第72回全日本大学対抗卓球大会(インカレ)・コメント

 8月1日(木)〜4日(日)に千葉ポートアリーナにて行われました「第72回全日本大学対抗卓球大会
 (通称:インカレ)」のコメントをアップします。

 去年のインカレは21点制で行なわれましたので、今年はインカレ史上初の11点制となりました。
 また、現行のサービスルールで行なわれる大学生の全国大会は、これが最後となります。(今年の
 全日学からは新サービスルールで行なわれます)

 なお、私は今大会の運営に関わっていましたので、試合は手の空いた時にコマギレに見ただけです。
 よって、コメントの大部分は後から記録を見て書いたものであることをあらかじめ御了承下さい。


女 子

 ○予選リーグ

  3校総当りで上位2校が決勝トーナメントに進出できる予選リーグでは、上位校の敗退などの番狂わせ
  はなかった。ただ、予選リーグで2段目に組み入れられていた32シード扱いの青学大、朝日大、早大は
  それぞれ前年ベスト16の1段目校を破り、実力で1位通過を果たしていた。これらの学校は実力も
  あり、ある程度、予想された結果ではあった。これらのブロックの1段目校も2位通過で決勝トーナ
  メントには進出していた。よって、これで全てが終わるわけではない。決勝トーナメントの組み合わせ
  が厳しくなるということはあるけれど…。

 ○決勝トーナメント1回戦

  予選リーグ1位通過校vs2位通過校の対戦となる1回戦16試合は、結果的には順当に、全て1位通過
  校の勝利となった。
  3−2とラストまでもつれたのは2試合。今大会、注目の新戦力、朝日大は金城大に対し射場山が単複で
  2点を落とし1−2と王手をかけられる展開だったが、ラストの中田がジュースが続く大接戦の試合を
  フルゲームの末に競り勝ち、首の皮一枚を残して勝ち上がっていた。注目度の高いチームにしては、
  「アレッ?」という感じの大苦戦だった。
  青学大は神戸松蔭女大と対戦し、関西学生チャンピオンの増田に先取点を取られるなどで、ラストまで
  もつれる結果とはなったが、取った3点はいずれもストレート勝ちで、比較的余裕はあった。神戸松蔭
  女大のランク復帰は成らなかった。

 ○決勝トーナメント2回戦(ランク決定戦)

  このラウンドで最も注目を集めたのが、東京富士大vs日本大の一戦。春リーグ後に関東1部リーグに
  昇格し、勢いに乗っている日本大は、メンバー的にも張虹、福岡のツートップを擁し、上位進出の可能性
  がささやかれていた。短大から4年制大学に組織変更し、「伝統と新鮮さ」を包含していた東京富士大
  との試合は、このラウンド唯一の関東1部校同士の対決ということもあり、興味深かった。

  試合はトップでエースの中国人留学生同士が対戦したが、関東学生2冠王の劉(東富大)が張虹(日大)に
  0−3でストレート負けするスタートとなった。さらに、続く2番で河村(東富大)も強力新人・福岡
  (日大)の前に敗れる。0−2とリードされた東富大は、さらに3番ダブルスでも0−2とゲームを
  リードされ、「あと1ゲーム取られればランク落ち」、という、まさに「崖っぷち」に立たされた。ここから
  湯原・河村組(東富大)は3ゲームを連取し、新人ペアの福岡・大橋組(日大)に際どく逆転し、首の皮を
  一枚つないだ。主力を前半に置いた日大は、3−0で一気に押し切れなかったのが痛く、後半の戦力は
  やや落ちる。東富大は平均して実力のあるメンバーを揃えていたことが効を奏し、4番の高橋(東富大)
  が大橋(日大)を、ラストの湯原(東富大)が森門(日大)を、それぞれ3−0のストレートで下して、見事な
  逆転勝ちに成功していた。選手層の厚さの勝利と言える。日大としては、十中八九、手中にしていた
  勝利をモノにし損ね、9年ぶりのランク復帰を逃す、悔やまれる惜敗だった。

  伝統校、専修大は新興勢力の朝日大と対戦した。前評判が高かった朝日大ながら、1回戦で大苦戦を
  喫するなど「評判ほどではないか?」と思わせる出来だったので、最近、成績の良くない専大もランク
  入りは可能かと思われた。が、試合が始まると、トップで得点源であるべき伊藤(専大)が射場山(朝日大)
  に敗退。2番の河野(専大)が張魏(朝日大)に敗れたのは仕方ないと思われたが、それにしてもあっさりと
  王手をかけられた。3番ダブルスで田中・伊藤組(専大)が、樋野・射場山(朝日大)にストレート勝ちし、
  4番は専大のエース・田中vs朝日大の4番手・中田。「これは勝つだろう。ラストの犬伏(専大)vs樋野
  (朝日大)は、樋野が有利だろうが、何とか勝てないかな?。去年のランク決定も福岡大に0−2からの
  逆転勝ちだったし…」と思っていたが、何と、田中が敗れて、1−3で終わってしまった。あっけないと
  言えば余りにもあっけない幕切れとなった。

  専大は5年ぶりのランク落ちとなった。前回ランク落ちした平成9年は関東リーグで春秋連続優勝
  した年で、インカレランク落ちは実力の反映ではなかった。翌・平成10年は雪辱のインカレ優勝を果たし、
  関東リーグ春秋連覇(平成9年から通して4連覇)と合わせて年間3大団体戦完全優勝を達成していた。
  しかし、その後、インカレでは、2位(H11)→ベスト4(H12)→ベスト8(H13)→ベスト16(ランク落ち・
  H14)と着実に(?)成績を落としてきている。今春の関東リーグでも最下位を免れるがやっとで、互角の
  実力だった青学大は2部に落ちた。関東学生単複ノーランク、インカレランク落ち、と、これだけバッド
  ニュースが続くと、秋リーグもかなり危ない。果たして、伝統の灯は風前のともしびなのか?。

  前年ベスト4の東北福祉大は青山学院大に敗退し、連続上位進出は成らなかった。期待の新人留学生・
  馮暁雲は勝ち星を上げたものの、この1点に留まり、青学大は加登・小森が単複で3点をあげた。
  青学大は3年ぶりのランク復帰で最低限の面目を保った。

  前年ベスト8の日本体育大は愛工大に2−3で敗れ、連続ランクを逃した。1番の李孝心(日体大)、
  2番の朱夢軍(愛工大)と、強力な留学生が得点し合い、1−1で迎えた3番ダブルスで勝利を目前に
  しながら澤村・山崎組(日体大)はジュースでゲームを落とす。4番で白根が勝って2−2に追い付いた
  日体大は、ラストの山崎が愛工大ラストの杉本に対して2−0とゲームをリードするものの、第3
  ゲームをジュースの末に惜しくも落とし、結局、ここから大逆転されて敗れた。日体大としては、
  本当に惜しい展開だったが、関東2部3位という春リーグの実績からすれば、あるいは健闘を称える
  べきなのかも知れない。

  連覇を狙う淑徳大は、龍谷大戦のトップが留学生対決となったが、陳微娜(淑徳大)が夏(龍谷大)を破り、
  そのまま3−0でストレート勝ちした。

  2年連続準優勝中の大正大はトップで「留学生キラー」の大畑が東筑紫短大のエース・李にストレート
  勝ちした時点で勝負あり。チームも3−0のストレートで勝ち上がった。

  関東学生で2人のランカーを輩出し、「うまく行けばランク入りも?」と期待された早大は、中大と当たる
  組み合わせ。トップのエース対決で、仲村(早大)は曹冬梅(中大)にゲームオールジュースまで食い
  下がったが、惜しくも敗退し、結局、チームは0−3でストレート負けした。春リーグ1部の2位と
  2部の2位では致し方ないところか。

  関西対決は、エース・白の意外な苦戦(藤田に0−2とゲームをリードされ、その後もジュースのゲームが
  あるなどした)もあった近大だったが、3−1で立命館大を下し、8年連続ランクをキープしていた。

  ベスト8の顔ぶれは、東北福祉大、専修大、日本体育大の3校を除く5校が連続ランクキープとなった。
  地域別では、関東の5校に、東海が2校、関西が1校という勢力図だった。関東リーグの1部校でランク
  入りを逃したのは、5位の専大と昇格直後の日本大で、秋リーグの編成順としては妥当なところだった。

 ○決勝トーナメント3回戦(準々決勝)

  最も注目されたのは、関東の強豪校同士の顔合わせとなった大正大vs中央大戦。去年まで6年連続で
  ベスト4以内に入っている大正大にとって、最終日まで残れないのは屈辱になる。ましてや一昨年、
  去年と2年連続準優勝という成績だけに、なおさらだ。が、対する中央大も今年は関東の春リーグで
  準優勝。一時の低迷を脱し、「打倒・淑徳大」の最有力候補と見る声もあった。関東の2位(中央大)と
  3位(大正大)による、王者・淑徳大への挑戦権をかけた試合とも見えた。

  試合は、トップでエースの中国人留学生同士が対戦した。今年、中大の復活劇の主人公を演じている
  新人・曹冬梅に対し、やや影が薄くなりつつあると見えるキ林(大正大)。曹がやや有利か、との見方も
  あったが、結果はキ林の3−1の勝利だった。2番は大畑(大正大)が、ジュースの接戦がありながらも、
  結果的には順当にストレートで井口(中大)を下し、2−0と王手をかける。3番ダブルスは中大の
  柏木・米田組が、鮎田・大畑組を破り反撃開始。ラストに日本人エースの柏木を配する中大は、大逆転
  勝ちの芽が出て来た。大正大は、ラストの鮎田が柏木に勝つよりは、4番のキャプテン対決で佐藤が
  越後谷に勝つ方が可能性が高い。事実上の勝負どころとなったその4番は、越後谷が2ゲームを
  先取したものの、佐藤がここから3ゲームを取り返し、3−2の逆転に成功した。中大は、ダブルス
  からの大逆転が惜しくも成らなかった。後から振り返れば、やはりトップの留学生対決の結果が
  大きかった。

  朝日大vs青山学院大は、3−0のストレートで朝日大が勝ち、4強入りの躍進を果たした。
  新興勢力の朝日大にとって、青学大戦は専大戦に続く伝統校との対戦となったが、実力が全ての
  勝負の世界。歴史も伝統も関係ない。専大とほぼ同格の青学大だっただけに勝ったこと自体は
  不思議ではない。決勝トーナメントに入ってから、3−2(1回戦)→3−1(2回戦)→3−0
  (3回戦)と、失点が少なくなっているところに勢いを感じさせた。
  青学大は、3年ぶりのランク復帰こそ果たしたものの、関東リーグ2部落ちの実力としては、ベスト
  8止まりでも納得せざるを得ない、というところか?。

  淑徳大は、愛工大の挑戦を受けた。
  トップの留学生対決では陳微娜(淑徳大)が朱夢軍(愛工大)に敗れるスタートとなった。これが、
  今大会、淑徳大が喫した初の失点となった。が、2番手以降は選手層の厚さが歴然としていた。
  淑徳大は、潮崎、藤井の2人による単複3点で危なげなく3−1の勝利を収めた。腰の故障で関東
  学生を単複ともに棄権した2人。特に藤井は、このインカレでも予選リーグはダブルスのみの出場
  で、「大丈夫か?」と思われたが、「100%の完調でなくても十分勝てる」と思わせる実績だった。

  東京富士大は近畿大に3−0のストレートで勝った。去年も同じ準々決勝で対戦した両校。去年は
  卒業した宋暁薇(現在、帰化して小野秋子)にトップで1点を奪われた富士短大(当時)だったが、
  今年はトップの強豪留学生対決で劉(東富大)が白(近大)に3−0ストレートで完勝し、機先を制した
  のが効いた。あとは、河村が単複で2点をあげた。
  東富大としては、日大戦で9分9厘、負けかけたところから九死に一生を得て来たことで、開き直れた
  のかも知れない。

  ベスト4には、前年同様、淑徳大、大正大、東京富士大が進出し、東北福祉大に代わって朝日大が躍進して
  来て入った格好となった。
  地域別では、関東3、東海1という状況だった。(もし、上位8校が総当りリーグ戦だったら、中央大の
  方が朝日大より上位に来て、ベスト4は関東独占だったかな?という感じもしたが…)

 ○準決勝

  最終日、4台セッティングにコート整備がされた状態で行なわれた準決勝。9:30の試合開始に先立って
  事件は起こった。
  開場直後の9時過ぎに行なわれたオーダー交換で、大正大のオーダーは3番に「鮎田育絵」とだけ書かれて
  いた。3番はダブルスなのに…。それまでのオーダーからして鮎田のパートナーは大畑以外に考えられ
  ない。どう見ても単なる書き漏れのケアレスミスだった。大正大の原子監督を呼んだ原田審判長は、
  オーダーに不備があったことを知らせる前にペアリングを確認し、鮎田・大畑組を出す意思があること、
  書き漏れは故意でないことを認める。これで、通常に鮎田・大畑組に試合をさせようとするが、今度は
  東富大の西村監督が猛抗議。「準決勝の試合全体が失格になってもおかしくないところを普通に試合を
  させるのには納得がいかない。ダブルスだけでも棄権にすべきだ」、という主張。こういうところは
  ルール解釈の問題で、確かに準決勝の試合自体を失格にするという考え方もないことはない。揉めた
  挙げ句、西村監督の主張通り、ダブルスのみ大正大の棄権扱いで試合を行なうこととなった。試合開始は
  予定時間を10分オーバーし、9:40となった。

  試合開始時点から1点のビハインドを背負って戦うこととなった大正大。シングルスの4人で3点を
  取らなければならない。トップでエースの中国人留学生対決が実現した。今大会、外国人留学生が多い
  女子ではこの「トップでエースの留学生対決」というパターンが多く見られた。何としても勝ちたいキ林
  (大正大)だったが、関東学生2冠王の劉(東富大)の前に0−3のストレートで敗退した。これで早くも
  王手がかけられた格好の大正大。2番は大畑(大正大)が河村(東富大)にストレート勝ちしたものの、
  4番では片野(大正大)が湯原(東富大)に敗れ、1−3での敗退となった。シングルスの4番手は鮎田と
  片野が交代起用されていたが、準決勝では片野を起用。鮎田はダブルスに専念するハズのオーダーだった
  のだが、ついにコートに立つことなく今大会の最終日を終えた。ダブルスの試合が行なわれていたと
  しても鮎田・大畑組vs湯原・河村組は互角、ラストの佐藤vs高橋もほぼ互角、ということで大正大の勝利が
  約束されていたわけではないが…。3−1ながら実質3試合しか行われておらず、1時間20分の短時間で
  決着がついた。
  しかし、まあ、考えようによっては、これで大正大が勝っていたら、それはそれでまた問題になったところ
  だろう。失格でもおかしくない過ちを犯したチームの勝利、ということで。
  それにしても大正大のミスは通常では考えられないものだった。ローカル大会の1、2回戦なら
  ともかく、全国大会の準決勝でだからナ〜。

  2年連続準優勝の位置から上に昇れなかった大正大。大いに悔いは残るところだろうが、それでも7年
  連続のベスト4以内はキープした。これは男女を通じて唯一の好成績。平成以降の14年連続ランク
  キープというのも女子では大正大のみ(男子では専大のみ)。
  今回、日本人エース・大畑の3戦全勝は期待通り、キャプテン・佐藤の4戦全勝は期待以上だったが、キ林
  の3勝1敗の「1敗」が痛かった。ま、曹冬梅(中大)に勝ったキ林だけに、劉(東富大)戦の敗戦を安易に
  責められない面はあろうが…。
  果たして、今後、どのような巻き返しを見せるか?。秋リーグからの大正大に注目が集まる。

  淑徳大vs朝日大の対戦は、トップで陳微娜(淑徳大)が先取点を挙げるが、2番で藤井(淑徳大)が2−0と
  リードしながら、張魏(朝日大)に逆転負けを喫する。張魏はこれで今大会5戦全勝となった。新人留学生
  が取り合っての1−1の前半となったが、ここから3番ダブルス、4番シングルスに潮崎が連続して
  登場。3−1で連続して勝利し、チームも3−1の勝利となった。(4番では中田にラブゲームを
  食らう場面もあったが、それでも3−1で勝っている)。
  淑徳大の勝利は順当なもので、朝日大は4強入りの躍進が称えられる。伝統の専大、青学大を連破した
  余勢を勝って3試合連続で同じオーダーで臨んだが、実力が格上の淑徳大には及ばなかった。しかし、
  系列校の富田高もインターハイの学校対抗で3位だったし、今後も富田高の主力を補充していくので
  あれば、近い将来、上位定着も十分可能だろう。東海学連といえば愛工大の一人勝ちの時代が永く続き、
  差をつけられた2番手走者は常に中京大だったが、後方から凄い勢いで先頭に並んできた朝日大。
  まずは今大会、愛工大以上の成績をあげたが、このまま一気に抜き去るのか、それとも抜きつ抜かれつの
  デッドヒートモードに突入するのか。いずれにしても、新興勢力が新しい風を送り込んで来る。
  東海学連の中でも新しい競争が生まれるし、日本全体としても関東の一人勝ちからの脱却が図られ、
  良い事だ。

 ○決 勝

  淑徳大vs東京富士大の顔合わせとなった決勝戦。去年は準決勝で対戦し、淑徳大が富士短大(当時)を
  3−1で破っている。
  3年連続の決勝進出で3連覇を狙う淑徳大に対し、東京富士大は、ベスト8、ベスト4は常連ながら、決勝
  進出となると、前回優勝した平成元年以来、実に13年ぶりということになる。淑徳大有利の予想が
  多かったのは当然だが、東富大は今大会、日大戦の大逆転勝ちや大正大戦の相手のオーダーミスなど、
  いろいろなドラマの中心にいた。ドラマの締めくくりが、「予想を覆す優勝で4年制化の初年度を飾る」、
  なんて可能性も…あった。

  トップ。東富大は関東学生2冠王の劉テイテイ。これで今大会の7試合全てにトップ起用された。
  対する淑徳大は、それまで陳微娜のトップ起用が多かったが、関東学生の決勝で陳が劉に敗れている
  こともあってか、ここでは留学生対決を回避した。トップは藤井。しかし、故障あがりの藤井は1−3
  で劉に敗れ、準決勝、決勝と続いた留学生との対戦に連敗という結果に終わった。
  2番は陳微娜(淑徳大)vs河村(東富大)。これは逆に3−1で陳が取り、前半は新人留学生が得点し
  あっての1−1となった。
  3番ダブルスは、ここまで6戦全勝の潮崎・藤井組(淑徳大)vs、5勝1敗の湯原・河村組(東富大)。
  東富大ペアの5勝には不戦勝が含まれていること、フルゲームでの接戦が多いこと、過去の実績(春
  リーグ1勝3敗)などから、淑徳大ペアの方が有利な気がしたが、ここは3−1で東富大ペアが競り
  勝った。東富大、2−1と優勝に王手。一方、淑徳大は藤井の単複2敗で3連覇に黄信号。
  4番は、3年生キャプテン同士の対戦、潮崎(淑徳大)vs湯原(東富大)。(潮崎は、今大会には主将登録
  されていなかったが、通常は主将)。接戦が予想されたが、意外にも3−0のストレートで潮崎が
  勝った。ただ、3ゲーム目はジュースにもつれ込むなど、数字ほど実力差はないと思うが…。
  2−2ラストにもつれこんだ5番は西岡(淑徳大)vs高橋(東富大)の対決となった。西岡は今大会、
  予選リーグの初戦で1勝した後は全てラスト起用で出番なし。3日ぶりの試合が決勝ラストという
  今大会を締めくくる試合となった。去年も似たようなパターンだったが、それで勝って優勝を決めて
  いるのだから縁起が良いとも言えた。対する高橋も上位進出後は後半起用が続いていた。予選
  リーグで黒星を喫するなど、満足のできる今大会ではなかったが、去年までコーチを務めていた手前、
  後輩達の前で、ここは勝ちたいところだった。
  試合は、第1ゲームをジュースの末、高橋が先取する。東富大、13年ぶりの優勝成るか?、という
  雰囲気が漂ったが、2ゲーム目からは西岡が連取する。11-5,11-9,11-5と取って、3−1の逆転
  勝ち。チームとしても1−2からの逆転勝ちで3−2。3時間弱の決勝戦にピリオドを打ち、
  3連覇を決めた。

  3連覇達成の立役者は、何と言っても敢闘賞(=MVP)受賞の潮崎だろう。シングルスで5戦全勝。
  ダブルスでは、決勝こそ敗れたものの6勝1敗で、単複合計で11勝1敗だった。潮崎は一昨年の
  初優勝時にも敢闘賞を受賞しており、これで2年ぶり2度目の受賞。その他、関東リーグでも昨春、
  今春と2度の殊勲賞(=MVP)を取っている。(その他、一昨年の春リーグでは2部優勝のMVP
  である2部敢闘賞を受賞している)。まさに団体優勝の立役者。MVPコレクターと言える。
  藤井同様の故障あがりと聞いていたが、全くそんなことを感じさせない結果を残した。
  まだまだ、この先、連続優勝を続けそうな気配が濃厚な淑徳大だけに、潮崎のMVPは、あと1年半で
  いくつ増えることになるのか?。

  新戦力の陳微娜は高橋美貴江の穴を十分埋める活躍の6勝1敗。決勝トーナメント1回戦から、張楠
  (大経法大)、夏(龍谷大)、朱夢軍(愛工大)と、留学生対決が続き、厳しい状況だったが、朱に喫した1敗
  のみで、これを乗り切った。関東学生準優勝の実力を発揮したと言える。1年生がこれだけ強いと、
  チームとしては将来的にも展望が開ける。

  去年のMVP、藤井は故障の関係もあり、不本意な結果に終わった今大会だったと言えるだろう。
  ダブルスこそ6勝1敗だったが、シングルスは予選リーグ時は起用されず(代わりに工藤がオーダー
  された)、決勝トーナメントも2勝2敗。勝負どころの準決勝、決勝で留学生(張魏と劉テイテイ)に
  連敗した。しかも、決勝は単複2失点。しかし、万全であれば強いことはわかりきっている。近い
  うちに、今回の借りは倍にして返すくらいの活躍はするだろう。

  2年連続で決勝のラストを締め、優勝を決めた西岡。しかも、去年も今年も劣勢からの逆転勝ちだった。
  後半起用が多く、活躍の場が限られている中で、インパクトの強い結果を残している。

  去年に続き、春(リーグ)、夏(インカレ)、秋(リーグ)の3大団体戦完全制覇に王手をかけた淑徳大。
  このまま2年連続で3冠独占を達成する可能性も高い。潮崎が抜ける来年いっぱいまでは、負けそうに
  ない雰囲気もあるが…。果たして、この淑徳大を止められるようなチームは、ここ1〜2年で出てくる
  可能性はあるか?。

  新生・東京富士大は、淑徳大を土俵際まで追い詰めたものの、最後はうっちゃられた感じ。4年制として
  の団体初優勝は次回に持ち越しとなった。

  今回の準優勝の原動力となったのは何と言っても関東学生単複2冠王の劉テイテイだろう。今大会、
  予選リーグから決勝までの全7試合すべてにトップで出場し、6勝1敗の好成績をあげた。張虹(日大)
  には敗れたが、白(近大)、キ林(大正大)、藤井(淑徳大)を連破したのは、正直言って凄い。同期の陳微娜
  (淑徳大)、曹冬梅(中大)との競い合いが今後続いていくことだろう。

  キャプテンの湯原はシングルスこそ全て後半起用で試合機会が少なかったが、ダブルスの6勝1敗は
  評価される。日大戦のダブルスからの大逆転がなければ、チームは優勝争いどころか、ランク落ちして
  いたのだから。楽な試合は少なく、むしろ苦戦の連続だったが、しのぎ切った。シングルスも、日大戦と
  大正大戦ではチームの決勝点を挙げたが、決勝の淑徳大戦では決め損なった。雪辱に期待したい。

  河村は、湯原と組んだダブルスでの活躍は目立ったが、シングルスは3勝3敗。上位進出後の試合では
  苦杯が続いた。今春の関東リーグで5戦全勝したようには、なかなか簡単に行かない。2年生ながら
  短期大学部ということで、学生生活はあと半年の予定。もう一度、輝く活躍をしたいところだが…。

  高橋も3勝2敗の成績では満足と言うわけにはいかないところだろう。自分が負けて優勝を決められた
  というのも屈辱。周囲の学生選手は、皆、年下だが、先輩としての意地を見せたいところだ。今後に注目。

  今大会、ベスト4入りした男女計8チームの中で、単4人、複1組の固定メンバーで戦ったのは東富大
  だけだった。遊びや試しのない、真剣勝負のオーダーは目に付いた。
  NT監督を兼任する西村監督の下、新生・東富大が団体初優勝を飾るのはいつの日か?。


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