2017年(平成29年)・卓球10大ニュース

 年末になりましたので、恒例により、私が感じた「1年間の卓球界の10大ニュース」をまとめて
 みたいと思います。
 (ちなみに、14年前(2003年・平成15年)の10大ニュースは → こちらです。
       13年前(2004年・平成16年)の10大ニュースは → こちらです。
       12年前(2005年・平成17年)の10大ニュースは → こちらです。
       11年前(2006年・平成18年)の10大ニュースは → こちらです。
       10年前(2007年・平成19年)の10大ニュースは → こちらです。
        9年前(2008年・平成20年)の10大ニュースは → こちらです。
        8年前(2009年・平成21年)の10大ニュースは → こちらです。
        7年前(2010年・平成22年)の10大ニュースは → こちらです。
        6年前(2011年・平成23年)の10大ニュースは → こちらです。
        5年前(2012年・平成24年)の10大ニュースは → こちらです。
        4年前(2013年・平成25年)の10大ニュースは → こちらです。
        3年前(2014年・平成26年)の10大ニュースは → こちらです。
        一昨年(2015年・平成27年)の10大ニュースは → こちらです。
        去 年(2016年・平成28年)の10大ニュースは → こちらです。)

 「私が感じた」ニュースですので、当然、関東を中心とした大学関連のネタが並ぶことになりました。
 但し、10個のニュースの順位をつけるのは難しかったため、基本的には時間順に並べてみました。

 1.全日本選手権、男子シングルスで水谷隼が史上最多新記録となる9回目の優勝。

   男子シングルスは、水谷隼(明治大卒・beaconLAB)が11年連続決勝進出の末、決勝で吉村和弘
   (愛工大)を破り、4連覇・通算9回目の優勝を飾った。
   (通算9回は、斎藤清選手の8回を超える最多新記録)。
   女子シングルスは、平野美宇(JOCエリートアカデミー/大原学園)が、3連覇中だった石川佳純(全農)を
   決勝で破り、16歳9か月での史上最年少優勝を飾った。

   大学勢は、男子ダブルスで丹羽孝希・酒井明日翔組(明治大)が初優勝。
   混合ダブルスで田添(健)(専修大)が前田(日本生命)との「元・希望が丘高」コンビで2年連続
   3回目の優勝を飾った。

 2.関東・春リーグ。

   港区スポーツセンターと所沢市民体育館において1部が行なわれた春リーグ。

   男子は専修大が3シーズンぶり29回目の優勝を飾った。田添(健)、田添(響)、及川と
   田添(健)・郡山組のダブルスが活躍を見せた。
   去年、春秋連覇を達成していた明治大は、町、丹羽、有延、滝澤の同級生カルテットの卒業が
   響き、エース・森薗の故障などもあって、4位に沈んだ。

   女子は中央大が、12シーズンぶり25回目の優勝を飾った。主将でエースの山本(怜)を
   筆頭に、厚い選手層で6年ぶりの優勝を飾った。

 3.新人戦。

   5月末開催も9年連続となり、すっかり春リーグ後が定着してきた新人戦。
   今年も、去年同様、春リーグから中4日で行なわれる形となった。

   男子は、ダブルスで、伊丹・弓取組(中央大)が優勝した。
   シングルスは、全日本ベスト8の実績を引き下げて入学した龍崎(明治大)が、決勝でパン博を
   破り、優勝した。
   龍崎はダブルスの決勝戦で敗れており、単複2冠王を逃した。

   女子は、ダブルスで熊中・三條(青学大)が優勝した。
   シングルスでは、単複2冠王目前まで迫った三條を決勝で破った山本(笙)(中央大)が優勝を
   飾った。

 4.関東学生選手権。

   葛飾区・水元総合スポーツセンターで行われた関東学生選手権。
   ワールドツアーが毎週続き、翌週に北海道インカレが控える日程の中で、有力選手の欠場や
   棄権が相次いだ。(田添(健)、森薗、山本(怜))。

   男子ダブルスは、上村・緒方組(早稲田大)が初優勝を飾り、男子シングルスは田添(響)
   (専修大)が初優勝を飾った。また、三浦(筑波大)が単複共に準優勝という活躍を見せた。

   女子は、伊藤(中央大)が単複2冠王に輝いた。(ダブルスは、伊藤・瀬山組)。
   選手層の厚い中央大・女子とは言え、今春のリーグ戦でもシングルスに起用されず、
   ダブルスの1試合のみの日替わり起用に終わった伊藤が単複を制すという驚きの結果に
   終わった。
   また、去年の全日学に単複とも出場できなかった中村(大正大)が、今大会ではシングルス
   準優勝、ダブルス3位という、これも驚きの好成績を収めた。

 5.北海道インカレ。

   第87回・全日本大学総合卓球選手権大会・団体の部は、7月6日(木)〜9日(日)に、
   北海道立総合体育センター(北海きたえ〜る)で行なわれた。

   男子は、去年に続き、明治大vs専修大の決勝戦となった。春リーグ優勝に加え、関東学生選手権
   優勝直後の田添(響)を擁する専修大が有利、との下馬評を覆し、春リーグ4位の明治大が
   3−1で勝利し、2年連続17回目の優勝を飾った。
   1週間前の関東学生を体調不良で欠場していた森薗が、田添(健)との「世界選手権・日本代表
   対決」に勝利し、王座を死守した。
   この9年間で6回優勝と、3分の2の割合で優勝を重ね、ついに通算優勝回数で専修大男子の
   最多タイ記録に並んだ。
   ベスト4は、前年同様、吉村(和)がエースの愛知工業大と、坪井がエースの筑波大が入った。

   女子も、去年に続き、早稲田大vs日本体育大の決勝戦となったが、3−1で早稲田大が勝利し、
   去年の初優勝に続く2連覇を達成した。阿部愛莉が2年連続の殊勲賞(MVP)を獲得した。
   ベスト4には、神戸松蔭女子学院大学と東京富士大学が入った。
   春リーグからここまで各大会で優勝続きの活躍を見せていた中央大はランク決定戦(=ベスト
   8決定戦)で早稲田大と対戦する不運の組み合わせで、ベスト16に留まった。

   男女とも、「ベスト4の内、3チームは関東で1チームが関東以外。決勝は関東同士」という
   勢力図は、現状を現わしているものだったと言える。

 6.関東・秋リーグ。

   春リーグ同様、港区スポーツセンターと所沢市民体育館において1部が行なわれた秋リーグ。

   男子は明治大が春リーグの4位から巻き返し、インカレに続く優勝を達成した。
   森薗、渡辺、龍崎が活躍を見せた。春リーグ優勝、インカレ2位の専修大は、田添(健)・(響)の
   兄弟は活躍したが、三部、及川の2人が要所で痛い敗戦を喫し、2位に留まった。

   女子も、インカレ優勝の早稲田大が秋リーグを制し、春リーグの雪辱を遂げた。阿部、徳永の
   2枚看板が、2人で単複共全て6勝1敗(=計18勝3敗)と、大車輪の活躍を見せた。
   春リーグ優勝の中央大は、最終戦の全勝対決で惜しくも早大に敗れ、連覇を逃した。
   エースの山本(怜)は、4年間通算48勝8敗という大記録を残したが、最終戦は田中と「主将
   対決」に敗れた。

 7.関東学生チームカップ。

   改装直後の駒沢屋内球技場で、C・Bブロックを9月上旬に、Aブロックを9月下旬に、
   それぞれ行なった今年のチームカップ。

   男子Aブロックは、専修大A(郡山、三部、原井)が2年連続4回目の優勝を達成した。
   郡山は、個人としても去年に続く2連覇達成。決勝ではトップとラストで2得点をあげ、
   名実共に優勝の立役者となっていた。
   無失点で決勝まで勝ち上がった筑波大A(坪井、三浦、梅崎)にも優勝のチャンスはあったが、
   決勝ではトップでの坪井の惜敗が響き、2−3で栄冠を逃した。三浦は関東学生選手権の
   単複に続く、今年3つ目の「関東2位」となった。
   ベスト4には、早大Aとの準々決勝で大逆転勝利を収めた明治大Aと、外国人2点起用可の
   試合方式を活かした強豪・周胜を擁する日本大Aが入った。

   女子は、早稲田大A(阿部、徳永、鎌田)が決勝で中央大を破り、3年連続5回目の優勝を飾った。
   阿部と徳永は2人とも3連覇の主軸としての大活躍を見せた。5回は東京富士大と並ぶ最多
   タイの優勝回数。3連覇は男女を通じて初の快挙だった。
   中央大は、今年序盤の優勝続きから一転、インカレ、秋リーグ、チームカップと、3大会連続で
   早大に敗れ、優勝を逃す結果となった。
   ベスト4には、エース・安藤が強い専修大Aと、伝統的にチームカップで強い東京富士大Aが
   入った。

 8.所沢・全日学

   第84回・全日本大学総合卓球選手権大会・個人の部は、10月26日(木)〜29日(日)に、
   埼玉県・所沢市民体育館で開催された。10月末でありながら、最終日には台風22号が
   接近する季節外れの大雨の中での波乱の開催となった。

   男子ダブルスは、定松・宮本組(中央大)の4年生ペアーが初優勝を飾った。ダブルス決勝で
   敗れた森薗・渡辺組(明治大)だったが、森薗はシングルスで勝ち上がり、決勝では吉村(和)
   (愛工大)とのセットオールジュースの大激戦を制して、2年ぶり3度目の優勝を達成した。
   4年間で3度の優勝は偉大な記録。全日学男子単は、丹羽と森薗で、明治大として5連覇中。
   吉村(和)は、全日本の単複に続き、3つ目の「日本一、一歩手前の銀メダル」となった。
   専修大勢は、ベスト8に4人、ベスト4に2人が入る活躍を見せたが、決勝進出は成らなかった。

   女子は、安藤(専修大)が単複2冠王に輝いた。
   枝松と組んだダブルスでは、決勝で、関東学生選手権の決勝で敗れた伊藤・瀬山組(中央大)と
   再戦。先にチャンピオンシップポイントを握られたところから逆転して、このペアーとしての
   初優勝を果たした。(安藤個人としては、一昨年の鈴木李茄とのペアーでの優勝以来、2年ぶり
   2回目の優勝)。シングルスでは、ベスト8が全員別チームという混戦模様の中を勝ち上がり、
   決勝では奥下(日本大)を破って初優勝を飾った。
   単複2冠王は、一昨年の鈴木李茄以来となった。(男子では、去年、丹羽孝希が達成)。

 9.大阪・全日学選抜

   大阪府・東和薬品RACTABドーム(旧・なみはやドーム)・サブアリーナにおいて
   行われた第14回全日本学生選抜卓球選手権大会。

   近年、外国人留学生選手の参加減少により、予選リーグが2人でリーグ戦として成り立たない
   などの弊害が目につくようになったこともあり、今年度より各学連からの推薦出場を入れる
   形となった全日学選抜。従来は、「日本人は関東・関西・東海の3学連のみがほとんどで、数年に
   一度、他学連からの出場」という様相を呈しており、全国9学連中、半分以上の学連にとっては
   「自分には関係ない全国大会」だったが、今年からはそういったことはなくなった。ただ、
   規約類の整備を待たずに実施が先行したこと、大会レベル自体は必然的にダウンしたこと、など
   弊害も見られた。

   男子は全日学の決勝を争った森薗と吉村が欠場し、上位シードは専修大勢が占めた。そして、
   想定通り、ベスト8に3人、ベスト4に2人が専大となった。準決勝の同士討ちで郡山に
   セットオールジュースの大激戦で競り勝った三部が決勝に進出し、決勝は坪井(筑波大)との
   「青森山田高・先輩後輩対決」、「元・インターハイチャンピオン対決」となった。三部が3−1と
   優勝に王手をかけたが、坪井がここから逆転し、先輩の意地を見せて初優勝を飾った。
   3位には一昨年優勝の上村(早大)が入った。郡山は準決勝と3位決定戦の2試合連続で
   セットオールジュースの大激戦に惜敗し、4位に終わった。
   専大男子は、大量の上位進出選手を輩出するが、インカレ、全日学、全日学選抜と、頂点だけが
   取れない展開が多い。

   女子は、全日学単複2冠王の安藤(専修大)が決勝に進出。「大学の個人戦日本タイトル全制覇」に
   王手をかけたが、決勝では阿部(早稲田大)に敗れた。阿部はインカレに続く、今年2つ目の
   日本一。また、同僚の徳永も3位に入り、日本トップクラスの実力を証明した。
   敗れた安藤だが、3年連続の決勝進出で、優勝1回、準優勝2回は素晴らしい成績と言える。
   なお、過去13回の全日学選抜の歴史において、女子ではベスト4に外国人留学生が必ず入り
   続けていたが、今年はついにこれが途切れた。ベスト8もオール日本人で、ベスト16に
   2人の外国人留学生。全日学選抜の独自性は薄れ、「全日学化」が進んでいる。

 10.海外交流。

   関東学連は、1月早々に台湾で強化合宿を行なった。(前年末実施予定事業の時期ずれ)。
   また、例年同様、2月に欧州遠征(サフィールオープン出場など)を行なった。
   更には、年末(12月末)に韓国で強化合宿を行なった。
   関東学連としては、珍しい年間3海外交流事業となった。

   日学連は、従来の日韓交流戦に、今年より中国が加わり、日・中・韓の3国交流戦となった。
   初回の今年は6月に日本(新潟)で開催された。
   8月には台湾で第29回ユニバーシアード競技大会が行われた。
   日本は、男子シングルスで森薗(明治大)が2年前の前回大会に続く2連覇を達成し、
   男子ダブルスでも大島(木下グループ)とのペアーで優勝(日本勢初優勝)を飾った。
   この結果、森薗は単複2冠王に輝いた。
   女子ダブルスでは、成本(中国電力)・山本(怜)(中央大)組が初優勝(日本勢初優勝)した。
   日本は、金メダル3個のほか、銀メダル3個(男子団体・女子団体・混合ダブルス(吉村(和)
   (愛工大)・安藤(専大)組))、銅メダル1個(女子ダブルス・鈴木(日立化成)・安藤(専大)組)を
   獲得した。
   12月にフィンランドオープンに参戦した。

 ・番外編:大学卓球界以外の出来事など。

  ・番外編1 … 世界選手権(個人戦)・ドイツ・デュッセルドルフ大会。

   5/29〜6/5にドイツ・デュッセルドルフで行なわれた第54回世界選手権(個人戦)。
   日本にとっては歴史的な大会となった。

   混合ダブルスで、吉村(真)(名古屋ダイハツ)・石川(全農)組が優勝し、金メダルを獲得した。
   全種目を通じてでは、1979年の北朝鮮・平壌大会の男子シングルス・小野誠治選手以来
   38年ぶりの日本勢の優勝。混合ダブルスでは、1969年のドイツ・ミュンヘン大会の
   長谷川信彦・今野安子組以来48年ぶりの快挙となった。(卓球の世界選手権で国旗・国歌が
   使用されるようになったのは1985年以降のため、日の丸が中央に掲揚され、君が代が
   流れたのは世界選手権では初となる)

   その他、男子ダブルスで、大島・森薗組が銀メダルを獲得。(48年ぶり)。
   丹羽・吉村(真)組が銅メダルを獲得。
   女子シングルスで平野美宇が銅メダルを獲得。(48年ぶりのメダル獲得)。
   女子ダブルスで伊藤・早田組が銅メダルを獲得。(16年ぶり)。
   合計5個のメダルを獲得するメダルラッシュとなった。

   その他、13歳の史上最年少で初出場した張本智和が、2回戦で水谷を破り、史上最年少で
   ベスト8まで勝ち上がった。女子の単複でメダルを獲得した平野、伊藤、早田の高2トリオ
   共々、十代の若い選手達の活躍は未来に向けても明るい希望となった。

   と同時に、「48年ぶり」が連呼された今大会では、半世紀前の「卓球ニッポン黄金時代」が
   どれほど凄い時代だったのか、眠っていた歴史が再び注目された。

  ・番外編2 … 関東学生卓球連盟・創立90周年

   昭和2年(1927年)5月15日に創立された関東学生卓球連盟が今年90周年を迎えた。

   年間を通じて、関東学連主催の各大会には、「創立90周年記念」の冠がつけられた。
   また、7/15(土)には、京王プラザホテル・エミネンスホールにて、約200名の来客を
   迎え、創立90周年記念祝賀会を盛大に開催した。


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