第73回全日本大学対抗卓球大会(インカレ)・予想


 8月9日(土)〜12日(火)に青森県・青い森アリーナにて行われます「第73回全日本大学対抗卓球
 大会(通称:インカレ)」の予想をアップします。

 参加チーム数は男女各48校で、予選リーグは、男女各16ブロック、1ブロックは3校より成ります。
 予選リーグの結果、上位2校・男女各32校ずつが決勝トーナメントに進出します。
 予選で対戦した学校同士は、決勝トーナメントでは逆のパートに組み入れられ、勝ち上がっても
 決勝まで再戦することはありません。
 約600人の日本のトッププレーヤーによる「大学日本一決定戦」を是非ご覧下さい。
 入場は無料です。

 去年のインカレは旧サービスルールで行なわれましたので、新サービスルールで行なわれるインカレは
 今年が初となります。(全日学は、昨秋より新サービスルールで行なわれています)。

 日程(予定)
  8月 9日(土) PM 1:00〜 主将会議
          PM 2:30〜 開会式
          PM 4:00〜 予選リーグ
    10日(日) AM 9:30〜 予選リーグ
          PM 5:50〜 (予選リーグ終了後)決勝トーナメント抽選
    11日(月) AM 9:30〜 決勝トーナメント1回戦
          PM 1:30〜     〃   2回戦
          PM 3:30〜     〃   準々決勝
    12日(火) AM 9:30〜 決勝トーナメント準決勝
          PM 0:00〜     〃   決勝
          PM 3:00〜 閉会式

 会場の青い森アリーナは、
 〒039−3505 青森県青森市宮田字高瀬22−2 TEL 017−737−0600
 です。


 男 子

  今大会の優勝候補筆頭は、当然、現在2連覇中の青森大だろう。三田村世代と坂本世代が同時に在学
  する最初で最後の今年、地元・青森での開催、ということで3連覇達成の可能性は極めて高い。
  正直言って、これで優勝できなければ、今後十年間は「伝説の敗北」として笑われ続けるだろう。
  今年のメンバーは、三田村、田勢、川崎、陳晨、坂本、高木和、森田の7人。加藤、宮下、三浦、野田らは
  メンバーから外れた。落とされたメンバーでBチームを結成してもベスト8以内に入ってきそうな
  ほどの豪華メンバーだ。大会での対戦相手より、メンバー入りやオーダー入りを競うチーム内の争い
  の方が厳しそうな感じさえある。

  主将として戦う三田村は、全日本4年連続ベスト8、全日学2位の実力を誇る。世界選手権・パリ大会
  の日本代表からは外れたが、それ以前にプロ選手としてベルギーリーグ(シャルロア)やSCスーパー
  サーキットで既に日本トップクラスの実力を十分発揮している。かつて自分が活躍した欧州の地で
  現在プレーしている後輩の坂本は、世界選手権・パリ大会にも出場し、一定の成績を残した。ここで
  先輩の意地を見せたいところだが、果たしてどうか。
  また、去年、優勝に最も貢献した選手が受賞するMVPである「敢闘賞」を受賞した三田村は、2年連続の
  敢闘賞受賞が成るかも注目される。

  田勢も最終学年を迎える今年、チームの軸としての活躍が期待される。全日学でベスト4に過去2回
  入り実力は見せているが、一般クラスでの活躍が少ないのが惜しいところ。まずは今大会でアピール
  して今後につなげたいところだろう。

  全日学チャンピオンの陳晨は、今大会も裏面打法の炸裂が期待される。青森大の先輩留学生・宋海偉
  並みの「無敗神話」を作れるか、注目される。なお、今大会の青森大の登録選手7人中、青森山田高出身
  でないのは大野高出身の陳晨ただ1人。あとの6人は青森山田高出身と言うことで、改めて「ヤマダ
  恐るべし」と実感する。

  「青森大のゴールデンルーキー」、と言うよりは「日本のホープ」としての評価が定着している坂本は
  ドイツ・ブンデスリーガを主なプレー・グランドとして活躍を続けている。全日本ランカーである
  ことは普通の大学1年では勲章だろうが、坂本の場合は、ある種、「当然」。むしろベスト16止まり
  だったことがバッドニュースと受け取られるほど、期待が高い。世界選手権・パリ大会にも日本代表
  として出場し、ダブルスなどで才能の一端は発揮した。20歳前後の同年代だけに限って言えば、
  国際的に見てもトップクラスに位置することは、既に実証されている。…ということは、間違っても
  今大会で負けるような事があってはいけない立場と言える。精神的に守りに入らなければ、「全部
  勝って当たり前」といったところだろうが、果たして結果はどう出るか。

  メンバー7人全員がコンディションに差がなければ、シングルス起用されるのは上記の4人と予想
  する。川崎、高木和、森田は出番に恵まれないかも知れない。しかし、川崎は全日学ベスト8、高木和は
  全日本ジュニア2連覇、森田は日本リーグドリームチャレンジカップベスト4、と、3人とも高い実績を
  誇る選手で、いずれも他チームであれば当然エースとして大車輪の活躍が期待されるレベルにある。
  それがベンチウォーマーの可能性大とは、…恐るべき層の厚さだ。

  ダブルスは、三田村絡みのペア(三田村・田勢組、または三田村・川崎組)か、坂本・高木和組の1年生
  ペアのいずれかになるものと思われる。かつて、日本代表として世界選手権に出場したことのある
  三田村・加藤組も、2年連続で全日学ベスト4入りした三浦・川崎組も、加藤と三浦がエントリーから
  漏れて、あり得なくなった。他チームでは考えられないレベルの競争が展開されている。とにかく、
  どのペアが出てきても、強い。(もしかしたら、陳晨をダブルスのみに起用する田勢・陳晨組の起用も
  あり得るか?と思わせてしまうほどの贅沢なメンバーだ)。

  どう低目に見積もっても、優勝の可能性は90%以上(?)、と思われる青森大。興味はむしろ、オール
  3−0ストレートで勝てるか、に移っているというのは言い過ぎか?。


  去年、驚きの準優勝を飾った埼玉工業大は、去年のエース・張凱が卒業した代わりに阮震杰が加入し、
  戦力的には前年比で遜色はない。しかし、だから去年並みの成績が期待できるかと言えば、正直言って
  それはないだろう。去年は出来過ぎ、今年は落ち着く所に落ち着くのではないか?。

  1年生エースの阮震杰はインターハイチャンピオンの実力を発揮し、関東新人戦を順当に制した。
  関東・春リーグでも4勝1敗で最優秀新人賞を受賞するなど、噂通りの結果を出したが、関東学生では
  早々に敗退し、意外なモロさも見せた。チームとしては当然、「絶対の1ポイント」を期待したいところ
  だけに、取りこぼしは許されないが、果たして…。

  阮震杰の1点が計算できるという前提で、アト2点がチームの勝利に必要となる。となると、当然、
  鈴木、有本での単複3点中の2点というのが期待されることになるわけだが、…結果はどう出るか?。
  去年の鈴木の「2−2ラストでの連続勝利」のような「奇跡的な活躍の連続」の再現は、客観的に見れば
  可能性は低いと言わざるを得ない。
  また、去年は4年の木村が当たってチームを牽引していたが、今年の4年、中野と小林が同じ役回りを
  果たすのも容易ではないだろう。
  決勝トーナメントの抽選結果の運・不運にもよるが、現実的には上位進出後は1点取るのも至難の業と
  思われる。
  今年の埼玉工業大は、ベスト8前後(良くてベスト4、悪ければベスト16)と予想する。


  筑波大もインカレでは2年連続ベスト4(しかも2年連続で、優勝した青森大から得点をあげるという
  善戦のオマケ付き)という成績を残しているものの、今年は厳しいだろう。ベスト4キープの可能性は
  よほど組み合わせに恵まれなければ、「ない」と見る。とにかく高森の穴が大き過ぎる。

  エースの宮坂は、当たれば田勢を破るなど、実力を発揮することもあるが、全般的に見ると苦戦も多い。
  他の上位校のような「絶対の1点」を期待できるわけではないのが辛いところ。
  「宮坂の単複2点がなければチームの上位進出はあり得ないが、単複2点を取っても上位が約束されて
  いるわけではない」というのが現状だ。

  宮坂に続く得点源は、やはり東山高出身の菊池と森門。
  菊池は、去年のインカレで東山高時代の同僚・中野(早大)に勝つなど、時々大物を倒す。コンスタント
  に、とはいかないところが苦しいが、可能性は秘めている。
  森門は宮坂とのダブルスを合わせて2ポイントに絡むだけに重要な役回りとなる。
  4番手には寺島か勝の起用が予想されるが、やはりチームの運命を握っているのは東山トリオの宮坂、
  菊池、森門だろう。
  埼玉工業大と同様、今年の筑波大はベスト8前後に落ち着くと予想される。


  愛知工業大は去年10年連続ランク入りを達成し、今年はこの継続を狙う。
  去年に比べると、今福と近藤が卒業した分、戦力はダウンしているものと思われる。新人の加入もなく
  3年生エースの中村と強豪留学生・成紅光が2枚看板となって戦うことになるだろうが、成は去年は
  噂ほどの活躍は出来なかった。インカレでも要所で連敗を喫したり、全日学(シングルス)でも早々に
  敗退したり、と…。(全日学のダブルスでは優勝を飾ったが…)。2年目の今年は期待通りの活躍を
  出来るか注目される。
  中村は単複フル回転の起用が予想されるが、敗戦が即チームの敗北につながる危険性も高いだけに、
  プレッシャーの中でどのような成績を残すのかが注目される。
  愛工大のひとり勝ちが続く東海学連の中にあっては、春リーグの結果を見ても今年の全国区での実力は
  判断しづらい。個人的には去年のベスト4を維持出来る可能性は五分五分ではないか?と予想する。
  11年連続ランクキープの可能性は非常に高いと思うが…。


  前年ベスト8の大学に目を向けると…

  伝統校の専修大は、主将の大谷以下、石原、伊藤、駒場と4年生4人をエントリーし、あとは山城(3年)、
  猪本(2年)、原(1年)と、各学年のエース級1人ずつがベンチ入りしている。7人全員が得点力のある
  選手であり、層の厚さとしては、青森大、明治大に次ぐ今大会ナンバー3ではないか?。ま、インカレの
  場合、7番手が強くてもしょうがない面もあるが…。去年との比較で言えば、大柿、山田の2枚が抜け、
  原が加わった格好で、頭数(あたまかず)的にはダウンと見えなくもないが、実際にはほぼ同等レベルを
  保っていると見る。

  今年のエース格は山城か?。安定しているとは言い難いが、それでも「ハマった」時の強さは期待
  できる。全日学ベスト8の力はダテじゃない。ダブルスでもフル起用が確実とあって、チームの命運を
  一手に握ることになる。

  4年勢の中では、大谷と石原がメイン起用されるだろう。特にキャプテンの大谷にとっては過去3年
  間のインカレは「自分が負けてチームの敗北が決定する」という屈辱の連続だっただけに、最後の今年は
  意地でも活躍したいところ。

  1年生の原は、青森山田高卒業後、約半年ぶりに青森で戦うことになる。青森大に進学していたら、
  今大会のメンバー入りしていた可能性は極めて薄いが、幸い専大では単複フル起用が濃厚。青森大と
  対戦するところまで行けば、半年前まで同僚だった坂本らと単複で直接対決する可能性も大いにある。
  「昨日の友は今日の敵」。周囲に知った顔の多い青森の地で、果たしてどんなプレーを見せるのか?。

  ダブルスは、関東学生を制した山城・原組で問題ないだろう。もちろん、関東2位の伊藤・駒場組、同
  3位の大谷・石原組でも実力的には申し分ないが、春リーグでも山城組で戦い切っているし、わざわざ
  チャンピオンペアを外す必要もないだろう。

  現在、昭和58年(1983年)以来、20年連続ランクをキープしている専修大。これは、現在継続中の
  連続ランク入り記録としては男子最長となる(女子では大正大が23年連続ランクを継続中だが…)。
  普通にやっても21年連続ランク入りは成るだろうが、優勝争いとなるとどうか?。平成2年を最後に
  既に12年間も王座から遠ざかっているが…。


  中央大は、去年、明治大との「ハイパーなランク決定戦」を制して7年ぶりにランクに復帰したが、これを
  支えた渡邊(隆)、松島、清水ら、去年の主力が多く卒業し、今年は戦力ダウンを認めざるを得ない。
  キャプテンの井内とエースの田中を2枚看板に戦うことになるだろう。

  エースの田中は、専大の原と同様、青森山田高から関東の大学に進学した選手。既に全日学ベスト4と
  いう高校時代を上回る一定の成績を収めているし、青森にいたのは1年半も前の事なので、特別な意識は
  ないかも知れないが、「青森大に進んでいたら、現在の様にチームの命運を握るエースとしての座は
  なかっただろうな」というのが客観的な視線。去年はインカレと全日学でいずれも三田村に完敗を
  喫したが、今年、青森大との再戦が実現した場合、どんな戦いを見せるのか。

  井内も全日学ランカーとしての実力を発揮したいところ。増田がエントリーしていないため、井内は
  シングルスのみの起用になることが濃厚だが、その「1ポイント」を確実に取りたい。

  3番手は関東学生ランカーの河又が有力か?。4番手は、3年生トリオの白神、野田、溝口の中からの
  起用になるだろうが…、メインは野田かな?。

  先述の通り、増田をエントリーしていないことから、関東学生3年連続ランクの名コンビ、井内・増田
  組は実現せず、ダブルスは田中絡みのペアとなることが決定的。田中・河又組は春リーグで不発。
  組み替えた野田・田中組も関東学生で早々に敗退した。田中・河又組に戻すか、野田・田中組で押し
  通すか、あるいは新ペアを模索するか…、興味深いところだ。


  近畿大は、元全日学チャンピオンの脇ノ谷が卒業し、キャプテン・橋本を軸としたチーム構成で戦う。
  ただ、関西リーグ戦でも立命館大の前に優勝を逃し続けており、状況としてはかなり厳しいと言える
  だろう。元全日学2位の橋本は、今年の関西学生でシングルス2位、ダブルス優勝。2番手以降は
  全国レベルでどれだけ通用するかが未知数で、橋本の孤軍奮闘という展開も十分あり得る。果たして
  「関西の雄」としても面目を保てるか。


  早稲田大は、2年生トリオの中野・岸川・岩村に、3年の羽賀、1年の阿部で戦う。ここ2年ほどは苦しい
  時代だったが、今年は関東春リーグで準優勝、関東学生優勝(中野)と完全復調の様相を呈している。

  関東学生チャンピオンとなった中野は、自慢の爆発力を発揮してチームを引っ張る。去年は東山高
  時代の同僚・菊池(筑波大)にまさかの敗北を喫する失態を演じたが、今年は大丈夫だろう。活躍が
  大いに期待できる。チームを優勝争いに加わらせることが出来れば、東山高→早大という同じルートを
  歩んだ「大森の再来」と呼ばれるかも知れない。

  岸川も東山高→早大という同じ道を歩んでいる。中野との比較になりがちなので爆発力の面でやや
  見劣りがしてしまうところはあるが、安定感はある。中野・岸川組のダブルスもチームの貴重な得点源
  となっている。

  阿部は、新人戦、春リーグ、関東学生、と、いずれも安定した好成績を残している。入学前から強いという
  評判は聞いていたが、予想を上回る実績を残している。コンスタントプレーヤーだった田中が卒業した
  穴を埋めて余りある活躍を見せている。

  羽賀は、昨年末の全日本でのランク入り以来、連続して実績を残すようになってきた。不本意だった
  大学生活前半の2年分の鬱憤を晴らすには、後半の2年間、全大会で活躍したいところか。

  優勝となると昭和51年(1976年)を最後に、既に四半世紀以上も遠ざかっている早稲田大。今年も
  正直言って優勝は難しいと思われる。だが、準優勝であれば数年に1度は経験しているし、決勝トーナ
  メントの組み合わせ抽選の結果によっては十分チャンスはあるだろう。


  前年ベスト8以外で注目されるのは何と言っても明治大。柳田、並木、藤井、足立、門野、の4年生5人
  衆に、3年の川口、清水を加えた布陣で王座奪回を狙う。
  去年は中央大とランク決定戦を戦うという不運な抽選結果の末に、昭和53年(1978年)以来、実に24
  年ぶりのランク落ちという屈辱を味わったが、今年はリベンジのチャンスが十分ある。去年からの戦力
  ダウンもなく、関東・春リーグも順当に5戦全勝で制している。

  主将の柳田は団体戦で強さを発揮する。関東リーグ戦でも通算30勝の大台を目前にしている。
  個人戦では、やや意外な敗戦も目立つが、その分も最後のインカレでの活躍で吹き飛ばしたいところ。

  並木は惜しくも関東学生2連覇こそ逃したものの、2年連続決勝進出の安定性は評価が高い。全日学
  でもランク入りの最低ラインはクリアしている。

  柳田と並木は、高校時代から青森山田高のライバルとして好勝負を展開して来た選手。高校時代は
  果たせなかった「打倒・青森」を、1年時のインカレでは自分達の得点で果たしている。2年時のインカレ
  では逆にリベンジを食らっているが…。明治大が再度青森大を破ることがあるなら、柳田と並木の2
  得点は絶対条件か?。

  柳田と並木に2点を期待するとして、キーとなるのは3点目。3番手は全日学ランカーの藤井、4番手は
  春リーグで活躍した川口か、関東学生ベスト4の門野のいずれかの起用が予想されるが、果たして青森大
  の強力な布陣に勝てるか(そもそも、青森大は誰が1番手で誰が4番手なのかも判断しづらい)。
  対青森大に限定しなくても、去年のインカレの対中大戦でも、この「3番手以降問題」がネックになって
  いた(並木、柳田で2−0とリードしながら、ダブルス、藤井、門野で3連敗し、2−3の大逆転負け)。
  ダブルスも6人で5〜6ペアほどの組み合わせが考えられるが、今年の関東学生では上位シードを独占
  していながら、ランク入りなしという惨敗に終わった。春リーグでも敗戦を喫するなど不安要因は
  多い。多分、エースダブルスの柳田・並木組が起用されると思うが、青森大の強力ダブルス(どのペアー
  が出てきても強い)に勝つのは容易ではない。

  また、去年ランク落ちしている明治大にとって、決勝トーナメントの抽選も重要な要因になる。場合に
  よっては、ランク決定戦で青森大と当たる可能性もある。可能性は8分の1で、12.5%だ。3年前から
  「決勝戦に匹敵する好カード」と言われる対戦を早いラウンドで経験する因縁につきまとわれている
  明治大。そう考えると、ホントにありそうな気もする。


 女 子

  20世紀最後の年、2000年(平成12年)に初優勝を飾って以来、世紀またぎの3連覇中の淑徳大。
  4連覇を目指す今大会だが、その心境は去年、一昨年とはチョット違うものと思われる。その理由は、
  もちろん、関東・春リーグでの敗戦だ。21世紀無敗神話も2年余りでストップした。しかし、インカレ
  では21世紀無敗神話はまだ継続中。果たして、チャンピオンの座をキープすることは出来るか。

  キャプテンの潮崎は、「在学中の4年間全て優勝」という記録をかけて最後のインカレに臨むことに
  なる。ここ1年間を見ても、全日学、全日本、関東学生と、いずれの大会でも上位に進出しているし、関東
  リーグでも既に特別賞を確定している。インカレでは、1年時と3年時にはMVPにあたる敢闘賞を
  受賞しており、「2年連続3回目のMVP」という記録にも挑むことになる。敢闘賞に関しては、歴代の
  記録が全て整備されているわけではないので、断言は出来ないが、3度目の敢闘賞受賞が成れば史上初
  である可能性は高い。(少なくとも昭和47年(1972年)以降では初。それ以前に関しては不明な年が
  多い)。元々、大学入学時から「団体戦に強い」という評価が高かった潮崎は、「団体戦でも個人戦でも
  強い」選手になって、快記録に臨む。

  2番手は、2年生の陳微娜ではないか。並みいる留学生選手の中でも団体戦での勝率はトップクラス
  に位置する。去年のインカレでは6勝1敗で、優勝への貢献度は潮崎に引けを取らないレベルだった。
  関東リーグ戦でも通算12勝1敗という実績を誇っている。個人戦でも上位の常連で、今大会も頼り
  になるポイントゲッターと言えるだろう。

  藤井は、単複フル起用が確実視されるチームの大黒柱だが、不思議とインカレは相性が悪い。過去2年
  連続でインカレ決勝では敗北を喫している。しかも去年は単複2失点という状態だった。実力だけで
  言えば、全日学2年連続ベスト4など、潮崎、陳微娜に全く引けを取らないだけに、過去は過去として
  「たまたまの不振」と割り切り、今年からの再挑戦に期待したい。(なお、一昨年は準決勝までの成績が
  良く、決勝で敗れながら敢闘賞を受賞している)

  藤井とは逆に、インカレと相性が良いのが同期の西岡。ラスト起用が多く、出番自体は多くはないが、
  2年連続で決勝の2−2ラストで優勝を決める決勝点を挙げるという活躍を見せている。しかも、
  2年間通算で6戦全勝と、インカレではまだ負けた事がない。もちろん、チームとしてはラストまで
  持ち込まれずに勝つのが理想的だが、最悪の場合でも後ろに西岡が控えているのは心強いだろう。

  1年の今福は上記の4人に割って入れるか、微妙なところか。関東学生ではベスト4とチーム1の
  成績を残したものの、新人戦は故障で棄権、関東・春リーグでは日大に優勝を決められる「決勝失点」を
  喫していただけに…。ただ、去年・一昨年とインターハイの学校対抗で仙台育英高の2連覇に大きく
  貢献している実績はあるだけに、「夏の団体日本一請負人」として活躍する可能性も高い。

  上記5人全員が関東学生でランク入りし、ハイレベルな層の厚さを実証済みの淑徳大。唯一の気がかり
  はエースダブルスである潮崎・藤井組の予想外の早期敗退かも知れないが、実績は既に十分実証済みの
  ペアなので、多分大丈夫だろう。
  インカレ4連覇は、女子では過去に昭和23年〜26年の和洋女大と平成2年〜5年の青学大の2例
  しかない。専修大は過去に3連覇は3回達成しているが、4年目の挑戦にはことごとく失敗している。
  果たして、歴史的な勝利は成るか?。


  去年、実に13年ぶりの決勝進出で「4年制大学化・初年度でのインカレ制覇」の目前まで迫った東京
  富士大。今年も戦力ダウンなしで再挑戦することになる。

  富士短大時代の2年生だった一昨年から3年連続キャプテンという非常に珍しい立場にあった湯原も
  いよいよ最後のインカレとなる。個人戦でランク落ちをしない、非常に高い安定性を誇る実力を今大会
  でも発揮出来るか?。単複フル起用が確実視されるだけに、名実共にチームのキープレーヤーと言える
  だろう。

  全日学チャンピオンの劉テイテイは、関東学生の2連覇こそ逃したものの、ハイレベルな実力は間違い
  ない。個人戦に比べると団体戦ではやや成績が劣る印象も確かにあるが(関東リーグ戦では通算7勝
  8敗で負け越し中)、これは個人戦の出来が良過ぎる(?)という面もあろうし、去年のインカレは6勝
  1敗という大活躍だった。さて、今年の夏は強い劉がまた見られるか?。

  河村は、去年のインカレでは結果を出せなかったものの、全般的に見ると、ここ1年くらいは高いレベルの
  プレーを展開している。湯原と組むダブルスも合わせ、チームの得点源としての活躍が期待される。

  上記3人は関東学生でもランク入りし、メイン起用は確実だろう。4番手は春リーグでも起用された
  1年の平田か、全日学ランカーの三河か。去年起用された高橋がエントリーしていないだけに、注目
  される点ではある。


  去年、いきなりベスト4入りを果たすという、まさに日の出の勢いの活躍を見せた朝日大。
  去年のメンバーから射場山が抜けたものの東北福祉大から阿部南が編入し、チーム力はキープされて
  いる。

  エース格は全日学ベスト8の強豪留学生・張魏だろう。去年は先輩留学生の王金を控えに追いやる活躍
  で、5戦全勝とチーム躍進の原動力となった。万一、張魏にコンディション上の問題が発生した時でも、
  全日学ダブルス優勝のパートナー・王金がいつでもスタンバイしている。有力校で唯一留学生2人を
  擁するこの布陣が効果を発揮する場面は見られるか。

  キャプテンの樋野も4年となった。かつて、富田高のエースだった樋野の進路と言うことで「朝日大って
  初耳だけど、どこにあるの?」と思ったことが懐かしく思い出される。富田高の系列校と知ったのは、
  もっと後のことだった。故障が多く、戦績もアップダウンがあった樋野だが、最後のインカレでは有終の
  美を飾りたいところだろう。

  阿部南は富田高時代、王金や射場山と同僚だった。東北福祉大時代の一昨年は劉ブン(この年の全日学
  チャンピオン)と並んでチームのインカレ4強入りに大きく貢献していた。今年、実業団入りした射場山
  と入れ替わる形で朝日大3年に編入し、富田高時代と同じ、先輩・樋野、同僚・王金らと共に戦うことに
  なった。果たして、その結果は?。

  4番手は去年同様、中田と予想される。

  東海学連内では愛工大に次ぐナンバーツーの地位を固めた様に見受けられる朝日大。今年、インカレの
  上位をキープできれば全国的にもトップクラスの評価を不動のものにできるだろう。


  去年は準決勝で思わぬオーダーミスに泣いた大正大(とは言っても自業自得ではあるが…)。今年は
  新たな気持ちで臨むインカレとなる。去年のメンバーからキ林、佐藤(麻)、鮎田、片野が卒業で抜けたが
  孫博、西田(泉)が加入し、チーム力キープに成功している。

  エースの大畑は相変わらず安定した実力を誇っている。関東リーグ戦では3年春にして既に21勝
  (3敗)という脅威的ペースで特別賞受賞を確定させ、30勝台を狙える態勢にある。関東学生でも
  ベスト8→ベスト4→2位、と一歩ずつ着実に成績を上げている。全日学の2年連続ベスト8とも
  合わせて、総合的に見て日本人選手としては大学女子日本一の強さを誇っていると言えるだろう。
  3・4番手に若干の不安があるチーム構成の中では、大畑の単複2点はチーム勝利の必須条件と言える。

  平成12〜13年に2年連続インターハイチャンピオンに輝いている孫博は、1年間のブランクの末に
  大正大入りした。春先の新人戦こそ優勝を逃したものの、その後、徐々に実力を発揮しはじめ、関東学生
  を制した。インターハイ2連覇は、もちろん今大会出場選手中、最高の成績なだけに、本領発揮となれば、
  無敵の強さを発揮する可能性はある。

  関東学生の決勝で同士討ちを演じるほど、大畑と孫博の1・2番手コンビは強い。それでありながら、
  関東・春リーグで5位に沈んだ主因は3番手以降の戦力の不安定さと言える。関東学生でも上の2人
  以外は単複共にランク入りを逃している。特に西田姉妹の妹、泉は大畑とのダブルスも合わせ、単複に
  フル起用が予想されるだけに奮起が期待される。(青森山田高を卒業したばかりだけに、青森の地で
  下手なプレーはできないだろう)

  4番手は西田姉妹の姉、梓か、佐藤の起用が予想される。

  大正大・女子は、昭和55年以来、23年連続ランクを継続中だが、これは男女を通じて現在継続中の
  ランクキープ記録としては専修大・男子さえもを上回る最長のもの。これだけ上位に定着していて
  優勝が過去1回のみというのも意外だが…。準優勝は過去5年間で3回、と異様に(?)多いが…。
  果たして、24年目連続のランクを7年ぶりの1位で飾れるか?。

  前年ベスト8のチームに目を移すと…

  中央大は、まず何と言ってもエース・柏木の単複2点に期待が集まる。関東学生でも孤軍奮闘の活躍で
  シングルスベスト4、ダブルス2位という成績を残した。今まで、全日学でも、関東学生でも、シングルス
  のランクを逃したことはない。チームの命運を握って、実力発揮が期待される。

  本来であれば確実な1点を期待したい強豪留学生・曹冬梅は、故障の影響などでここ半年間は去年の
  冴えが見られない。春リーグでも連敗を喫し、関東学生は棄権している。果たして復調ぶりはいかに。
  全日学ベスト8の実力を発揮出来る状態に戻っていれば、チームも4強以上を狙える形になるが、そうで
  なければランクキープにも一抹の不安が生じることになる。

  3・4番手は、(なぜか、井口がエントリーされていないこともあり、)米田と渡辺の2人の起用が濃厚。
  どちらが柏木のダブルスパートナーになるかも注目される。(従来は、柏木・米田の同期生ペアで好成績
  をあげてきたが、関東学生では柏木・渡辺の仙台育英高出身ペアで準優勝している)

  キャプテンの沼田をはじめ、中島、小野と、3人の4年生がエントリーされているが、起用される機会は
  あるか?。


  愛知工業大は、全日学ベスト4の朱夢軍の強さは実証済みで、王敏の卒業もマイナス要因にならないほど
  だが、2番手以降はどうか?。西村を単複に配することになるのだろうが、果たして全国レベルで
  どこまで通用するか?。東海学連では無敵の強さを誇っているだけに、朝日大よりは上に行きたい
  ところだが…。


  近畿大は、春の関西リーグで3位に留まった。白シ吉の強さが証明済みなだけに1点の重みが大きい
  インカレでは「関西ナンバーワン」の活躍を続ける可能性は大きいが、上位を狙うのは難しいかも
  知れない。板野あたりの奮起が望まれる。
  また、8年連続ランク入りは、現在継続中の女子の記録としては大正大に続く2番目のものなので、最低
  でもランクはキープして連続記録を伸ばしたいところだろう。


  青山学院大は、関東リーグ戦では2部に沈んで1年が経つ。インカレでは、去年3年ぶりのランク復帰
  を果たしたとは言うものの、なかなか関東の1部復帰が出来ない現状からすれば安心は出来ない。

  青学大の最も計算できる得点源は、加登・小森組の4年生ダブルス。全日学ベスト4の他、関東学生でも
  3年連続ランク入りという安定性を誇っている。

  シングルスでは山本がエース格か。関東学生で2度目のランク入りを果たしている。これに続いて、
  主将の加登、2年生コンビの大和田と村守、新人の福山が起用の優先順位か。ただ、メンバー的に見て
  余程の運がないとベスト4入りは狙えそうな感じがしない。ベスト8を守れるかどうかの勝負になる
  ものと思われる。


  前年ベスト8以外では、まず何と言っても日本大に注目することになる。去年はランク決定戦で東富大
  を2−0とリードし、「あと1ゲーム」というところまで追い詰めながら、ここから大逆転負けを喫し、
  ランク復帰を逸したが、今年は強い。関東・春リーグでは、無敵艦隊・淑徳大を沈め、創部43年目にして
  初優勝を飾った。インカレでもいきなりの初優勝を飾る可能性は…ある。

  日大の両輪は四天王寺高出身の福岡と坂本(沙)の2人。春の関東リーグでは2人ともシングルス5戦
  全勝、2人で組んだダブルスで4勝(1敗)。実にチームの20得点中14点を2人で荒稼ぎした。
  関東学生では坂本が8位、福岡が9位。そして2人で組んだダブルスでは初優勝。今、最も勢いに
  乗っている2人と言えるかも知れない。坂本は現・全日本ランカーでもある。
  この2人の3得点に風穴を開けるのは、誰でも容易ではないだろう。

  3番手はキャプテンでもある留学生の張虹。一時に比べるとやや成績を落としている印象はあるが、
  それでも要所での強さはある。最後のインカレで「チームを初優勝に導いた主将」として名を残せるか。

  4番手は、森門か大橋が起用されるだろう。関東リーグでの優勝を決める決勝点を挙げた強運の持ち主、
  森門の方が若干評価は高いか?。再度の、劇的な勝利はあるか。

  4単1複のインカレ方式であれば、屈指の優勝候補と言っても良い日大。平成5年以来10年ぶりの
  ランク復帰を果たす可能性は高いが、決勝トーナメントの抽選結果はいかに。これは男子の明治大に
  関しても言える事だが、ランク決定でいきなり決勝戦に相当するような大一番がないとは限らない。
  ランク決定戦で、淑徳大vs日大とかになったら…凄い。


  前年のインカレでランクに入れなかった関東リーグの1部校は、日本大と専修大の2校だった。日大は
  上記の通り、今大会優勝を狙える戦力だが、専大の方は春リーグでも1部最下位と苦戦が続いている。
  前回ランク落ちしたのは平成9年だが、この時は翌平成10年に優勝で鬱憤晴らしをしている。しかし
  今回はランク復帰が目標で、前回のような派手な復活は望めそうにない。

  大学初の留学生選手・トン舟は、関東新人戦で単複2冠王の100点満点の出足を見せたが、以後、関東・
  春リーグ、関東学生ではスローダウンしている。チームとしてはポイントゲッターとして確実な1点を
  期待したいところだが…。

  あとは、伊藤と犬伏の単複3点起用、プラス河野(あるいは主将の長谷川)で戦うことになるだろう。
  いずれにしても、もしトンが敗れた場合は3点を取るのは難しいのではないかと思われる布陣。
  どうせなら、トンを相手のエースと当てて、勝ちを祈りたいところか。(トンが相手校の4番手に楽勝
  したとしても、日本人勢が相手校の1・2番手に勝つのは容易ではない)

  専大女子の50年の歴史の中で、ランク落ちを喫したのは去年が3回目。2年連続でランク落ちをした
  ことはない。嫌な「チーム初記録」を避けるためにも、何としてでもランク復帰を果たしたいところ
  だろう。
  (今、調べて、気付いて、思ったんだけど、50年間で47回ランク入りって、凄いな。優勝回数14回で
   女子の1位というのも勿論凄いけど、このランク回数も引けを取らない。関東リーグ1部キープ同様、
   常にトップレベルでなければ達成出来ない記録だけに…。50年の歴史って、現役学生達は、親も
   生まれていないくらいの重みのある年月だ)
  これでランク決定戦の相手が淑徳大とかだったら、…泣きそう…。


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