平成15年度・関東学生新人戦・コメント

 4月23日(水)〜24日(木)の2日間、駒沢体育館において行われました関東学生
 卓球新人選手権大会(通称、新人戦)のコメントをアップします。


男子シングルス

 コメント:

  ダブルスで優勝し、単複2冠王を狙うと見られた第2シードの田中(駒沢大)が早々に敗退し、第4
  シードの小山(専修大)も同じく早く姿を消した。8シードの田野辺(大正大)と小川(専修大)も
  ベスト16に残れず。結局、16シード中、過半数の9人がシードを守れなかった。

  ベスト8には、明治大以外の1部校(5校)と、2部校の日本大、駒沢大から、選手が勝ち上がっていた。
  ダブルスで8強に3ペアをねじ込む健闘を見せた明治大も、シングルスはベスト16に2人という
  結果に終わった。

  準々決勝で、第1シードの阮震杰は石川との埼工大同士討ちに3−0ストレート勝ち。
  「2部校対決」であり「2年生・3年生対決」となった後藤(駒沢大)vs佐々木(日本大)戦は、3−2のフル
  ゲームの末に後藤が競り勝った。
  唯一の「シードを守った者同士の準々決勝」となった第3シード・原(専修大)vs8シード・広島(中央大)
  戦は、原が2−0リードから2−2フルゲームまで追い付かれる展開だったが、最終・第5ゲームは
  ジュースアゲインの大接戦の末、13-11で原が何とか逃げ切っていた。
  阿部(早大)vs森門(筑波大)の一戦は、3−1で阿部の勝利。

  準決勝。
  阮震杰(埼工大)vs後藤(駒沢大)戦は、後藤が2−0とリードし、「単複共に決勝進出か?」というところ
  まで行ったが、ここから阮が3ゲームを連取し、3−2で大逆転勝ちに成功していた。しかし、敗れた
  とは言え、後藤の「シングルスベスト4、ダブルス準優勝」という成績は今大会の男子ではナンバーワン
  の活躍度と評価される。これで、何故、去年の全日学に出場出来なかったのか?という思いはあるに
  せよ…。
  原(専修大)vs阿部(早大)戦は、意外にも3−0ストレートで決着がついた。実力者同士で、どちらが
  勝っても不思議ではないが、ストレートというのは予想外。勝者は阿部だった。阿部の父親・元全日本
  チャンピオンの阿部博幸氏は専修大のOB。チョット因縁めいているとも言える対戦だった。

  決勝は、第1シードから順当に勝ち上がって来た阮震杰(埼工大)vs8シードの阿部(早大)という対戦に
  なったが、結果は3−1で阮の勝利だった。去年のインターハイチャンピオンだけあって、実力通りの
  結果と言える。ダブルスで早くに敗退し、狙えると思われた単複2冠王をみすみす逃したのが
  悔やまれるところか(?)。
  埼工大からの新人戦シングルス優勝は、平成11年度の張凱以来、4年ぶりのこと。埼工大は、平成2年の
  周宏、平成8年の王輝と合わせて、強豪留学生の新人戦優勝はこれで4人目。優勝を逃したのは、平成6
  年の周ケン(現・新井周)のみだ。(但し、周ケンはその2ヶ月後の関東学生で1年生ながら単複2冠王に
  輝き、実力を見せつけた)。桜丘高→埼工大というルートも、周ケン、王輝に続き、留学生としては3人目
  で、すっかり定着してきた感がある。

  惜しくも優勝を逃した阿部だが、高校時代からの好敵手である森門、原に完勝しての決勝進出は評価
  される成績だろう。早大としては、惜しくも去年の決勝同士討ちに続く連覇こそ成らなかったが、
  今後の戦力の見通しは立った。古豪復活が期待される。


女子シングルス

 コメント:

  4シードの今福(淑徳大)が故障のため棄権、8シードの藤谷(淑徳大)と重本(筑波大)は早く敗退した。
  しかし、男子に比べれば比較的順当にシード選手が勝ち上がったといえる女子シングルス。
  ベスト8には、8シードから上記の3人を除く5人が残った。
  現在の大学女子卓球界で一人勝ちを続ける淑徳大は、期待の今福と藤谷が消え、8強入りはなし。
  淑徳大以外の1部校5校は、いずれもベスト8に選手が勝ち上がった。特に3人が8強入りした大正大
  が目立った。

  準々決勝はいずれも上位シードの選手が勝ち上がった。第1〜第3シードの3人は比較的楽に勝利し、
  今福棄権のパートからは大正大同士討ちをフルゲームの末に制した8シードの西田が勝ち上がって
  来た。

  準決勝。2試合とも3−1で勝負がついた。
  第1シードのトン舟(専修大)が8シードの西田(大正大)に勝ったのは、シード順からも過去の実績的
  にも、ある意味、順当だった。
  第2シード・坂本(日本大)vs第3シード・孫博(大正大)戦で、坂本が勝ったのは、シード順的には順当
  だったが、実力的には孫有利と見ていただけに、チョット意外だった。インターハイ2連覇(平成12〜
  13年)以後の1年間のブランクが大きかった、という単純なものでもないとは思うが…。単複2冠王の
  可能性大と見ていた孫は、結局、シングルスベスト4、ダブルスベスト8という成績に終わった。
  しかし、潜在能力の高さは誰もが認めるところ。今後は大正大の先輩留学生(蘇迎学、陳媛(現・東郷媛)、
  馬佳、キ林)並みの活躍を見せる可能性は高い。

  決勝戦は、第1シードのトン舟(専修大)と第2シードの坂本(日本大)の対戦となった。シード的には
  妥当な顔合わせ。第1ゲームこそ坂本が先行したものの、その後、トンが3ゲームを連取し、3−1で
  トンが優勝を果たした。トンは前日のダブルスに続く優勝で、単複2冠王を達成した。専修大からの
  新人戦女子シングルス優勝は昭和63年の村松以来、15年ぶりにして「平成初」となった。新人戦の
  女子単複2冠王は、一昨年の藤井(淑徳大)、去年の曹冬梅(中央大)に続き、3年連続となったが、専修大
  に限定すると、昭和54年の岩田以来、24年ぶりのこととなった。
  専修大史上初の留学生選手獲得は、最高の形でスタートを切った。果たして、今後4年間、伝統校の
  屋台骨を背負って活躍を続けられるか?。

  坂本は優勝こそ逃したものの、孫博に勝っての決勝進出は大いに評価される。第2シードを守っての
  準優勝、という今大会の結果は、「周囲の評価も高いが、それに応えるだけの実力も高い」と証明した。
  少なくとも、今年の大学1年の日本人選手の中でダントツの力があることは間違いなさそうだ。
  さすがは全日本ランカーだけのことはある。(日本大は、去年の福岡も準決勝で留学生(陳微娜(淑徳
  大))に勝ちながら、決勝で留学生(曹冬梅(中央大))に敗れて準優勝。四天王寺高→日本大という
  ルートとも併せて、福岡と坂本はダブって見えるところもある)。
  父親の坂本憲一氏が監督を務める日本大チームとしても、これで張虹、福岡らと併せて駒が揃った。
  いよいよ本気で頂点を狙えるだけの体制を整え、「打倒・淑徳大」に名乗りをあげることになる。


男子ダブルス

 コメント:

  何と、8シードを守ってベスト8入りしたのはわずか2ペアのみとなった今年の男子ダブルス。
  上位4シードは早々に姿を消した。劣勢と見られていた明治大から3組が8強入りし、その他、
  2部校の駒沢大から2組、日本大からも1組がベスト8入りした。大正大、専修大、埼工大、中央大
  あたりのペアは期待がかかっていただけに、残念な結果に終わった。

  上位に勝ち上がって来たペアの中には、2年生以上の選手の顔が何人も見られた。「全日学出場経験が
  ない者」に出場資格があるこの関東新人戦においては、2年生以上が上位に進出する時は、1年生の
  レベルが低い、という見方もされる。ベスト4には、1年生ペアと2年生ペアが2組ずつ入った。
  そして、決勝は何と駒沢大勢による同士討ちとなった。駒沢大は全種目を通じて関東学生新人戦の
  初タイトルが早々に確定した。昨秋のリーグ戦では2部5位という不振にあえいだ駒沢大だが、今年は
  春から縁起がいい出足を切った。

  決勝の結果は、実力で勝る1年生ペアの田中・藤本組が、先輩の2年生ペア・伊藤・後藤組に3−1で
  勝利し、母校初優勝の歴史にその名を刻んだ。

  田中は、ダブルス優勝の余勢をかって、第2シードだったシングルスで単複2冠王を狙いたいところ
  だったが、意外にも早々に敗退した。逆に、ダブルスの決勝で敗れた後藤は、32シードの位置から
  シングルスのベスト4入りを果たしていた。2年生ながら、男子では今大会両種目に渡って最も活躍
  した選手と言えるかも知れない。

  いずれにしても、衝撃の駒沢大旋風が吹き荒れた男子ダブルスだった。


女子ダブルス

 コメント:

  男子ダブルスとは逆に、8シードを守れなかったのは今福が棄権した1ペアのみで、残り7組が順当に
  勝ち上がってきた女子シングルス。参加数が少ないとは言え、これだけ順当なのは珍しい、という印象
  がある。1部の6校全てから8入りペアが出ていた。

  準々決勝では、第1〜第4シードのペアが敗れ、8シードの4組が勝ち上がった。第1シードの福山・
  古賀組(青学大)は、初めから優勝は難しいと予想していたので、8止まりも予想の範囲内と言える。
  が、優勝候補筆頭と見ていた第2シードの孫・西田組(大正大)が、平田・森藤組(東富大)に0−3で
  ストレート負けを喫したのは意外だった。(孫も西田も、揃って翌日のシングルスではベスト4に
  入っていた)

  準決勝・決勝を経て、優勝を果たしたのは菅原・トン組(専修大)だった。専修大からは平成11年の薩美・
  田中組以来、4年ぶりの優勝となった。専大史上初の留学生による強化策がいきなり成果を出した
  タイトル獲得となった。特に、トンのパートナーの菅原は4年生。つまり、過去3年間、全日学に1度も
  出場していないということ。学年が高い程、ステータスが落ちるとも言えるこの新人戦だけに、「トンは
  強いが、ダブルスの優勝の可能性は低い」と見ていたのだが、見事に裏切られた。
  トンは、翌日のシングルスでも第1シードの位置をキープして優勝し、単複2冠王となった。

  池田・高畠組(大正大)は、準々決勝・準決勝を3−2のフルゲームの連続で勝ち上がり、決勝に進出した
  ものの、専大ペアには0−3ストレート負けを喫した。高畠は、シングルスでもノーシードから8強
  入りする活躍を見せていた。


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