2008年(平成20年)・卓球10大ニュース

 年も明けましたが、恒例により、私が感じた「1年間の卓球界の10大ニュース」をまとめてみたいと
 思います。
 (ちなみに、5年前(2003年・平成15年)の10大ニュースは → こちらです。
       4年前(2004年・平成16年)の10大ニュースは → こちらです。
       3年前(2005年・平成17年)の10大ニュースは → こちらです。
       一昨年(2006年・平成18年)の10大ニュースは → こちらです。
       去 年(2007年・平成19年)の10大ニュースは → こちらです。)
 「私が感じた」ニュースですので、当然、関東を中心とした大学関連のネタが並ぶことになりました。
 但し、10個のニュースの順位をつけるのは難しかったため、基本的には時間順に並べてみました。

 1.新人戦。
   男子は、明晨(日本大)が単複2冠王。日大としては、17年ぶりの「森本洋治の再来」と言える
   期待の新戦力加入となった。女子は、早田(青学大)がシングルス優勝。こちらも河合雅世以来
   17年ぶりの青学大の優勝だったが、それより「2年生のシングルス優勝」が注目された。
   (実力ナンバーワン1年の石垣が海外遠征で欠場という事情はあったが…。また、男子の実力
    ナンバーワン・水谷も用具などの関係で欠場している)。
   女子ダブルスは、東富大の徐珍・原田組が優勝した。

 2.関東・春リーグ。
   1部において8校制が初めて採用された。これに伴い、2部は分離開催となった。
   男子は、強豪選手達の卒業によって不利が予想された早稲田大が下馬評を覆し、4年連続で春を
   制した。優勝候補筆頭であった明治大は、最終戦の全勝対決に惜敗した。
   女子は、2部から昇格してきた早稲田大が、いきなり1部初優勝を達成した。しかも、最終日を
   待たずに優勝を決める圧勝ぶり。
   これにより、8校制のファーストシーズンは、早大初の男女アベック優勝という形で飾られた。
   (なお、北京五輪代表の水谷(明大)と福原(早大)は、用具などの関係で欠場している)。
   優勝争い以外にも、長期化した日程(5日→7日)、セッティング変更(6台→4台)、入替方式の
   変更(「1部最下位と2部1位の自動入替」+「1部7位と2部2位の入替戦」)など、運営面も
   含めて、多くの点が注目されたシーズンとなった。

 3.関東学生。
   男子シングルスは、準決勝2試合と決勝が早明戦となり、春リーグに続く2強の競り合いと
   なったが、最後はフルゲームジュースの決勝を制した水野(明治大)が2連覇を達成した。
   男子シングルスの2連覇は、中野祐介(早大)以来のこと。
   女子シングルスは、淑徳大の決勝同士討ちとなったが、主将の小野が新人の石垣を破って初優勝。
   かつては、「常勝」と言われ、あらゆるタイトルを総ナメにしてきた淑徳大だが、現在保持している
   タイトルは、この関東学生女子シングルス1つのみとなった。
   男子ダブルスは、全日学ダブルスチャンピオンの徳増・森田組(専修大)が「個人戦でのダブルスの
   強さ」を発揮し、初優勝。
   女子ダブルスは、井上・小山内(里)組(大正大)が初優勝を果たした。

 4.広島インカレ。
   男子は、前年優勝・今春の関東リーグ優勝の早大が日大に敗れてランク落ちするという大波乱の
   中、青森大が2年ぶりに王座に返り咲いた。明大、中大という関東勢も青森大には及ばなかった。
   女子は、淑徳大の連続決勝進出が「8」でストップし、昭和28年(同志社女大vs大阪薬科大)以来、
   55年ぶりに関東勢が決勝に進出できないという歴史的珍事。決勝は、元々優勝候補だった
   立命館大に逆転勝ちした朝日大の初優勝というサプライズで幕を閉じた。

 5.関東・秋リーグ。
   北京五輪を終え、用具などの関係で前半戦の大会を欠場していた水谷(明大)と福原(早大)が
   参戦し、マスコミを含めて注目を集めた秋リーグ。結果は、男女とも五輪代表の戦力が加わった
   チームが優勝を果たした。
   男子は、春リーグ、インカレで「優勝候補」と呼ばれながらも優勝を逃してきた明治大が、ついに
   優勝。春の時点で早明両校は紙一重だったので、水谷が加わっての優勝は順当だった。
   秋リーグに限れば明大は4年連続制覇で、水野は4年連続殊勲賞(MVP)に輝いた。
   明大の通算優勝回数は、男子最多を更新するV32。
   女子は、実力伯仲の2強、早大と淑徳大が最終戦で全勝対決するという最高の舞台となった。
   結果は、春優勝のメンバーにプラスして福原の加入があった早大が春秋連覇を達成した。
   秋リーグで7年連続優勝中だった淑徳大は、インカレに続いて、偉大な連続記録がストップし、
   同時に団体戦の全タイトルを手放した。

 6.綾瀬・全日学。
   10月1日実施の接着補助剤(ブースター)規制の新ルールが適用された直後の大会となった。
   男子はインカレに続いて青森大勢が大活躍。単複共に青森大の同士討ちとなり、ダブルスは
   大矢・松平組が優勝。シングルスも、この2人が決勝で対戦し、「どちらが勝っても2冠王
   (インカレを含めて3冠王)」ということになったが、結果は1年の松平の勝利に終わった。
   全日本2年連続単複2冠王で、今大会「優勝候補筆頭」と見られた水谷は、ダブルスベスト8、
   シングルスではランクにも入れないベスト32に終わるという大波乱だった。
   女子も、1年の若宮(立命館大)が単複で優勝(複のパートナーは宇土)。一昨年と去年のインター
   ハイチャンピオンが、関西学連に2タイトルをもたらした。
   主管の地元・関東勢は、水谷の敗北と福原の欠場などもあり、まさかの無冠に終わった。

 7.大阪・全日学選抜。
   男子は、青森大の大矢が苦戦を切り抜けて初優勝を飾った。青森大は、去年の年間無冠から脱し、
   インカレ・全日学単複・全日学選抜の大学4大タイトルを完全制覇した。
   女子は、混戦ながらも最後は今年も留学生が強く、優勝は高ユウヤオ(専修大)。去年の準優勝から
   頂点に登り詰めた。これで、大会創設以来5年で、女子は全てが留学生の優勝となった。
   予選リーグで高に勝っていた阿部(淑徳大)は、決勝に進出した初の日本人となったが、最後の
   再戦に敗れた。なお、この高の優勝が、今年の関東学連が制した唯一のタイトルとなった。

 8.関東学生チームカップ。
   男子は、前年ベスト8に3チームが入った上、さらに決勝同士討ちを演じるなど、圧倒的な強さを
   見せていた明治大が、意外にも今年はベスト8入りゼロという展開になり、専修大が初制覇を
   達成した。
   女子は、東京富士大は2人の強力留学生をそれぞれ軸に据えた2チームが勝ち上がり、決勝同士
   討ち。前年に続く2連覇に花を添えた。

 9.海外遠征。
   関東学連は、2月の欧州遠征(サフィールオープン出場など)、10月の韓国遠征(強化合宿)、
   11月の上海遠征(強化合宿)を実施。
   日学連は、4月に第1回アジア大学選手権(モンゴル)に出場し、男子団体、男子ダブルス(水野・
   軽部組)、混合ダブルス(塩野・亀崎組)の3種目で優勝したほか、多数の上位進出を果たす活躍を
   見せた。
   また、8月には日韓交流(韓国開催)を予定通り行なったが、来年のユニバーシアードのプレ大会
   として参加予定だった10月のセルビアオープンは、財政難による大会の急遽開催中止という
   ハプニングに見舞われ、遠征取り止めとなった。

 10.番外編:大学卓球界以外の出来事。

  ・番外編1 … 世界選手権(団体戦)・中国・広州大会。
   北京五輪の前哨戦と言われた世界選手権・団体戦で、日本は男女揃ってメダルを獲得した。
   男子は、2000年のマレーシア・クアラルンプール大会以来8年ぶりの銅メダル。
   女子は、2001年の大阪大会から、ドーハ、ブレーメンと来て、4大会連続での銅メダル。
   日本の男女アベックメダルは、1979年の北朝鮮・ピョンヤン大会以来、実に29年ぶりの
   こととなった。(今回の日本代表選手達の中で、当時、生まれていたのは韓陽のみ)。
   なお、優勝は大方の予想通り、地元・中国だった。男子は4連覇、女子は8連覇。当然のような
   男女アベック優勝だった。

  ・番外編2 … 北京オリンピック。
   福原愛が聖火ランナーや開会式での日本の旗手を務めるなど、競技以外でも注目を集めた五輪。
   卓球競技としては、前回までのダブルスに代わって初めて団体戦が採用されたことと、「卓球が
   国技」の中国開催ということが大きなトピックスだった。
   半年前の世界選手権での銅メダルなどもあり、特に団体戦でのメダルが期待された日本だったが、
   「3位決定戦があるためベスト4では銅メダルにならない」などの要因もあり、男女とも「勝てば
   メダル確定」という試合に敗れ、目前でこれを獲り逃した。日本卓球界初の五輪メダルは4年後
   以降に先送りされた。
   なお、優勝は大方の予想通り、地元・中国だった。しかも、団体戦・個人戦を通じて、「同士討ち
   以外は1敗もしない」、「他国の選手には全勝」という「完全優勝」で、地元開催に華を添えた。
   男女合計で金メダル4つ。そして、男女シングルスでの金・銀・銅、独占。大会前からある程度
   予想はされていたが、当然のように、予想通りの結果となった。

  ・番外編3 … 接着補助剤(ブースター)規制。
   国内では、世界に先駆けて去年(2007年)9月1日より、弾む接着剤(グルー)規制が実施されて
   いたが、代わりに接着補助剤(ブースター)が登場し、当初想定されていたほどの混乱はなかった。
   北京五輪後の2008年9月1日より、国際的にグルーが規制されるのに併せて、急遽、同時に
   ブースターも規制されることが決まり、国内では10月1日より、ノングルー・ノンブースター
   ルールが適用された。今回の規制の影響は大きいと言われており、メーカーの新用具開発と
   選手の用具選びで、混乱と試行錯誤が数ヶ月続いている。

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