・伊勢田組が予想されるが、波がある感じはする。春は2部で3勝
  2敗、入替戦と関東学生では良かったが、インカレでは敗れていた。

  戦力的に、1部では苦戦は免れないと思われる大正大。うまく中堅争いに食い込みたいところだが、
  どうなるか。最下位、入替戦の再現だけは避けたいところだろうが…。


男子2部

  去年、春秋共に2部で5戦全勝優勝を果たした末、ついに創部54年目で初の1部昇格を達成した
  駒澤大。32年間連続という長い2部在籍期間の末につかんだ今春の1部のステージは、「最下位」と
  いう厳しい洗礼を浴びる結果に終わった。しかし、1勝4敗の、その「1勝」は、優勝した早稲田大から
  あげたもので、ある意味では「実力伯仲、僅差の勝負」の象徴となった。
  春季後の入替戦では、大正大に敗れ、初の1部はわずか1シーズンで一旦幕を閉じる形となったが、
  その後の横浜インカレでは(前年のベスト4からは後退したものの)ランクをキープ。現在の2部の
  中では頭1つ抜けた実力を誇っている。となると、優勝候補筆頭は勿論のこと、5戦全勝で当たり前、
  目指すは入替戦とその先にある「1部・第2幕」だろう。

  エースの田中は、去年後半は大活躍だったが、今年や実力が数字に反映されていない。1部初登場
  だった今春はチーム唯一の勝ち越し(3勝2敗)だったものの、結果的に最下位決定戦となった初日の
  専大戦で単複2失点、入替戦の大正大戦で単複2失点、関東学生で単のランク落ち、そしてインカレの
  準々決勝・埼工大戦で単複2失点…。屈辱の半年を越え、去年同様、「収穫の秋」を迎えられるか?。
  (去年の秋は、2部リーグ単5戦全勝。入替戦単複2得点で昇格に貢献。全日学ランク。全日学選抜
  4位、だった)。

  田中に続くのは、伊東、藤本の3年生勢。そして、全日学ベスト8の吉川。そして、春同様なら橋口と
  坂本か。この中で特に吉川は、今春、中野(早大)に勝って、名を上げていた。
  ダブルスは関東学生ランクの田中・伊東組だろう。

  法政大は、春リーグの最終戦で大正大と「勝った方が2部優勝」の大一番を演じ、0−3から3−3
  ラストまで追い付く粘りを見せていた。ただ、その半面、結果的に最下位となった日本大に敗れて
  いたり、横浜インカレでは國學院大に敗れて決勝トーナメント1回戦敗退(ベスト32)に終わって
  いたり、という不本意な戦績も目に付く。今季も三枝兄弟の単複や山田、三澤らで上位に食い込んで
  くることは間違いないだろうが、駒澤大を破って優勝するのは非常に難しいだろう。

  筑波大は、法政大と並ぶ3勝2敗の成績を上げ、Aクラス復帰を果たした今春だった。横浜インカレでも
  専修大にラスト勝負まで食い下がる健闘を見せていた。キャプテンの元全日学ランカー・菊池と、その
  東山高時代からの後輩・森門、そして1年の照井は、2部ではかなりの勝ち星を期待できる選手だけに、
  4番手以降の選手の得点力が注目される。

  日本体育大は、今季も韓国人留学生・崔潤浩をエースに据え、蒲、佐藤の単複などで戦うものと思われる。
  崔は2年連続で関東学生でベスト8に入り、駒澤大勢ともども2部にいるのがもったいないクラスの
  選手ではある。

  國學院大は、ここ何年間かに渡り、2部と3部を間で昇格と降格を繰り返していたが、今春は最終戦の
  日大戦で3−3ラストフルゲームジュースという大接戦の末に勝ち、入替戦を免れた。横浜インカレ
  では法政大を破る健闘も見せていた。エース・柴田の単複を軸に、今季も最下位回避に成功したい
  ところだろう。

  日本大は、法政大に勝っていながら1勝4敗で、同成績の國學院大との直接対決の結果により最下位に
  終わっていた今春だった。女子部が春の1部に続き、夏のインカレでも優勝と、勝ちまくっているだけ
  に、何とか男子も浮上したいところだろう。


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