4・2 既知圏の解説
4・2・1 既知圏の国々
4・2・2 国以外の勢力
4・2・3 この世界における冒険者とは?
4・2・4 海賊たち
この章ではメルヴェイユの世界について解説していきます。
ここに書かれた内容はメイルゲーム「Merveille」で公式に発表されたものに基づいています。
ただし、α版の製作者大橋賢一氏とαplus版の編集者の私(緋影蔭ル。)の主観が多少入っています。
GMは以下の内容をすべて無視しても構いません。
大海原には貴方だけのメルヴェイユが広がっているのです!
1)概説
「GURPSMerveilleαplus版」の舞台となる世界には(フォーセリア、天羅などの)特別な名前はありません。
しかし、ページの都合上「メル」と呼ぶことにします。
(後で解説しますが「Merveille(メルヴェイユ)」とは伝説として語られる宝または土地の名前です。)
陸地は細切れで、大陸といってもせいぜい現世のヨーロッパかインド程度しかありません。
大海原に無数の島が浮かぶのがこの世界の基本的な姿です。
現在、世界の半分程度の地域が既知の物となっていますが、世界一周を成し遂げた者は未だに存在しません。
主な種族は人間のみですが、各地に様々な少数種族が存在します。
ただし人間とそれ以外との接触はあまり見られません。
2)文明レベルとマナ密度
既知圏の文明レベルは4(現世のルネサンス〜産業革命、戦国時代後半〜江戸時代中期レベル)、マナは「並」です。
しかし、シルバリア等の先進地帯では鋼鉄汽船やコンクリート護岸も使用されており、部分的には文明レベル5
(現世のフランス革命〜普仏戦争、文化・文政年間〜明治初期レベル)に達しています。
また、一般の人間が魔法を使用する事もありません。
科学技術は船舶関係のみが突出していますので、それ以外の技術は基本的に文明レベル3〜4と考えて下さい。
3)文明レベルの指針…B234・235項参照
〜輸送〜
陸上…馬、馬車、蒸気機関車(自動車は存在しない)
海上…主に木造船(ごく稀に鋼鉄船も)、動力は帆が中心だが蒸気機関も一部使用、
バブルメタル反応炉機関やバブルメタル・ジェットも併用
〜武器と防具〜
火器…火薬、単発銃、大砲
火器以外の武器…銃器以外も現役
防具…基本的には中世後期レベル、ただし海上では軽装が普通
〜動力〜
一般では水力や風力が精々、文明地帯では蒸気機関やバブルメタル反応炉機関(電力は存在しない)
〜医療〜
一般的には文明レベル4〜5程度、麻酔やワクチンも先進地帯では存在
〈上級処置〉の治療薬はゲーム上の都合であってオフィシャル設定ではないので注意
〜その他〜
通信:共振通信機(共振石の振動を使用、携帯は不可能)
印刷:紙は普及しているが印刷技術は未熟
時計:主に振り子式、ゼンマイ式はまだ高価
コンクリート:現実世界とは違い、特殊鉱物を使用。シルバリア等の産出国以外ではまず使われない。
4)キャラクターの財産
財産は「標準」で冒険用の装備などに1000ヅーカ($1000に相当します)、
その他(船の船室や船室の調度品など)が1000ヅーカです。
GMはゲーム上必要ならば、拠点とする船を1隻与えても構いません。
後援者から貸与された船か、海軍の乗務艦などです。
ただし、この場合は乗組員の大半はNPCですので、必ずしもPCに従うわけではありません。
任務であれば(課長に従う平社員のように)PCにも忠実ですが。
1)チェイテ王国
貿易大国として有名な大陸の小国です。現国王はチェイテ4世です。
国王を始め、王族はみな気さくな人柄で国民から篤い信望を集めています。
お忍びの第一王女をしばしば見かけるという噂もあります。
王国は王の統治の下、一見安定しているように見えますが貿易によって成功した一部の人(貴族や大商人など)と
競争に敗れた人が存在し、国内に軋轢を生じさせています。
現在、第一王女をリーダーとしてメルヴェイユ探索船団を派遣しています。
王女様萌え〜という一部の連中(本編ではこっちが主でしょうが)とそれぞれの野心のために船を出している人々の間には
大きな温度差が存在しています。
多くの人々はメルヴェイユという新たな貿易相手を求めて、船を送り出しています。
王都チェイテ
チェイテの王都であり巨大な貿易港を持つ港湾都市です。
この町でまず目に付くのは海に面して立てられた王城と海岸線に沿って伸びる大通りでしょう。
王城は海からの侵略に備えて築かれたものです。
外敵を威圧し、国の守りの要として、王都(そしてチェイテ)のシンボルとなっています。
大通りには連日のように市が開かれており、遠い異国の品から日用生活品まで揃わぬものはないといわれています。
2)アムニス王国
歴史ある国ですが、現在は衰退の道を辿っている王国です。
現国王に代替わりしてから、急速に海外拡張政策を推し進めていて、その一つとしてメルヴェイユ探索を行っています。
王国は「星詠みの巫女」という一種の超能力者を有しており、彼女の能力でメルヴェイユを発見しようとしています。
また、国の人材、技術において他国に遅れを取っており、有能な冒険者を雇う事でその差を埋めようとしています。
3)シルバリア共和国
近代的な技術先進国です。他の国に比べれば、高度な文明を誇っています。
交易の重要性は理解しており、メルヴェイユ探索の船団を派遣しています。
首都シルバリア
首都シルバリアにはコンクリートで護岸された国際港やコンクリート製の建造物があります。
また、国際港では汽船を見かけることもとりわけ珍しい事ではありません。
国立研究所
船を始めとする様々な科学技術の研究を行っている機関です。
国立大学
国立研究所の付属施設です。
特に工学部と海洋学部(船乗りの養成。卒業生の大半は共和国軍に入る)という2大学部が有名です。
この大学を卒業すれば、エリートコース間違いなしなので国内外を問わず富裕層を中心に受験者が殺到しています。
奨学金制度もあります(クレメンツ家が出資しています)。
クレメンツ造船所
クレメンツ商会の造船所です。
バブルメタル反応炉機関の開発やシーモンスター級の戦艦を製造したことで有名です。
4)カルマト連合
多数の群島からなる連合国家です。島ごとに別々の部族が小国を築いています。
全体の国政は島の代表者(国王または族長)が話し合いによって決めます。
群島がある地域の気候は高温多湿で一年を通して四季が存在します。
とはいえ、群島がかなり広い範囲にあるため、島の位置によって気候に差があります。
我々の世界でいうところのアジア諸国のイメージです。
GMとプレイヤーの好みで日本でも東南アジアでも好きにイメージしてください。
大航海時代以前は連合国外との交易はほとんどありませんでした(群島間の交易は行われていました)。
しかし、大航海時代到来後、徐々に諸外国との貿易が拡大しつつあります。
交易は島ごとの判断によって行われています。外国に対する態度は部族ごとに違います。
カルマトには着物風の民族衣装があり、なれた者なら裾の模様で部族を見分けることができます。
カマラーダ
カルマト連合に属するメルヴェイユを神聖視している部族です。
メルヴェイユに近付く者を排除するために部族の精鋭を送り出しています。
一時の手勢として、冒険者を雇う事もあります。
無論、その時の標的はメルヴェイユを目指す冒険者たちでしょう。
4・2・2 国以外の勢力
既知圏には国家以外にもそれに匹敵する力を持った勢力が幾つか存在しています。
1)クレメンツ家
貿易から技術開発まで手がける巨大商会を支配する(?)世界一の大金持ちです。
成人の儀式として、商売をしながらメルヴェイユを探す旅が一族に義務づけられています。
現在はクレメンツ家の娘がこの儀式の最中であり、メルヴェイユ探索のために数多くの冒険者が彼女に雇われています。
2)M.S.A.F.(ムサフ)
正式名称はMaritime Security Allied Forcesであり、海上治安維持連合軍という意味です。
MSAFはあらゆる国家から独立した警察的権力を持つ組織です。
MSAFはこのにわかに起こったメルヴェイユ・ラッシュに対して、ラッシュの混乱の整理と
その元凶に対する調査をするために独立師団を設けました。
独立師団の主力は未許可船が多数集結しているという情報を掴み、それらを追っています。
臨時の処置として民間人である冒険者に協力を求める事もあるかもしれません。
M.S.A.F.誕生の背景
MSAFが誕生するまで、海はまさに無法状態でした。
それまでは犯罪者が他国に逃げれば、追跡の仕様がなかったのです。
他国にはもちろん自国の警察権は及びませんし、広大な海の上をカバーする警察組織を持つ国もありませんでした。
そこで各国は国家間の枠を越えることのできる警察組織を創設するに至りました。
3)国家連盟
既知圏のほとんど国が加盟する国際的な組織です。加盟国間の交渉の仲裁などを行っています。
本部はシルバリアに置かれています。
数年に一度、全ての加盟国の代表者が集まる会合が行われます。
4・2・3 この世界における冒険者とは?
冒険者とは、船乗りとしての腕は言うのおよばず、その他様々な技術を持った人々の事を指します。
この海にはまだまだ未知の領域が多く、その地を探索する者はすべて冒険者であるとも言えます。
生活に安定と平穏を求める良識ある人たちから見れば、決して尊敬される職業とは言えません。
しかし、生活の大部分を海に依存しているこの世界には必要不可欠な存在です。
4・2・4 海賊たち
この世界において、海賊はただの犯罪者というだけではありません。冒険者の一種とも言える集団です。
彼らが普通の冒険者と違うのは一つの信念の元に結束しているという点です。
冒険者の中にも個人の信念を大切にしている人たちは大勢います。
しかし彼らが大規模な集団を形成する事はあまりありません。
ここでは、王国などと並ぶ大きな勢力を2つ紹介しておきます。
この他にも無数の海賊が存在しています。
1)リバタリア
いかなる法にも縛られない「自由」の精神を持つ海賊集団です。
2)ジャスティス・ガンズ
悪徳商人など海の悪党のみを獲物とする海賊集団です。
4・3 伝説の秘宝メルヴェイユ
謎に包まれた伝説の秘宝です。巨万の富(黄金)、神々の住まう楽園、あらゆる願いをかなえる力など、
様々な噂が流れていますが、その実体は定かではありません。
1)波のかけら
水晶に似た青い石です。全てのかけらを集めれば、メルヴェイユへの道を示すといわれています。
かけらはお互いに共鳴する性質があり、他のかけらのある方向を大まかに知ることができます。
波のかけらには様々な個人や集団から多額の賞金がかけられています。
ちなみにかけらを破壊する事はできません。
今まで崖の上から落とす、溶鉱炉に放り込むなど様々な事が試されてきました。しかし、傷一つつきませんでした。
外洋の真ん中や火山の火口に捨てれば、かけらの無事はともかく「使えなく」なるでしょうが…。
世界には無数の島があり、その島ごとに言語が発達してきました。
しかし、大航海時代の到来にともない、既知圏のほとんどの地域では〈共通語〉なる言語が導入され、
意思の疎通は簡単になっています。
したがって、普通にプレイする分には言語の違いについて特に考える必要はありません。
GMがその必要性を感じたときはその限りではありませんが。
キャラクターは〈共通語〉と自分の生まれた地域の言語を母国語とみなすことができます。
人間以外のキャラクターは〈共通語〉と自分の種族の言語が母国語です。
ここでは一般的な言語の種類を挙げておきます。ただし、海にはまだ知られていない未知の言語があることでしょう。
GMはそれらを自由に設定する事ができます。
〈共通語〉(精神/易)
もともとはある地域で使われていた言語です。
海の商人たちに使われたのをきっかけとして、瞬く間に国家間の共通の言語となりました。
ほとんどのキャラクターは〈共通語〉を母国語として、知力レベルで修得しています。
しかし、共通語が通じない地域があっても不思議ではありません。
共通語が話せないことは−1CPの特徴として扱います。
〈チェイテ語〉(精神/並)
チェイテ王国とその周辺の島々で使われている言語です。
〈アムニス語〉(精神/並) 技能なし値:古アムニス語−4
現在、アムニス王国で使用されている言語です。下記の〈古アムニス語〉とは技能なし値がお互いに−4になります。
〈古アムニス語〉(精神/難) 技能なし値:アムニス語−4
はるか昔、アムニス王国で使用されていた言語です。
(特にアムニスにある)古い文献、遺跡に残された文字にはこの言語が使用されています。
また、アムニスから遠く離れた場所の遺跡からこの文字が見つかる事があります。
それは古代のアムニス王国がいかに栄えた国であったかを物語っています。
上記の〈アムニス語〉とは技能なし値がお互いに−4になります。
〈カルマト語〉(精神/並) 技能なし値:他のカルマト語−2
カルマト連合で使用されている言語です。島ごとに方言程度の違いが存在し、お互いに技能なし値は−2になります。
これらの島々は地理的に前述のアムニス王国に近い位置にあるのですが、アムニス衰退期に島独自の文化と言語が
発達しました。
〈カマラーダ語〉(精神/並)
カマラーダでのみ使用されている言語です。他の〈カルマト語〉を技能なし値として使用できない点に注意してください。
〈シルバリア語〉(精神/並)
シルバリア共和国で使用されている言語です。MSAFでは公的な文章にこの言語が使用されます。
ちなみにクレメンツ家の一族もこの言語を母国語とみなします。なんせ、彼らの実家がシルバリアにありますので。
〈人魚語〉(精神/並)
人魚たちが使っている言語です。言葉のほかに身振り手振りで意思を交わす手段も含まれています。
(相手も〈人魚語〉を修得している必要がありますが。)
これは彼らが水中でお互いに意思を交わすために発達したといわれています。
〈異種族語〉(精神/様々)
人間以外の種族が使用している言語です。種族ごとに別の技能とみなします。
言語同士でお互いに技能なし値になるものもあるかもしれません。GMはこれらを自由に設定する事ができます。
〈メルヴェイユ語〉(精神/至難)
メルヴェイユで使われている(とされる)言語です。ただし、ほとんどの単語の発音方法は失われています。
「創造主」が創ったともいわれ、〈神聖文字〉とも呼ばれます。
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