BMW 535i 製作記

―  概要  ー

約一年にも渡るなが〜〜い空白期間を作ってしまいました。
アオシマのコペンを復帰作にしようと思ったのですが、余りにも腕が落ちていたので、
ストックの中から一台をリハビリ用に組み立ててみようと思います・・・。

今回はいつもより細かく解説を入れてみました。何かの参考になれば幸いです。

とりあえずコレを選んでみました。

最近各種再販されてますが、こちらはおそらく当時物。箱がずいぶんクタビれていますが、中身を確認した限りデカールは生きてました。
また、こんな箱絵ですが車輪は前後共シャフト留め。部品点数の少なさもリハビリにはピッタリかと・・・。

ちなみに近所の模型屋の800円の値札が付いてました。
今回用意した物など。

背景の実車写真はカタログ。

スプレー類は左から
・サーフェサー
・ボディ色(フォレストグリーンマイカ)
・つや消し黒
・クリア

その手前は製作時に揃えたい工具類
ニッパー、接着剤、デザインナイフ(or カッターナイフ)、ペーパー各種。この他、筆と塗料も必要です。
箱を開けてみました。

部品点数自体は少ないですが、的を得た構成に思わずニンマリ。パッと見ではボディ形状もいい感じ。


こういうキットが800円で・・・いい時代だったんですねぇ。
あ〜、そうそう、この時代のキットって箱の底にも印刷が有ったんですよね。懐かし〜なぁ。

ボディを取り上げるとそこにはXXの天面図。このデザインは子供心にも好きだった記憶があります。


そしてその横にはインチアップシリーズの製品案内の側面図。

New CROWN に New V6 CEDRIC ね。
数年経てば一体どれが新型なのやら・・・
 ゜ ゜  ( △ ;)   にょっ!!



―  作ってみよう  ー

「取扱い説明書」と言うか、「組立て指示書」と言うか・・・いわゆる一つのインストラクション(某通販サイトでは「設計図」と有るけどその表現はウソだと思う)。

製作前にまずは一通り眺めます。
今後の工程はコレに従ってプチプチ切り取り、ペタペタ色塗って、ベチャっと接着する・・・という事はしません。


まずは仮組みを行います。
仮組みとは読んで字の如く「仮に組み立ててみる」事です。接着剤の代わりにテープ等で固定して組み立てて行きます。

「なぜそんな作業が必要なのか?」と言いますと、単純に言って「完全に信用できないから」となりますかねぇ。
部品をランナーから切取って即接着・組み立てして
「そんなバカなぁ〜!!(怒)」としか表現できない状況に何度も追い込まれた経験から編み出された護身術(?)の一種です(^^;)。
仮組みしてみました。
ココで確認したいのは全体の佇まいや、タイヤとボディの位置関係です。

全ての部品をこの時点で組み合わせる必要は有りませんが、車高やホイールベース等に影響が出そうな部品は一通り組み合わせます。

構成が複雑なキットの場合は調整できそうな部分を見越して、有る程度組み立ててしまう場合も有ります。
その際の勘所は・・・経験を積んでもらうしかないかな・・・。
内装部品とウインドウが干渉して車高が持ち上がる場合も有りますので内装のバスタブ状部品(キットによって構成は異なる)とダッシュボード、ウインドウも合わせればより安全・安心。


とりあえずフロントビュー
サイドビュー。

若干リアが低めに思えるけど、操舵しない後輪側のフェンダーアーチは前輪よりも小さい場合が多く、奥に見えるカタログ写真からもその様子が伺えます。

案外適正車高かも。



それ以上に超扁平タイヤが気になりますね。
リアビュー。

リアバンパーの合いがフロントに比べて若干悪いのか、ちょいと隙間がありますね。
フロントタイヤ。

タイヤの外径を固定したままホイールをインチアップするとタイヤが薄くなる(低扁平)理屈ですが、このキットの場合は単純にタイヤ外径そのものが小さい印象です。
そこで手持ちのジャンクパーツから一回り大きなタイヤに交換。

このちょっとの差が後で大きな差となって現れる・・・といいな。
どうでもイイですがジャンク箱 (のタイヤ編の一部)。

これぞモデラーの財産だと思いますね。
ボディの下ごしらえは自分の場合は概ねボディ全体にペーパーを当てて、ヒケと呼ばれる凹みや、樹脂のウネリを慣らす事なのですが、ついでに明らかにオカシイ部分が有る場合は修正します。


写真はフロントバンパー。
このクルマは前後共バンパーの下半分は別部品の黒成型色になっているのですが、キットのままではまるで全部が一体になっているように見えるので・・・
こんな感じにモールドを追加してみました。

後のマスキング作業のガイドともなりますのでちょっとワザとらしい位がよろしいかと思います。
筋彫りの彫り直し等には案外無頓着な私ですが、ここだけは!と思っているのは窓枠部分。

特に写真の窓枠の下部、ドアパネルとの境目は以外と段差のみで筋彫りがない場合もありますので、ココは掘り込んでみたい所。後の窓枠塗装も楽になりますよ。

左側ドアは筋彫り後で、右側ドアはキットのまま。
まっ、写真では良くわかりませんが・・・。
下地の準備も終わった所でサーフェサーを塗装。


そもそもサーフェサーを使う目的は「表面の色、材質、仕上げを均一にする」事であって、今回の様にパテも使っていなければ、パーツ色も全て同じという場合は必要無い! 

・・・かと言うと一概にそうとは言えなくて・・・。
筋彫りでナイフ類が脱線して走り過ぎちゃった箇所や、消し忘れたパーティングライン類がわかり易くなる効能も有ったりします。
(↑に、しても走り過ぎでしょ〜? 泣)


こうなった箇所にはペーパーで慣らして再度サーフェサーを吹く作業を繰り返すと傷がだんだん埋まって行くという「傷消し」の効果も有るんです。


そう、傷が埋まりますからね。
調子コイて吹き過ぎると筋彫りも埋まりますからね!!
ご注意を・・・。
で、上コマの作業を繰り返して乾燥待ちしている間に小物の準備。

アルミホイールは元々メッキ処理されている場合が多いですが、余りにキラキラし過ぎな場合はメッキの上からサッとシルバーを吹いてやるとちょっとトーンが落ちて良い感じになる場合も有ります。

写真右側はメッキのまま、左側がシルバー塗装後。
ボディは只今内装と共に乾燥中。

乾燥時に気を使うのは塗装時から引き続き「埃の付着をいかに防ぐか」という事。


個人的にオススメなのは「ドライブース」。
簡単に閉所が作れる上に、ヒーターが内蔵されていれば乾燥時間も短縮できます。もちろん「絶対必需」では無いですし、ビミョ〜に高価なので誰にでもという訳にもいきませんが、末永くこの趣味を続けていく決心が付いているならば買って損する事は無いと思いますよ。
で、いきなりですがボディ塗装完了。
今回はGSIクレオスの缶スプレー「フォレストグリーンマイカ」を使ってみました。う〜ん良い色♪

スプレー塗装のコツは色々有って、しかも言葉で表現しにくいのですが確実に言えるのは一気に厚塗りせず、数回に分けて塗装する事。
また、1・2回目ぐらいの間は「シュッ、シュッ」と小刻みに噴く位の方が失敗しにくい気がします。ここでは多少ザラついてても気にしない!
「シュ〜〜〜〜」と連続噴霧するのは最後の仕上げのツヤを整える段階でやりましょう。
ボディ塗装⇒乾燥が終わったら次はデカール貼り。
慣れていても「難しい」と言われる事の多いこの作業。コツなんて説明できません。(^^;)

早速貼りましたが、なんだか柄の周りが白っぽい・・・
「シルバリング」等と呼ばれる現象で、デカールの透明部分が完全に密着していないのが原因。ツヤ消し塗装のように凸凹の多い塗装に発生しやすいのですが、今回は当然ツヤ有り塗装なので、結局は糊が弱っていたという事でしょう。さすが古いキット・・・

この後クリア塗装したいのに今がこの状態だと溶剤が染み込んでクシャクシャになるのは目に見えています。

ど〜しよっ、どーしよっ・・・
という訳で登場いただいたのはMr.マークセッター。
こちらはデカールの接着力を補強してくれるアイテム。

軟化剤の成分も有るようですが、本職「マークソフター」に比べると、かなり控えめな働きぶりです。
(マークソフターはそのままよりも水で薄めた方が使いやすいように思います。デカールを縮めちゃってから復旧するのは困難・・・というか多分不可能ですから様子を見ながらジワジワ進めましょう)。

使い方は貼り付け前に予定地に塗布しておくパターンと、貼り付け後にデカールに直接塗布するパターンが推奨されています。

実は私も今回初めて使ったので両方試してみました。

結果がコチラ。
マークセッター様々ですね。

ある程度乾燥させて定着したら水を付けたティッシュ等で表面に残った余分な糊を拭き取り、再度乾燥させたらいよいよクリアー塗装です。



ちなみに・・・
デカールの上へのクリアー塗装は多くの模型メーカーが
推奨していません。実行は自己責任で行いましょう。
クリアの乾燥待ちしている間に内装を進めましょう。

基本色を塗装して、メーターのデカールを貼って、上下二分割されていたパーツを接着したのが写真の状態。

このままでも良いのですが・・・
ボタンと思わしき部分に文字色を塗ったりするとそれっぽくなります。本当は表示部も有るので白ばかりなハズがないのですが・・・

また、今回は行っていませんが、部分によってツヤを変えたり、若干色を変えたりすると更にリアリティUP!

でも屋根のある車の場合は内装って目立たない場合が多いんですよね・・・


ハンドル中央にはエンブレムのデカールを貼るのですが、失敗してしまったので今回はナシです。
内装完成。

シートの裏の凹みが気になる所では有りますが、今回はパスの方向で・・・。

多分黒内装だから言われなければ気にならないレベルで治まるでしょう。


言っちゃったけど・・・。
その他のパーツを見てみると・・・


グリルのフィンが変にノッペラボウなのが気になってもみたり。

実車もこうなのかなぁ?
そのパーツの裏側。


これ表裏逆なんじゃ・・・?
さてクリアが乾燥したようです。

透明塗料の膜が一層出来たお陰でツヤと奥行き感が出てきました。今回はスプレー缶のクリアを使用。

絶妙な濃度と広い噴き付け面積も有って予想以上に良い仕上がり。今後はクリアはスプレーに切り替えようかな・・・と思ってもみたり(笑)。


雰囲気は悪くないんで、塗料ミストが乗って荒れた部分以外は研ぎ出しはムリにやらないでも良いかな・・・
と、思ったらコレは流石にマズイでしょう!


クリアの噴き過ぎで垂れちゃったようです。
塗装表面の凹凸を均してツヤを出すという意味では研ぎ出しと同じですので、この部分を使って研ぎ出しの解説をしたいと思います。
まずは塗料が垂れて出来た段差を消さなければなりません。

通常の塗装状態であれば上のコマで見られる映り込みの光が凸凹して見える段差を消す作業になります。

左の写真は600番のペーパーで軽く削ってみた所。通常の研ぎ出しでは600番なんて滅多に使いませんが今回は余りに段差が大きいのでこの番手から。
ペーパーが当たっていない部分が斜線状にできています。コレが塗装の凸凹。

全体にペーパーが当たる(平らな状態になる)まで削っていきます。
斜線が分からなくなりました。
これで塗装面の段差が無くなり、表面が平らになった事になります。


ココから先はこの作業で出来たペーパー傷を消す作業に移ります。
ペーパーの番手を上げて1000番で削ります。

ペーパーの当て方・削り方は人それぞれ色々な方法が有りますが、私は一方方向に削るようにして、ペーパーの番手が変わるタイミングで90度方向を変えています。

今回は600番を横方向に削りましたので、次の1000番は縦に削ります。

横方向の600番の磨き傷が無くなり、縦方向の傷のみになったら1000番の磨きは終了です。
次の1500番は横方向。

縦方向の傷が消えたらば・・・
次の2000番は縦方向です。

コレでペーパーによる研きは終了です。


段差が無くなり平らな表面に仕上がりました。
ココから先はコンパウンドをティッシュ(など)に付けて磨いて行きます。
コンパウンドでペーパーによって出来た傷が消えるまで磨けば研ぎ出し終了です。

ペーパー同様にコンパウンドも粒度の違う数種を使い分けると作業が早くなりますよ。
ち な み に −

研ぎ出しで重要なのは上記の削り、磨くという工程全てを「クリア塗料の厚みの中で終わらせる」こと。

良く言う「角出し」等というのは、エッジ部分は塗料が乗り難くいため、塗膜が他の部分より薄くなっている場合が多く、磨いている間に下層の塗装面が出ちゃった!事を表していますが、当然ながらガンガン削れば平面だろうが曲面だろうが下地はどこからでも出ますのでご注意を。

写真の赤丸部はクリア層を削りすぎて下のグリーンが出て調子が変わってしまった部分。磨いている間もペーパーやティッシュなどを良く見て色が付いたらさっさとクリア塗装に戻りましょう。
さて左はカタログの写真。

なんとな〜く気になっていたのは外側のヘッドライト。中心部がレンズになっているか黒っぽく見えます。これをなんとか再現したいと思い色々考えて・・・。
ランプ部を黒く塗って見ました。
レンズを嵌めるとこんな感じ。

レンズ自体に着色している訳でもないので、角度によって表情も変わり、良い雰囲気に。レンズカットが実車に近いのも効果に一役かっています。


模型作りに必要なのは創意工夫です!(←エラそ〜に・・・)
窓枠等の塗装は大失敗してしまいまして、とても他人様に解説できるような気分になりませんでしたので、さっぱり無視致しまして・・・。


ワイパーです。
このキットのワイパーは上の様に真っ直ぐに成型されていて、どうやってもウインドウパーツに沿わないので、手で曲げて下のような状態に。

あせらずジックリやりましょう(ポキッと行ったら後が大変)。
最後にウインドウの取り付けについて。


部品自体も大きいクリアパーツの接着って以外と難しかったりしますが、お手軽に行きたければ見えない所にマスキングテープを貼って固定する場合もあります。


余り無いとは思いますが、後に外したいと思った時も簡単ですし、溶剤でプラが歪んで・・・という事も無いハズ。




完成しました!!


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