平成20年度・第5回全日本学生選抜選手権・見どころ 11月28日(金)〜29日(土)の2日間、大阪府門真市・なみはやドーム・サブアリーナにおいて 行われる「第5回全日本学生選抜卓球選手権大会(通称、全日学選抜)」の見どころをアップします。 10月の全日学が4年前より外国籍選手の出場が不可能となったことと同時に、4年前より新設 された全日学選抜の大会概要は こちら を御覧下さい。 大会日程は週末ですが、過去4回の開催が土曜・日曜であったのに対し、今回は初めて金曜・土曜 となりました。遠隔地からの観戦はやや難しいかも知れませんが、近隣の方は大会当日には会場まで 足をお運びいただき、選手に声援をお送りいただければ幸いです。入場は無料です。 日程(予定) 11月28日(金) AM10:00〜 受付 AM10:15〜 予選リーグ抽選 PM 0:30〜 開会式 PM 1:30〜 男女予選リーグ (予選リーグ、全試合終了後、決勝トーナメント抽選) 29日(土) AM 9:30〜 男女決勝トーナメント・ベスト8決定戦〜決勝 PM 3:00〜 表彰式・閉会式 会場のなみはやドームは、 ・地下鉄・長掘鶴見緑地線「門真南」駅下車、2番出口上がってすぐ ・京阪電車・大阪モノレール「門真市」駅から京阪バス「門真南」駅下車すぐ です。 出場選手は、こちらを御覧下さい → 男 子 ・ 女 子 去年の第4回大会の結果は こちら です。また、歴代上位者一覧は こちら です。 男女共通 今年の全日学選抜のポイントと見られる点を、いくつか書き留めておきたい。 今年、第5回目を迎える全日学選抜は、3年前の第2回大会と同じ大阪府門真市の「なみはやドーム・ サブアリーナ」において行われる。4年生の中には、1年時に経験している者も何人かいる。 全日学選抜が同じ会場で行われるのは初めての事。そもそも、主管学連が過去4年間で、東海→関西 →東北→関東、で、2度目の主管を行うこと自体が初めてとなる。 加えての「初めて」は、過去4回が全て土曜・日曜の2日間開催であったのに対し、今回は金曜・土曜 の2日間開催となったこと。特に、日本人選手に関しては、原則として全日学ランカーは出場が義務 とされているだけに、部内では引退した4年生選手の大学の授業に出席する可能性もある平日が 入るのは余り好ましくはない。もちろん、観客動員などの面からも、好ましくはない。 出場選手の顔ぶれとしては、日学連登録選手中の有力選手でありながら、今大会に出場していない 選手が何人かいるのは残念なことと言える。外国人選手では、今年に限らず毎年見られることで、 その理由の中に、「毎年12月上旬に外国人対象の日本語の資格試験が行われる」というものがあり、 これを考慮して、今年から開催を若干早め、11月下旬としたのだが、余り効果は見られなかったと 思われる。 広島インカレのプログラムを見つつ、今大会にエントリーしていない有力選手を拾ってみると、 男子はほぼ出場しているものの、女子は王曼(淑徳大)、牛茜(専修大)、劉ルイ(愛工大)、劉寧(中京 学院大)、王一平(志学館大)、と多い。これにより、女子の外国人は男子の12人を下回る10人と なった。「本当のナンバーワン決定戦」という意味からすれば、有力選手には当然フル出場してほしい という思いはあるが…、ただ、今年に関しては、外国人のことばかりも言っていられない状態。 日本人にも不参加は多い。今年の登録選手中の目玉は、北京五輪代表の水谷(明治大)と福原(早稲田 大)だったが、水谷は全日学ランク入りを逃して出場権を得られず、福原に至っては、「学業優先」を 理由に、全日学にさえ出場していない。さらには、全日学優勝の若宮(立命館大)と6位の石垣(淑徳大) がITTFプロツアー・ポーランドオープン出場のため今大会を欠場する。全日学チャンピオンが 全日学選抜を欠場するのは、5年目にして初のこととなる。 かつてから、ドイツ・ブンデスリーガをはじめとする海外でプレーをする選手達が全日学を欠場する 例は時々見られたが、近年は頻繁に見られるようになった。これが高じて、「国内にいて、他の行事と 重なっているわけでもないのに、欠場」ということも、たまに見られるような状態になってきた。 かつて、欠場したら「怪我か?何か?」と騒ぎになっていたが、最近は普通にも見られるようになって きた。この傾向がこのまま続くと、大会の意義にもかかわってくる。運営の苦労も報われない。 「何とかならないのものか?」というのが正直なところ。 全く別の視点から、今大会のポイントをあげると、接着補助剤(ブースター)規制の影響があげられる。 10月からのルール変更により、全日学で既に新ルールには移行していたが、その時は直前の秋リーグ や国体からの移行期間も短く、選手も試行錯誤の途中での大会となった。あれから約2ヶ月を経て、 各選手とも今回はある程度、自分で納得する答えを出して今大会に臨むことになる。全日学を 経験していない外国人選手達にとっては、これが初の接着補助剤不使用で臨む公式戦となる。 去年の同時期に、グルー規制で揉め、ブースターのおかげで影響が少なかった選手も多かったよう だが、今年は去年以上に、用具が番狂わせを演出する影の立役者となるかも知れない。 男子シングルス 見どころ: 組み合わせが大会当日だけに、他の大会のように事前にシードを見て対戦を予想することは難しい 全日学選抜だが、出来る範囲内で見どころをあげてみたい。 A〜Hの8ブロックに分けて行なわれる予選リーグ。 1段目には、全日学のベスト8が順に入る。 Aブロック 松 平(青 森 大) Bブロック 大 矢(青 森 大) Cブロック 坪 口(青 森 大) Dブロック 軽 部(明 治 大) Eブロック 濱 川(近 畿 大) Fブロック 塩 野(早 稲 田大) Gブロック 瀬 山(中 央 大) Hブロック 足 立(早 稲 田大) 青森大勢が上位から3人とダントツの様相、早大が2人で追い、あとは明大、中大、近大が1人ずつ。 現在の大学男子卓球界の勢力図をほぼそのまま現している。 2段目には外国人選手8人が入る。 今年エントリーした男子の外国人選手は12人。この内、8人が2段目、4人が4段目に割り振ら れる。 去年、ベスト16の施一通(青森大)が2段目に入ることは決定的だが、あとは前年のこの大会での 上位実績もなく、抽選となる可能性が高い。 男子は女子に比べて、留学生の実力が日本人とほぼ同等かやや劣勢にある。ずば抜けた目玉選手は いない。 予選リーグでは同士討ちは避けられるため、青森大勢(施、そして2段目に入った場合は魏も)は、 D〜Hブロックに入ることになる。 3段目には、全日学のベスト16(9〜16位)の選手が入る。今年の男子は、ランカーの欠場は 今のところはない。 予選リーグでは同士討ちは避けられるため、早大、明大、中大、近大の各校勢は、入るブロックに 制約を受ける。 それ以外の面では無作為抽選のため、1段目と3段目で全日学のベスト8決定戦の再現が起こる 可能性も8分の1の確率で、ある。 4段目には、主管学連推薦の2人と、2段目に入らなかった外国人選手4人が入る。 主管学連推薦は、関西学生3位の河合(同志社大)と宮内(大阪大)となっている。 総出場人数が30人のため、A〜Bの2ブロックは4段目がなしの3人編成となり、C〜Hの 6ブロックが4人編成となる見込み。 大会当日までに、アクシデントなどで棄権がなければ、以上のような組み合わせとなる。 4年前は范勇(中京学院大)が、3年前は阮震杰(埼工大)が、プログラム完成後に棄権・欠場したが、 このようなことがあれば組み合わせが玉突き式にズレる可能性もある。 過去4回の全日学選抜で、創設から3年連続で優勝を奪取したのは青森大勢。去年は、ベスト4にも 入れないという成績に終わったが、今年は再び王座を奪い返す可能性が極めて高い。 広島インカレでの頂点奪還に続き、大分国体でも青森大単独チームで優勝。ルール変更を挟んで 直後の開催となった綾瀬全日学でも、1〜3位を独占する活躍ぶりを見せた。しかも、ダブルスも 制しての単複2冠、インカレを含めて3冠完全制覇中。こうなると、当然、今大会も獲って4冠王 といきたいところ。 個人としても3冠制覇中の松平が優勝候補の筆頭であることは言うまでもない。同年代で最強の 敵である水谷が、全日学ランク落ちで今大会にいないことは、松平が2つ目のシングルス全国優勝 を狙う上では好材料だろう。青森山田高時代に同僚として、そしてダブルスパートナーとして 水谷を知ってきた松平にとっては、「鬼の居ぬ間に…」というところか。 去年はドイツでプレーしていたため全日学と全日学選抜には出場しなかった大矢も、もちろん 優勝候補。「2年連続全日本3位」、「広州世界選手権日本代表」という肩書きは、水谷がいない中 ではナンバーワン。「鬼の居ぬ間に…」度は、やはり高い。インカレ・全日学ダブルスと併せて 全日学選抜のシングルスを獲れば、松平以上の評価となる3冠王となるだろう。(全日学より、 全日学選抜の方が若干レベルが高いという意味において) 坪口は4年連続全日学ランクで、全日学選抜も4年連続の出場となった。誰でも出られる外国人と 違い、日本人の場合、「○年連続全日学選抜出場」というのは、それだけでも安定した実績を証明する 価値ある称号。水谷は、もう既に4年連続の可能性を失っているわけだし…。全日学では過去2度 準優勝している坪口だが、全日学選抜では一昨年の3位が最高成績。大学最後のチャンスで、念願の 個人タイトルを手にしたいところだろう。 青森大勢は、この強力日本人3人に加えて、中国人の施一通と魏偉男の2人を併せた計5人が出場 する。これは、今年男女を通じて最多の数。施一通は、去年の全日学選抜ベスト16。魏偉男は 未知数な部分が多いが、インカレで起用されていたところから考えて、施一通や垣原以上の実力と 思われる。とすると、全員がベスト16以上に入る可能性も大いにある。去年の無冠の反動の ように、今年は青森大独占の模様が見られる可能性は高い。 青森大に対抗するのは、当然ながら、まず関東勢。特に、全日学選抜と相性が良いのは早稲田大。 過去4年連続でベスト4に2人ずつが入るというのは、他校の追随を全く許さない状況。 もちろん、その栄光の主力は卒業生達(下山・時吉・久保田)ではあったが、塩野も3年前には 自身が銅メダルを獲得している。同じなみはやドームで好成績をあげたというゲンの良さでは、 塩野が他の選手を一歩リードしているか?。ここに東山高出身の2人、足立(関東2位)と笠原 (関東4位)を加えた計3人で、去年、下山が手に入れた優勝賞杯の数々を、早大に持ち帰りたい ところ。(早大も、この全日学選抜のタイトルを失うと、無冠となる。春リーグ単独で見れば来春 まではディフェンディングチャンピオンだが、実際にリーグ戦の優勝旗は明大の調布にある) 早大に負けず劣らず、「ストップ・ザ・青森」の最有力候補の明治大。「青・早・明」3強は、ほぼ同等の 強さを誇る…と言われているのだが…、意外な事にと言うか、不思議な事にと言うか、過去4年間で 明大勢のベスト4入りは1人もいない。さすがに5年目ともなれば、この不名誉な記録はストップ したいところ。水谷の不在が痛いことは確かだろうが、2年連続全日学ベスト4の軽部と、4年連続 出場、2年連続関東学生優勝の水野は、優勝を狙える有力候補であることは万人が認めるところ。 もちろん、甲斐にも上位進出のチャンスはある。 去年の全日学選抜で瀬山が準優勝、森田が4位、と、いきなりベスト4の半分を占める大活躍を 見せたのが中央大。その前の愛知全日学からその兆しは見えていたが、この全日学選抜で確たる ものになったと言える。これが今年の広島インカレでの準優勝にまで続く「青・早・明・中」4強と いう声にもなっている。準優勝も素晴らしいが、それは数年後には忘れられてしまうものだ。 2枚看板の2人が、中大に久々の全国タイトルをもたらすことは出来るか?。 「青・早・明・中」4強以外のチームに目を向けてみると… まずは、地元関西学連が誇る近畿大の2人に注目が集まる。関西学生選手権でも2年の有田が優勝、 1年の濱川が準優勝、とワンツーフィニッシュを飾ったが、今の注目はやはり「水谷を破った男」・ 濱川だろう。同じ1年の左シェークドライブ型。現・日本チャンピオンを上回った実力を地元で 披露することになる。 同じ関西勢では、実力者の唐興賀(大経法大)も、元関西学生チャンピオンの実力者。3年前の なみはやドームでは、馮殿宇が準優勝したが、再び同じ会場で大経法大の地元旋風は吹くか?。 龍谷大からは、王子と李昴の2人の留学生が出場する。関西学生で実績を残している2人だけに、 あなどれない存在。 男子でも2人の留学生を擁する大学が最近は目立つようになってきた。数年前は複数の留学生と 言えば、女子が多かったが…。 青森大、龍谷大と並び、愛工大も王マ、王黙の「ダブル王」の2人を擁する。東海学生で2位の王マ と3位の王黙。そして4位の安藤を含め、3人が今大会に出場する。出場人数では早明両校と 並んでいるが…。(なお、愛工大の2・3・4位を抑えて、今年の東海学生で優勝しているのは、 元インターハイベスト4の李萌(朝日大)) 最後に、関東の留学生を見ておくと、胡彦コホン(埼工大)と明晨(日本大)の2人が出場する。 共に関東学生ランカーであり、特に明晨は新人戦単複2冠王というタイトルホルダーでもある。 女子に比べると、日本人と留学生の勢力図はほぼ互角か、やや日本人優位にある男子の大学卓球界。 大学間、個人間の勢力図と併せて、多角的に比較対照が出来る。 女子シングルス 見どころ: 組み合わせが大会当日だけに、他の大会のように事前にシードを見て対戦を予想することは難しい 全日学選抜だが、出来る範囲内で見どころをあげてみたい。 A〜Hの8ブロックに分けて行なわれる予選リーグ。 1段目には、全日学の上位者がランク順に入るが、今年は優勝の若宮(立命館大)と6位の石垣 (淑徳大)の両1年生がITTFプロツアー・ポーランドオープン出場のため今大会を欠場する。 これによって、繰り上がりが発生し、2位〜10位の8人が次のように入ることになる。 Aブロック 山 梨(淑 徳 大) Bブロック 小 野(淑 徳 大) Cブロック 照 井(早 稲 田大) Dブロック 杉 本(専 修 大) Eブロック 中 川(立 命 館大) Fブロック 郡 山(近 畿 大) Gブロック 井 上(大 正 大) Hブロック 岡 本(立 命 館大) 淑徳大、立命館大から2人ずつ、あとは早大、専大、近大、大正大の4校から1人ずつが入っている。 2段目には外国人選手8人が入る。 今大会に出場する外国人選手は10人。例年、強さも人数も男子を上回ることが多い女子の 留学生達だが、今年は人数では男子を下回った。(強さでは、やはり上回る可能性が高いが)。 10人中、8人が2段目、2人だけが4段目となる。 高ユウヤオ(専大)は去年準優勝、李セイ(日体大)と曹嘉イ(東北福祉大)は去年ベスト16という ことで、この3人は2段目に入る。あとは7人を5:2に分ける抽選か?。また、高は去年ベスト 4以内ということで、自動的にE〜Hブロックに入ることになる。「今年の全日学のメダリストと 去年の全日学選抜の外国人メダリストを予選リーグから対戦させない」という、勢力均衡を狙った 組み合わせ規定による。 また、同士討ち回避のため、近大、大正大は抽選の制約を受ける場合がある。 3段目には、全日学のベスト16の選手が入るが、1段目に既に2人繰り上げられた関係で、 ここには11位〜16位の6人が残っている状態。ここに強化委員会推薦で、宇土(立命館大)と 岡野(中央大)の2人が補充されている。2人とも、全日学のランク決定戦では十分に勝機が ありながら、フルゲームの大接戦の末3−4で惜敗した選手。実力に遜色はない。 ここでも同士討ちは避けられるため、淑徳大、早大、日体大、立命館大、(多分、東富大も)は入る ブロックに制約を受ける。 それ以外の面では無作為抽選のため、1段目と3段目で全日学のベスト8決定戦の再現が起こる 可能性も8分の1の確率で、ある。 4段目には、主管学連推薦の2人と、2段目に入らなかった外国人選手2人が入る。 女子の主管学連推薦は、全日学のランク決定戦で敗れたベスト32の島田(神戸松蔭女大)と 下之段(大経法大)。関西学生選手権の上位が選ばれている男子と、選考基準が違うが…。 総出場人数が28人のため、A〜Dの4ブロックは3人編成、E〜Hの4ブロックは4人編成と なる見込み。 大会当日までに、アクシデントなどで棄権がなければ、以上のような組み合わせとなる。 3年前は陳微娜(淑徳大)が、一昨年は岡本(立命館大)が、去年はハオ思萌(龍谷大)が、それぞれ プログラム完成後に欠場したが、このようなことがあれば組み合わせが玉突き式にズレる可能性も ある。 男子と違い、外国人留学生が圧倒的に強いのが女子の現状。 過去4年間、日本人の決勝進出はゼロ。ベスト4も、一昨年の第3回大会で、全日学で優勝した 渡辺(中大)が4位に入ったのが初のこと。3位までの奨励賞(=賞金)を獲得したのは、去年の 山梨が初めてだった。 孫博(大正大)、劉一行(日本大)といった歴代のチャンピオン達が卒業して行き、今年はやや留学生 女子の人数も少な目ではあるが、果たして日本人初の決勝進出、そして優勝はあるか? 全日学チャンピオンが欠場するという初めてのパターンとなった今大会。(日卓協側でも、 大学生の全国大会の日程と重なっている国際試合の代表は回避するなど、考慮して欲しいという 気持ちはあるが…)、日本人勢の期待を担うのは淑徳大勢。全日学準優勝の山梨は、今大会の日本人 最高位にあたる。去年の3位以上の実績を残したいところだろう。全日学3位の小野は、関東学生 チャンピオンの称号も併せ持つ。インカレと全日学で若宮との「関東・関西チャンピオン対決」に 連敗する屈辱を味わい、今大会では直接のリベンジの機会はないが、それに値する活躍を見せたい ところ。そして、阿部も上位を狙える地力を持っている。 本来、ここに石垣と王曼が出ていれば5人出場ということになっていた淑徳大だが、2人の欠場に より、今回は3人の参加となった。 過去4年間の全日学選抜の歴史の中で、淑徳大からのベスト4入りは去年の山梨の1例のみと いうのは全く意外。男子の明治大と同様、これだけの強豪校にとって「盲点」とも言える大会と なっている。それだけ、各地に点在する留学生選手のレベルが高いということでもあるが…。 悪いジンクスは、今年あたりで払拭しておきたいところだろう。 若宮が欠場した立命館大は、中川と岡本の全日学ランカー2人に加えて、若宮分の補充がランク 決定戦惜敗の宇土となり、3人出場の人数は変わらなかった。インカレ優勝の朝日大が1人も いないという珍しい全日学選抜の中で、インカレ決勝で惜敗した立命館大は、ナンバーワンチーム 状態。加えて、主管・関西の地元の期待も大きい。欠場した若宮が去年のインターハイチャンピオン なら、代わりの宇土は一昨年のインターハイチャンピオン。全日学ダブルスとの2冠目を狙う ことになる。ただ、チームで最も期待されるのは、インカレと全日学を通じて見て、中川か?。 インカレこそ、立命館大と早々に当たってのランク落ちという苦汁を飲んだ早稲田大勢も、関東では 春秋リーグを連覇しており、強い。福原は不在ながら、そもそも早大の中軸は照井と梶本の2人。 特に照井は全日本ベスト4と全日学ベスト4という、ダブル銅メダリスト。優勝争いの筆頭格に いる存在。 日本人勢の前に立ち塞がる万里の長城・中国勢。 今年の顔ぶれからすると、地力としては劉テイ、徐珍の東富大勢が最有力か?。今年、女子で2人の 留学生がエントリーしているのは東富大のみ。(牛茜がエントリーしていれば、専大もだったが)。 劉テイは、団体戦で見せる強さが個人戦ではやや影を潜める傾向はあるが、実力は折り紙付き。 徐珍は、団体戦では劉テイの影に隠れて出番は少ないが、関東学生3位など、個人戦では実績を 残している。前インターハイ準優勝だけのことはある。 この留学生2人に加えて、原田も出場する東富大は、淑徳大、立命館大と並ぶ女子最多の3人参加と なっている。 去年の全日学選抜で準優勝の高ユウヤオ(専修大)は、劉一行が卒業した現在では「去年の実績では ナンバーワン」の位置にいる。専大は高と、前全日学覇者・杉本の2人の出場。牛茜が出ていれば 3人の最多ラインに並ぶところだったが…。 その他、大正大(井上、キョウ思斉)、日体大(西岡、李セイ)、近大(郡山、李明明)、大経法大(下之段、 劉乃フィ)、と、日本人と留学生が1人ずつで計2人出場のチームは多い。 過去のチャンピオンである孫博(3連覇)と劉一行はいずれもインターハイチャンピオンだった。 これが女子のジンクスだとすれば、今大会の元インターハイチャンピオンは…若宮の欠場で、宇土 と曹嘉イ(東北福祉大)の2人。果たして、ジンクスは続くか。 今年、インカレと全日学を通じて、そして男女を通じて、計6種目で、関東勢は未だ優勝がいない。 それどころか、決勝に進出したのは6種目中2種目のみ。3分の2にあたる4種目では、決勝に さえ進出出来なかった。 男子は青森大という大きな壁があり、今大会でも優勝の期待は薄い。となると、今大会の女子が 「関東学連、年間無冠」という、前代未聞の珍事が成るかどうかの鍵を握ることになる可能性が 高い。留学生頼みの側面は大きいが…。 過去4年間の全日学選抜にプラスして、5年前以前の全日学を通して、「本当の大学生ナンバー ワン」を見ると、女子シングルスは、去年まで外国人留学生選手が11連覇中。 昭和63年(1988年)から去年までの20年間で、日本人の優勝は2回のみ。実に18回も留学生が タイトルを取っている。平成8年(1996年)の岡崎以来、12年ぶりの日本人チャンピオンは誕生 するか?。あるいは、留学生の12連覇か?。答えは間もなく出る。卓球のページへ